南極料理人のレビュー・感想・評価
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鶏の唐揚げは180℃で2度揚げ
ひょんなことから、南極に単身赴任することになってしまった妻からも娘からも爪弾きにされている料理人が主人公です。
これといった派手な展開があるわけでも、まして、天候が急変して全員が窮地においこまれていくスリリングなシーンがあるわけでもなく、寺内貫太郎的な食卓のシーンが中心です。
実際にはこんなに豪華なものばかりが食卓を飾るとは思いませんが、次から次への手間をかけた料理の数々。
その料理をおいしそうに頬張る個性的な隊員たち。
それを母親のようにニコニコしながら見守る堺雅人演じる料理人。
極寒の地で1年以上もたった8人で顔をあわせ暮らさなければいけないとなるといろいろな行事と食事でメリハリをつけなければ持ちませんよね。
全編笑いが中心のなか所々でほろっとするシーンも
唐揚げのシーンではもらい泣きしそうでした。
結構おすすめの映画です。
隊員たちの悪戦苦闘を無責任に笑う
昭和基地からも遠く離れ、富士山よりも高い南極ドームふじ基地。鳥さえ飛んでいない氷だけの世界で、毎日毎日、同じ顔しか見ない生活。出掛けるところもない。そんな不自由な生活を、少しでも楽しくしようとアタマをひねる隊員たちの行動が、トリビア的につまみ食いできる。
時には隊員たちの悪戦苦闘に笑い、遠く離れた家族に冷たくあしらわれる姿には「うーん、あり得るよなー」と同情どころか意地悪く笑う、第三者的に隊員たちを観測する2時間5分だ。
隊員たちのわがままに文句もいわず、隊員たちのために料理を作り続ける堺雅人のはにかんだような笑みが生きた作品で、キャスティングがいい。
医療担当のドクター(豊原功補)の存在が楽しく、最後まで笑わせてくれる。
「たまたま、やりたい仕事がここでしかできなかった」と語る雪氷学者/本さん(生瀬勝久)たちの帰国を迎えてくれるものは・・・?
意地悪く笑ったことも忘れ、「よかったね」と声を掛けたくなる。
意外とイイ物喰ってるな
まぁ毎日豪華な食材を使う訳ではないと思うのですべてではないと思うけど。
最初から最後まで笑いが散りばめられてて飽きない映画でした。
山場はないが、最後の方の朝食時の堺さんがお母さん、生瀬さんがお父さん、きたろうさんがおじいちゃん、残りは色々な性格の子供たち、みたいな感じの家族みたいなシーンが良かったです。
生きている証
(←5002は旧しらせ観測船)
南極厳冬期の観測時に、あるトラブルが発生
その困難を、8人のプロフェッショナルが
それぞれの得意分野で協力しあい克服する。
中心には、主人公の料理人が作る料理を
食べること(バイタリティとかエネルギー)
で、各人の連帯、結束、絆を深め
最後には、わだかまりのあった
日本の家族とも理解し合える。
という、ありがちなあらすじでは無く
ほぼ内容はコメディーです。
原作本タイトルには、『面白』って言葉入ってるし。
食べ物メインの話であり、氷と南極の空、合わせて
白銀とブルーの綺麗な映像かと思いきや
髭面の顔アップに、飯をかきこむシーン
味噌汁を『ズーズー』すする音や、
オムスビを作るときの、手のアップ 米粒が粘る音『ヌチャヌチャ』
このあたり、生活音であるし、生きている証でもあり
音がないと嘘臭いけれど、やや不快。
そして、うんこ、おなら、おしっこもネタとして入っていて
南極で、大人が子供の悪ふざけしている感がありますが
行為が子供っぽくなる、のは過酷な単身赴任生活の故と
考えるべきでしょう。
そして料理人以外の
隊員の仕事姿は、笑いの一部として登場
プロフェッショナルとはあえてズレています。
その後は、小ネタを挟みつつ
終始、冗長ぎみの間をもって進行し
基地内部のみすぼらしさや、衣装にも気をかけない
リアリティのある映像がでてきますが、
単身赴任者の困難さが改めて強調されます。
そしてついに、1年半ぶりに帰国。
娘との久しぶり再会ですが
おとうさんを疎ましく思う娘さんが怒るときの
憎々しい表情は特筆もの
その表情で、配役が決定したと考えてもいいくらい。
久しぶりに帰ってきても、
態度が出発前と変わらないのが子供らしく媚びてなくて良い。
(でも、途中父親思いの場面もありました。)
そして、エンドロール
南極基地内で、半分冗談のような約束を全員で
するのだけれどその約束を果たす映像が流れます。
映画のなかで一番感動のシーンでした。
未知の世界
南極のイメージは、やっぱりペンギン。
基地の隊員が、何を食べてるとか、今まで特に考えたことがなかったので、
この映画は、新鮮に感じました。
う~ん、男の人が、豪快に食べてると、美味しそう!
味わって食べてるの?って突っ込みたくもなったけど・・。
キャストが個性的で、それも楽しめます。
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