エグザイル 絆のレビュー・感想・評価
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香港ノワール
ジョニー・トー監督、香港ノワールの巨匠だそうですが初めて観ます。 ハードボイルドで、カッコイイ!! ユーモアも入るけどユーモアに振りすぎず、暗すぎず明るすぎずバランスいい。 西部劇の影響も感じます。 終わり方も最高です♪ なるほど、さすが巨匠いろいろセンスいい。 他の作品も観たくなりました。 香港って、イケてますよね♪
「漢たち」の熱い絆にチンチンになった
シネマスコーレ(名古屋です‼︎)で『ジョニー・トー 漢の絆セレクション 』の4作品中3作品を観た。 1本目は2006年の「エグザイル 絆」。 時は1999年、中国への返還間近のマカオ、かつて仲間だった5人はそれぞれ違う立場に身を置いたが、いざとなれば結束して強大な組織と対峙した。 裏社会に生きる男たち、いや「漢たち」の熱い絆に火傷した。チンチンになった。 これぞハードボイルド。ジョニー・トーの、そして香港ノワールの最高峰を堪能した。
最高にかっこいい男たち
敵味方になったとしても過去の友情は変わらない… 緊迫の銃撃戦からのまさかの団欒、シリアスとユーモアの塩梅が良い。 ストーリーが目まぐるしく展開するわけではないが、男たちが並んで歩く、酒を飲む、戯れ合う…全てが絵になるし、仲の良さが伝わってくる。 この男たちの美しき友情に酔いしれてしまう。
エンタメ裏社会映画として文句なし
ジョニー・トー特集4本のうち、鑑賞3本目。 他作品(エレクション 黒社会、ブレーキング・ニュース)も良かったが、これは頭ひとつ抜けて面白かった。 ボスの命を狙った組員を、仲間組員たちが追う・守るの側に別れて前半が展開するが、それが一段落したのち、話がどう転がるかと思っていたらまさかの方向に進み、そこから冒頭のストーリーにまた繋げていくというプロットはとても巧妙。緊張と緩和のバランス、ハードボイルドとユーモアの塩梅などエンタメ裏社会映画として文句がない。 冒頭近くの、緊迫した室内銃撃戦から一転、双方一時休戦して和気あいあいと室内の修理を始める。あまつさえ飯をつくって全員で晩飯を食べだす一連の流れは最高。(この監督の作品、なぜか悪党のなかに必ず料理のうまい奴がいる) なんどか映される、写真に定着された楽しげな男たちの姿が哀愁を帯びて悲しい。 いやーいい映画でした。 主演のひとり、アンソニー・ウォンの演技と渋い存在感がとてもいい。ちょうど彼が主演の最新作「白日青春」が公開中なのでこちらも観てみようと思う。
最高に格好良い
鑑賞したのは昨年の東京フィルメックスにて。
一年経って劇場公開が決定したのは先ずおめでたい。
普段は前の方の席で観るのですが、自分で座る席が決められずに与えられた席は最後尾(悲)しかも会場が明る過ぎてスクリーンが白っぽく映る。更に音量が上がる度にハウリングが激しい最悪の状況だったのを思い出す。
以前詳しいレビューは日記に書き込んだのですが…。※1
取り敢えず記憶力だけを頼りに思い出してみると。
これはジョニー・トーの“ワイルドバンチ”だ!
男同士の友情は全編で繰り広げられ物凄く熱い。
(確か過激な程に強い夫婦愛も描かれていた筈だと記憶していますが…)
相変わらずガンアクションを中心としたアクションシーンが笑っちゃう位に過激で、思わず「そこまでやるか〜」って程で、終始お口あんぐり状態になってしまうのですが。静と動、猛烈なスタントと同時に美しいスローモーション。それに一旦動きが止まった状態での緊迫感等を縦横無尽に駆使するジョニー・トーの演出は冴えまくっていました。
そしてこの作品では、アクションとアクションの繋ぎのドラマ部分では笑いの要素が沢山あり、観客の緊張感を時折ほぐしてくれましたね。
なかなか作品に集中出来ない状態で観たので、機会があれは再見して改めてレビューしてみたいと思います。
※改めて再見。
いや〜、最高に格好良い。
場面々々を「おお、そうだそうだ!」と思い出しながら観た。
特に中盤の脱出劇の過激さは筆舌に尽くし難いですね。北野誠そっくりなボスが憎たらしいんだこれが(笑)
もう少し奥さんの“復讐心”が色濃く出ていた様に思っていたらちょっと違っていた…。
そしてあの金塊強奪場面で、くわえ煙草を離さない警備員(笑)
おそらくキャラクターの元ネタは日活アクション映画辺りかな?でも良いねえ〜。惚れ惚れする(笑)
是非とも最近流行りの“ビギニング”って奴で続編が見たいですねえ。
(2008年12月30日【シアター】イメージフォーラム/シアター2)
※1 以前に利用していたレビューサイトには、登録者個人に日記機能がありました。
スタンドバイミーをマフィアがやる感じ
銃撃戦が舞台美術みたいで見応えある。 もっとアクション映画かと思ってたけど映像美の印象が強くて、キャラクターはそこまで記憶に残らない感じ。 シリアスな時間と幸せな時間とギャグのバランスがなんか不思議。 ちょっと笑っちゃうぐらいキザではあった。でも役者はかっこいいです。
カッコいいオヤジたちのガンアクション
最初から最後まで、実に気持ちの良いガンアクションでした。
アンソニー・ウォンが好きだから、というのもあるでしょうが、ド真ん中ストライクな映画。
アクション映画はやっぱりこうでなくちゃ! と感じさせてくれる躍動感。日本人はどうにもアクションものは作るのが苦手なのか、和製アクションエンタメはほとんどお目にかかれません。
なのでその辺は、香港、アメリカ、フランス(ほとんどリュック・ベッソンだが)、タイなどの映画で補充します。
この作品は本当にいい。
そんなに深みのあるストーリーでもなければ、ハッピーエンドでもないけれど。
人物の立ち振る舞いに魅了されてしまう。
若くないから、そんなに走ったり跳んだりはできないけど、大胆かつ確実。ここぞというときの瞬発力。さすがです。
ミニシアター系なのが惜しい一作。
鑑賞劇場:シネマート心斎橋
ジョニー・トーの最高傑作…?
