南極料理人のレビュー・感想・評価
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食事は究極の癒しなのかな
不思議な面白さのある映画でした。
ほとんどが南極観測基地の生活と食事を描いていただけなのに、何でこんなに面白いんだろう!
堺雅人の癒し系な存在感、そして沖田修一監督の手腕、お見事でした。
しかし平均気温-57℃の世界に男だけで1年半とは、考えただけでも気が狂いそう。
南極と言えば昭和基地のイメージですが、この映画の舞台になった何の動物も風邪のウイルスすら存在しない究極の場所に立てられた観測基地も、実際あるものなんですね、勉強になりました。
そんな場所で1年半も仕事するとなれば、楽しみはそれは食事ぐらいしかないのも妙に納得。
で、また西村隊員の作る数々の料理がどれも本当においしそうで、お腹が鳴りました。
食材はほとんどが冷凍食品と缶詰なのにねぇ、これは極限状態で過ごす人々からしたら、たまらない癒しでしょう。
皆の食べてる姿がまた本当においしそう、オーロラとラーメンのシーンは特に印象深かったです。
普通のおにぎりも、妙に食欲をそそりました。
さすがに状況が極限状態だけに、精神を病む者がいたり、時々ギスギスしたりもしてましたが、おいしそうな食事を前にすると・・・。
それにしても、きたろう隊員が妙に可愛かったなぁ、ラーメンに対する思い、よく分かります!
高良健吾隊員の最後の話も意外性たっぷりで面白かった。
改めて食事の大切さ、偉大さを教えられた映画でしたね。
寒いんだけどあったかい
南極観測隊の調理人係として8人分の食事を用意する西村。次第にみんなと打ち解けていく様子や毎日の料理を一生懸命作ったり、リクエストに答えたり、坦々とした毎日を面白くも優しく描く。
料理好きが作る料理が美味しいのは、料理が好きである事が一種の才能だからなのかもしれない。気持ちがこもっているから美味しいんだろうなんて当たり前の事を感じ、納得しかけたところで・・・映画の最後の一言にはイスから転げた。だってまずそうだったんだものアレ。ものすごく。そこであの台詞となると、気持ちがこもるとかそういうのは関係ないのかも。自分が幸せな時に食べる食べ物が美味しい食べ物なのかもしれないと思った。そういうメッセージ?
日本人はどうしてラーメンがあれほど好きなのか。米国の街では日本人同士の間で「あそこのラーメン屋は美味しい」とよくラーメン屋が話題になる。ラーメンなしでは生きられない人種らしい。「ラーメン」という言葉に既にその香り、味、音、意味などが含まれていて、何故だか人を幸せにするようだ。
料理する人になら分かると思う。喜んで欲しくて頑張ってしまう気持ち。...
料理する人になら分かると思う。喜んで欲しくて頑張ってしまう気持ち。だけども、蔑ろにされがちなんだよね、この気持ち。日常に紛れてしまうからなのか。それでもまた今日も、人は食事をせずには居られない。
ほのぼのとおいしい映画
おいしそうだった〜ごはん。
いろんなことが起こってるのだけどふわふわ過ぎて、たのしそうな、観ていてほのぼのする。
ほのぼの作品では、なかなか上位に好き!
個性が溢れてて役者さんもよかった。
にしても、おいしそう!!
南極で飯食ってるだけなのに笑える
この作品で堺雅人のファンになった。
内容的には南極に行くことになった料理人の日々を描いたコメディ作品
堺の常に薄笑いしながら名言を繰り出す姿が最高である。
中でもカニを持って発した一言はカニが出るたび我が家で使われている。
南極の生活がどういうものか、何をしているか
普通の生活がどれほど素晴らしいかが分かる
素晴らしいクオリティの作品
実際の撮影は北海道で行われたそうだ
普通こういう映画を見るとその場に行きたくなるものだが
この映画を見ても不思議と行ってみたいとはまったく思わない。
よくぞここまで飽きさせずに。
「南極で料理を担当する人の話」を2時間かけてどう映画として面白く描くのか、想像が出来なかった。
この映画のタイトルで「観に行きたい!」と果たして人は思うのだろか、ずっと疑問だった。
実際観てみると…これが意外と面白かったのだ。
特に大きな出来事は起こらないのは予想通りで、それでも小さなエピソードの積み重ね、芸達者な役者さん達のほんとに素晴らしい仕事っぷり、それだけで最後まで集中を途切らせずに観られたのは、やはり監督の技量だろう。
面白かった。
一言がやっときけた!
