スラムドッグ$ミリオネアのレビュー・感想・評価
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フンフーンフン♪
ごみの山の中を歩くだけでなく、食べたり寝たりするなんて、健康への影響が恐ろしい。そんな生活をせざるを得ない子どもたちが、たくさんいることが悲しい。助け合って、図太くなって、生き延びたジャマールとサリーム兄弟。兄サリームは悪いこともけっこう平気、弟ジャマールは優しくて一本気。一人ぼっちの女の子ラティカと出会い、兄弟と三人で肩寄せあって生きていくが…。 ジャマールがクイズ番組に出る理由が切ない。出ても嫌がらせされたり、足を引っ張られたり、苦労の連続。あの司会者ヤバくね? インドで「ミリオネア」が生放送されるのもすごいが、続きはまた明日、ってのもめっちゃ生々しい。クイズの進行と、サリームとラティカの動き、警察の取調べと、緊張感を高めながら、今と過去が交差していく手法はお見事。 サリームは亡き母と同じく、イスラム教徒なんだね。すれっからしでも、芯には罪を懺悔する思いがあった。ラティカかわいい。辛い境遇でも折れない強さがある。彼女のテーマ曲、柔らかいハミングが心地よい。 インド映画といえば、歌って踊るイメージだったが、イギリス映画だった。なので、ダンスはラストのみ。すごい大人数のダンスで、迫力があった。こども時代のジャマールとラティカが2人で踊っているところもほのぼのした。 BS松竹東急の放送を鑑賞。
普通に暮らすことができる日常の幸せを実感する
アカデミー賞8部門受賞という偉業を成し遂げだ本作。ちょうど今年のアカデミー賞も終わったばかりやし、観たことがなかったので鑑賞。 インドの貧富の差を描く作品は割と多いが、本作でも胸が痛くなるような映像が出てくる。あの状況からミリオネア達成ももちろんすごいのだけれど、生きて大人になるっていうだけでもほんとに運命というか幸運なんやろうなと思った。こういった映画を観ると、あらためて日本に生まれてよかったなと実感する。インド映画あるあるの踊るシーンもよかった!(製作国はアメリカとイギリスらしいが)
ダニー・ボイルはやっぱり走(らせ)るのが好きなのだろうか。
今から思うと伊坂幸太郎の『ゴールデンスランバー』に近いのかも。好きな構成。 デブ・パテルは映画初出演だったんだ。
「長江哀歌」で賞を受賞する作品は面白くないと書いたが、早くも前言撤...
「長江哀歌」で賞を受賞する作品は面白くないと書いたが、早くも前言撤回(笑)アカデミー受賞の本作、実に面白かった。 壮絶なインド🇮🇳社会。いやもうこれほとんどインド映画でしょう。ラスト、踊ってたし(笑) みのもんたのあのパクリ番組を思い出した。
最初30分で神
いまだに興奮冷めやらず。 これはほぼ完璧な映画だと思う。 もちろんアカデミー賞をとったから観にいったというのが一番大きい。 とにかく忙しくってGWにこの映画を見るのだけを楽しみにしていたので 期待しすぎになったら悲しいなあと冷や冷やした。 杞憂であった。 なにしろ映画の初めの部分から「これはただ事じゃないぞ、すごいぞ!」な予感が。 回想を挟むものというのは とくにはじめの方でスムーズに、かつ分かりやすく 現実から回想へうつる手法が難しいものだが この映画はなんとまあカットのつなぎのかっこいいこと! シビレマス…。 曲と映像のマッチングもいい。 さらに細かな説明もなくても 少年ジャマールたちがどういった立場の子たちなのかがすぐわかる。 全編にわたり中だるみすることもなく。 ハンディで撮影した映像がむしろ子供の目線からの狭い視界、 スピードを感じさせて◎。 ストーリーは、まあ、真面目に突っ込むと ずいぶんご都合いいじゃね?ではあるが 伏線の回収や何よりも複雑な人物像、 主人公ジャマールの兄サリームを描き出したことで十分に思えた。 賞をとったことから重厚な造りを期待していくと肩すかしをくらう。 個人的には、あまりにも過酷な運命が続くので、 むしろ淡々と軽妙なテンポで描けたということに感嘆する。 ラストの踊りも一度暗転を挟んでいるので本編と区切って見られる。 カーテンコール的サービスと思えて好きです。 ずいぶん前にインドに行ったがスラムには近寄れなかった。 それでも物乞いの子たちはたくさんいて度々囲まれ、 彼らの生きることにものすっごくたくましい姿にむしろ笑ってしまったこともある。 それを思い出した。 映画の中で誉められないことも多々している主人公たちだが 彼らに正論をぶちまけることはとてもできない。 ところでこれはインド国内の方が見たらどうなんだろう? なんか違うって思うのか、それともよくぞここまでと思うのか。 興味のわくところだ。