かなり、この映画に対して「ジョニー・トーの最高傑作!」という感想を見かけますが、個人的には、「ザ・ミッション/非情の掟」を超えた様には思えません。
確かに、各シーンの撮り方やディテール、BGM等、「ザ・ミッション」を超えるクオリティを「エグザイル」からは感じます。
しかし、全編を見終わった後の、興奮度の持続性に関しては、「ザ・ミッション」の方が数段上でしたね。
実際、「ザ・ミッション」は、上映時間は90分を切る短さでしたが、そこに描かれる“男たちのカッコよさ”に痺れてしまい、見終わった後は、2時間以上の映画を見た満足感に満ちていました。
「エグザイル」では、同じようにカッコイイ事はカッコイイんだけど、そこまでの満足感は得られなかった気がします。
思うにこれは、ラスト・シーンの内容の違いに拠るものかと。
「ザ・ミッション」のラストは、その先には悲劇が待ち受けているのかもしれないながら、これからも話が“続く”のに対し、「エグザイル」は、ラストで完全に“終わって”しまいます。
この違いが、見終わった後に余韻を残すか否かであり、感動の度合いの違いを生んだのではないかと。
…まぁ、ここまで言っておきながら、これはかなり、贅沢な意見だとの思いもあります(苦笑)。
とにかく、「エグザイル」は、そんじょそこらのアクション映画を凌駕する、見る価値大!の作品である事は確かなので、出来るだけ沢山の人に見てもらいたいですね。
男泣き必至の熱い映画
独創的かつ興奮必至のガン・アクションがまず格好いい。心に中学生の頃の自分がいまだに巣食っているボンクラ男子なら、必ず心の刺さる1本だ! また、男たちの熱き友情にも涙。TVドラマの延長線上でしかない作品があふれる邦画だと、登場するキャラクターは平面的で、ひたすら格好良かったりして、リアリティーがないけれど、ジョニー・トー作品に登場するキャラクターたちは、クールな一面だけではなく、間抜けな面や愛らしい面、そして哀愁がしっかりと描かれているので、とても人間臭いし、素直に感情移入できるのだ。ということで、嘘は言わないから、必ず観ておいた方がいい1本。
まるでワイルドバンチ
職人なのか作家なのかよくわからないジョニー・トゥーだが、これをみて「この人の本音はここにあるのだな」と得心。映画のテーマは「ミッション 非情の掟」とまったく同じ。ただ、前回は音楽がちゃちくてそこの部分だけ興ざめだった。今回は文句なし。こういう映画がもうちょっと当たるといいけどなあ。
全てのアクション映画好き必見の傑作
昨年フィルメックスで鑑賞。われらがジョニー・トーの傑作がようやく公開。 冒頭、石畳の路地に佇むいわくありげな男たちを、スローモーションでゆるやかに捉える移動ショットだけで活劇の血がざわざわ騒ぐ。 続いてアパート内で始まる銃撃戦の演出も絶好調。戸板を遮蔽物に撃ち合う男たちの銃弾によって、蜂の巣になった戸板が蝶番から外れ宙を舞う。スローモーションでくるくると回転し続ける戸板を挟んでなおも撃ち合う男たち。かっちょえー!とかシビれてるとやにわに休戦。さっきまで撃ち合ってた男たちが協力して炊事、配膳、あまつさえ破壊された家具の修繕までして食卓を囲む可笑しさ。 敵味方が食事を共にする様子をコミカルに描いた場面は「ブレイキング・ニュース」にもあったが、和解や平安の描写として実に簡潔だ。「これ以上の切った張ったはお互い無用の血が流れるばかりだしここらで手打ちといこうや(みたいな広東語)」とか台詞を並べずとも、無言で箸を交わさせれば済むのだ。コーヒーカップに沈んでいた空薬莢をぷっと吐き出し一同が笑う場面など、映画史に残る名シーンではないのか。 ざっとこれが導入部。以降はストレート・トゥ・ヘルな破滅と銃弾のオペラへと突き進む。ある時は犯罪映画のクリシェを熱く語り、かと思えば飄々とトンデモ方向へひっくり返すトーさん映画の真骨頂。全てのアクション映画好き必見の傑作。
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