お話全体としては「南極」に暮らしてるにも
関わらず、ずっとほよ〜ってした感じ。
結構時間ありあまってるんかなぁなんて思えた。
主人公の料理人が一生懸命に料理をつくり
隊員達がむさぼるように食べる。
何度もそんなシーンがありましたが
ずっと「うまい!」ってだれか言ってあげてよ〜って
変なところでヤキモキしてました。
最後のハンバーガーを絆が復活した家族で食べるシーンで
やっと、「うまい!」が聞けて
つっかえてたモノがスっと消えていくような気がしました。
楽しかったです!!
観ていて安心できる堺雅人ワールド
ひょんなことからお父さんは南極に単身赴任。
そこで繰り広げられる物語ですが、登場人物それぞれに、
細かいプロットが散りばめられ、それがまた効いていて
原作の源流を脚本がさらに昇華させた内容です。
笑いも腹を抱えてげらげらではないですがにやり、くすっと
笑えるいい映画です。観終わった後、ほのぼのとなりますね。
ゴールデンスランバー以上のまさに堺雅人ワールド全開です。
一つ引っかかったのは生瀬勝久の髪が一人だけ伸びていないこと。
ちょっと不自然。
俺たち、気持ちはもう完全にエビフライだからね
映画「南極料理人」(沖田修一監督)から。
冒頭のシーンから「やられた・・」(笑)
最初から最後まで、目が離せないほど面白かった。
お笑い芸人出演のテレビ番組よりも、私にはウケた。
その中から、気になるフレーズを選んでみたが、
貴重な食材「伊勢海老」をどう料理するか、を
南極隊員8人で決めるシーン。
料理担当は、せっかくの「伊勢海老」だから、
「刺身でしょう、普通」と説得するが、
他の7人は「海老」と言えば「エビフライ」と決め付ける。
「でかすぎます」「他にあるんじゃないんですかね、ゆでたり」
そんな料理人の忠告にも耳を貸さず、とどめの一言は
「俺たち、気持ちはもう完全にエビフライだからね」。
仕方なく、伊勢海老をエビフライにして、テーブルに出すと
「なんか遠近感、狂うな」と呟きながら、最後には
「やっぱ、刺身だな」「うん、刺身だよ」と口にする。
これは、ホンのひとコマ。
極限の状態で生活していると、判断を迷うんだよなぁ。
腹へった~
少しの笑いがずっと続く映画ですね~盛り上がりとかはなく、淡々としてます。でもすごく物語に入っていけました。料理はめっちゃ美味しそうやし、仲間よりも家族の大切さが伝わってきます。ただ時間の都合なのか個人個人のストーリーが薄いのが気になりました。まあそれでも好きな映画ですね~
ほんわかあったかい家族のようなぬくもり
南極ドーム、ふじ基地でのごはん担当が主人公のお話。
そもそも南極での食事ってどんなもの?簡素なものかと思ったらこれがどっこい、普通の都会人たちと変わらない食事をしている!とってもおいしそうな食事の数々…
そしてふじ基地の年齢も性格も違う男ばかりのメンバーが、いつしかそんなおいしいごはんの元によりそい、あたたかな絆をつくってく。
堺さんが作る料理はどれもほんとにおいしそう!それだけでも観てて幸せなんですが、きたろうや豊原功輔、生瀬勝久さんがまたいい味だしててほのぼの&笑える!
ちょっと疲れた時とかに観るとほっこりできてオススメです!