過去鑑賞
勝手にもう少し笑いのあるクイズ番組を主体とした作品だと思っていたのですが、シリアス一辺倒で、終盤はクイズ番組が主体になりますが、その殆どはクイズ問題を通して主人公であるジャマールの半生を辿るお話でした。 日本のクイズ番組から発想を得たのでしょうが、インドの現状とインドの抱える問題点を提起しつつ、エンターテイメント性も失わないように作られている辺り、良く出来ていたと思います。 貧富の差が大きい事や宗教対立がある事も知識としては知っていましたが、こうして画像として見ると考えさせられるものがありますね。
本論のための手段としての展開が、映画としては…
この作品は2度目の鑑賞。 インド舞台のイギリス映画だが、 エンディングでしっかりと踊りのシーンが 用意されたインド映画でもあった。 結末はすっかり忘れてしまっていて、 主人公の体験に沿ったばかりの出題に、 何かカラクリがあって、 主人公のことを調べた上でのものだった のだろうかとの想いが駆け巡ったが、 単なる偶然でしかなかったようだ。 アカデミー賞作品賞等8部門の受賞や キネマ旬報第8位(読者第4位)選出の この作品、 クイズ番組のシーンと 主人公の人生やインド社会を絡めて描く構成 は素晴らしいものがある。 しかし、 警察の拷問翌日が最終問題出題日との 設定の不自然さ等々、また、 あまりにも偶然過ぎる主人公の人生経験を もっと幅広く、例えば、 主人公は米ドル紙幣の全てやインド紙幣にも 知識があった等の背景を創って、 迷いながらの綱渡りの解答の積み重ね だったらリアリティを醸し出されたのでは なかったかと残念だった。 別の方から、 「クイズ番組のシーンは創作で虚構」 との投稿があったが、確かに そうとしか思えない位の都合の良過ぎだ。 しかし、創作・虚構であろうとなかろうと、 その設定は本論を描くための手段だからと 言われてしまったらそれまでだが、 総合芸術としての映画の手法としては 不充分に感じ、満足は出来なかった。
何度見ても衝撃的
大好きな作品。 初見は劇場公開時。衝撃を受けた。 発展途上国の現状やその蒸せるような市場の熱気。 今まで先進国で、自分が恵まれた環境にいたことに気づいた。 冒頭からラストまで目が離せないストーリー展開。 線が細くどこか頼りなげで、でも誰よりも誠実で勇気のある主人公がすごく魅力的で、最後まで応援せずにいられなかった。 ヒロインも主人公が「世界一美しい女性だ」と言い切ってしまうほど、素晴らしく魅惑的。 ラスト近く、電話にヒロインが出て主人公の名前を呼びかけた瞬間、涙が止まらなくなった。 子役が活躍する映画はどうしても点数が高くなってしまうが、この作品もそのひとつだ。 厳しい状況にありながら生き生きと躍動感ある演技、時に目を背けたくなるような数場面を子どもたちがしっかりと演じていた。 10数年ぶりに鑑賞したが、感動は変わらない。 制作はイギリスらしいがインド映画らしく、最後はダンスで締めてくれて、後味も良かった。 本当に素晴らしい、大好きな作品。
これほど結末が気になる映画も久しぶり
インドを舞台に、スラム育ちの貧しい少年が、クイズ番組でのし上がっていくさまを描いた映画。 「ミリオネア」実在した、クイズ番組のフォーマットに照らし合わせて、ある男の人生が浮き彫りになっていく。 その問題に答えながら、彼は生い立ちを回想し、忘れられない女性のことを追い求めていく。 インドの雑多で不潔で、生命力に溢れた民族性や、知的好奇心をそそる演出など、文句なしに面白い。 列車の屋根からぶら下がる子供たちのシーンなど、日本映画だったら絶対に不可能な映像だろうと思う。 食わず嫌いで、何となく避けてきた一本ですが、観てよかった。 2015.6.4
スラム出身の青年がクイズミリオネアに出場して正解し続けていくも、ま...