おいしそう
飛行機の中で見ました。睡眠時間を削って・・・
ちょうど日本食に飢えていたので、彼らが食べる料理がとてもおいしそうに映りました。
特にお刺身!!南極でも食べられるのは驚きです。
海外では食べられないのに・・・と悔しく思いました。
南極“ゆるやか”物語
南極を舞台にした映画と言えば、例えば「南極物語」のような大自然の猛威を描いた映画が多いが、まさかこんなにほのぼのとした映画があるとは。
荻上直子監督の一連の作品を見ているようだった。
生瀬勝久、豊原功輔、きたろう…一癖も二癖もある個性派の共演は見ていて楽しいし、そして主演の堺雅人。
不本意ながらも南極に行ったという経験は凄いのに、家に帰れば娘に蹴られる父親像が妙に人間臭くて最高(笑)だった。
いろいろ工夫して詰め込んでいる割に、テーマの掘り下げが不十分で惜しかったです。
7月9日(金)までmovix柏の葉でリバイバル上映されています。800円。
評判のいい作品で、料理が美味しそうだったとの感想がおおかった口コミに乗せられてみました。けれどもいろんな要素を詰め込んでいるようで、どれも掘り下げが無く、結局何が伝えたいのか、よく分からない作品でした。
原作がエッセイだし、登場人物も8人の男が、雪原に閉じ込められた南極の基地に1年半も暮らす日常を綴ったドキュメンタリー手法の作品だけに、なかなかドラマとしての盛り上げる要素が少ないのは仕方ありません。
しかし本作も、飽食の現代を制限ある基地生活を通じて、観客に考えさせようとする意図は見えました。物資は豊富に備えても、スタッフの偏食によって、特定メニューが作れなくなります。また氷を溶かして作る水は、手間がかかり、シャワーでジャブジャブするとすぐに深刻な水不足となってしまいました。
そして家族に電話するのも、1分740円も電話代がかかってしまうのです。こんな不便な生活を描くことで、日本で普通に暮らしていることの有り難みが実感できました。
そんな中で、1年半も調理担当として過ごした西村は、ラストに日本に戻って、家族とハンバーガーを「うまい」と頬張るとき、この間まで過ごした基地生活が夢のような希薄な体験に思えてしまうとぽつり漏らすのです。
しかし西村の表情は、日本に戻って、ごく普通の生活に戻ったときの実感の方が、夢うつつのようであり、基地生活を過ごしている時の方が、生き生きとしていました。
人は、限られた環境に投げ込まれる方が、生き甲斐を強く意識するのかも知れません。 だからもう少し日本に帰ってからの西村に、帰国後の日常生活についての違和感について語らせてほしかったです。
料理の描写は、基地生活らしく、無骨に撮っていているのでグルメな人からすれば雑な撮り方にクレームもあることでしょう。しかし、「南極料理人」というイメージからすれば、登山食に近いものを想像していました。ところが想像以上に多種多彩なメニューが登場して驚き。マグロのお刺身やフランス料理のフルコース、さらには誕生日ケーキまで登場します。いずれも調理を担当する西村の手順が詳しく描かれるので、食欲がいたく刺激されました。前半は料理の種類も多く、まるで『かもめ食堂』や『めがね』のように淡々と料理が作られていきます。
中でも豪快だったのは、ローストビーフの作り方。フライパンでは焼けない肉の塊を、鍬に差し込み、油を塗って、火をつけて炙るという大胆さ。もちろん外で、松明のように火がついた肉を振り回しながら、焼くのです。ついでにその火でそばにいた同僚を脅して、鬼ごっこまでするとは何とも暇な人たちです。
食が充実していると、孤独な基地生活もそれなりに充実するものです。アフター5には、バーもオープンしてカクテルまであるなど酒もたっぷりあります。
それでも、1年を過ぎたあたりから、メンバーは次第に壊れていきます。あるものはラーメン欠乏症になったり、あるものはシャワーを使い放題にして、水不足に知らぬフリをしたり、あるものはバターを舐めまくったり。そんな幼児化が目立つスタッフに切れた西村も、職場放棄して寝込んでしまいます。あれほど調理好きだったのに。
本作の最大の不満点は、随所におかしくなっていくスタッフの問題点が、終盤うやむやにされて、いきなり帰国の日にジャンプしてしまうことです。もう少し、この部分葛藤を描くべきでした。
面白い点は、こんな環境でも、しっかり男女の恋が描かれていることです。長期間単身赴任することは、夫婦や恋人の間にもすきま風が吹くものです。西村も娘のひと言には、どきりとさせられました。なかでも電話で恋人に振られてしまった兄やんの恋が凄いのです。その国際電話を取り次いでいたオペレーターのKDD清水さんに恋をします。この顛末はぜひラストで確認ください。
ところで国費で衣食住全て、支給されている隊員たちは、いつも食事しているとか、余暇に昂じているとか、適当に仕事をこなしているとしか見えませんでした。もっと使命感をもって仕事をして欲しかったです。ホームシックなんて、贅沢ですよ。こりゃ、税金泥棒どもめ!
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