スラム出身の青年がクイズミリオネアに出場して正解し続けていくも、まともな教育を受けてこなかった彼が答えられるわけがないと不正を疑われてしまう。 実際は初恋の女の子を一途に想い続けるラブストーリー。 そんな変わったストーリー展開もおもしろいし、過酷な環境、境遇で育ってきたにもかかわらず、そうした悲壮感や暗い感じをさせないのがいい。 独特な映像構成も魅力的で惹き込まれる。 ラストはハッピーエンドなのでとても幸せな気持ちになれます。
運命
2度目の鑑賞はアマプラで。 ストーリーにぐいぐい引き込まれる。でも、お洒落な作品でもある。 まさにDestiny(運命)。ラティカとの出会い、別れ、引き離されても、最後のテレフォンで繋がる。クイズ・ミリオネアに絡めながら、冒頭とラストがほんとにお洒落。
こんな解釈はいかがですか?
冒頭と最後に出てくる4択の答え「It is written」は「運命だった」と「創作だった」のダブルミーニングではないでしょうか。 ジャマールがミリオネアを勝ち進めたのは「運命」だったのか、それとも「創作」だったのか。 字幕の通り「運命だった」とだけ受け取ると強引な展開が鼻につきます。 クイズの超難問に自身の経験から解答できるという設定もクセが強いですし 兄サリームの心変わりも突然すぎて不自然です。 「都合良すぎな展開を運命の一言で片付けるのはちょっと…」ってモヤモヤしませんでしたか? ですがIt is written を「創作だった」という、もう一つの視点を加えて観ると不自然なシーンや違和感が解消されました。 仕掛けに気づくと新しい物語が見えてくるトリックアートの様な構成です。 では映画のどの部分がフェイクかというと、 「ミリオネアへの出場」と「終盤の兄の自己犠牲」 この2点。 現実の時系列はヒロインと駅で引き離された所で一旦止まっています。 実際はミリオネアには出場していませんし、電気ビリビリ拷問もされていません。 超難問が都合よく出題されたのもジャマールが作り出したクイズミリオネアだからです。 (もちろん賞金もゲットしてないです、あのデカい小切手ドウシタノ??) 引き離され、再会できるか分からない。それでも一縷の望みに縋って駅で待ち続ける。 恐らくかなり長い期間待ったのでしょう、ヒロインの顔の傷が塞がっていますから… 駅で待ち続ける中で描いた妄想がミリオネアであり、兄との劇的な復縁だったのでは。 ジャマールがミリオネアを勝ち進めたのは「創作」だったけれど、 過酷な現実を生き抜いて最後にヒロインと結ばれたのは「運命」だった。 人によって色々な解釈ができる内容の映画だと思いますが、私はこのストーリーを推したいです。
活気ある作品!
インドが舞台と言うことで、自分としてはあまり馴染みがなく少し取っ付きにくい印象で、ずっと後回しにしてきたが…面白いじゃん。 主人公の少年時代なんかはすごく疾走感がありハラハラドキドキ! 映像もガヤガヤがきれいに撮れているし、構成もかなり凝っていて明らかに期待以上な作品だった。 内容に関しては少し分かりにくいところもあったが、それも余韻としておこう。
13年前の感想
見てきました。 公開から2週かな?経っているけど、 席的には6割ほど埋まっていました。 さすが今年アカデミー賞8部門のことはあるねー。 前半は、インドの現状やリアルさが伝わってきたけど、 後半は狙いにいったかなって感じでした。 ジャマール、サリーム、ラティカが中心となって進む話。 こんなこと書くと見ていない人に悪いけど、 兄のサリームはどうしようもない嫌な兄貴です。 そんな兄になにもできないジャマールがやるせない。 でも、ところどころで「兄」らしさがカッコ良さが出ていて良かった。 インド映画にはよくあるのかわからないけど、 エンドロールの踊りは仕様なのか(笑) あれは本編よりも気合入ってるわ。 あとこんなこと書いちゃ悪いですけど、 ジャマールがミリオネア獲得できたのは、 冷静に考えると問題がよかったからって感じがしてならなかったな。 最後の問題については、さすがに言えないですけど。 ま、アカデミー賞とってるし損はしないと思うよ。
3000万円
公開された時 いろいろな賞をとっていたので題名は知ってはいた。 みのもんた やってた「ファイナルアンサー」 前半のスラムの描写は本当に日本は恵まれた国すぎるなと感じさせられた。 貧困の為かなりお金には執着があり、まぁ正直犯罪しまくり 日本だと逮捕されるがその逮捕する警察も犯罪者側みたいなもん。 一見 バラエティ要素強いかと思いきや、兄弟愛、ラブストーリー、インド社会の現状とメッセージ性強め映画。 日本ではクイズミリオネアはクイズバラエティ番組だったが、国が変われば一大インディアドリーム掴む一生安泰番組になるのは驚き。 踊るのはやはり良いですね。 好き。 ちなみに2000万ルピーは日本円で3000万円 最近はインドも成長著しいので 一概には言えませんが•••
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