劇場公開日 2010年3月6日

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ハート・ロッカーのレビュー・感想・評価

全144件中、141~144件目を表示

4.5観る者を引き込む

2010年2月25日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

悲しい

興奮

知的

3Dのアバターと並んで何かと話題の映画、ハートロッカー。
「ハート」はHeart(心、心臓)じゃ無くてHurt(怪我、傷)。

アカデミー賞、私はハート・ロッカーの方を選ぶ。
社会的な問題を取り上げているから深く考えさせられる内容なのだが、鑑賞中は力が入りすぎて何度も身を乗り出してしまった。

イラクにおける爆弾処理班の日常とはこれほどまでに狂気と隣り合わせなのか。命を守りながら活動する事は第一の条件だろうに。
主人公は殆ど取り付かれていると言っても良い、次々と危険な現場に積極的に身を投じて行く。

このような現場では、ミッションを終えてから休暇に入り帰国したいと切望して活動するだろうに。
しかし、戦争と狂気の中にあっては、それに魅入られてしまう心理も存在するんだろうと妙に納得してしまう。

終了後、日本はこの映画の世界とはなんてかけ離れているんだろう、と呆然としてしまった。平和で安穏としていて、オリンピックのメダルでハラハラしている人々のなんとのん気な事か。
失業中の自分の悩みなんては大した事ないのかもしれないな。

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bluekitten

4.5淡々と生きる

2010年2月24日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

怖い

興奮

難しい

こんにちは(いま2月24日11:55頃です)

eiga.comの試写に応募して当たったんです。
それで、会場に6時30分に着いたら、長蛇の列。
中野ゼロホールは1500人くらい入る試写会をやるには、大きな会場。
だから、大丈夫だろうと思ったけど、その後も続々と並ぶ。
アカデミー賞最有力というふれこみが効いているのだろう。

と、前置きはこのくらいに。
レビューですが、なんといったらいいのか。
少なくても、この映画に倫理を求めてはいけない。
倫理観よりは、生物欲求というのだろうか。
人間のというより、生物の原初的な欲求。
与えられた環境のなかで、淡々と仕事をする男たち。
いつも極限だから、考えるのをよそうとする爆発物処理班。
それでも吹き出るように出てしまうアドレナリン。
なんか、それも顔のアップや上半身が映し出されるから、
彼らの息遣いが伝わってきてとてもリアルなのだ。

唯一、映画らしいというか、ストーリーらしいのが、
街で知り合ったアラブの少年”ベッカム”との交流。
でも、それは本当の話ではなく、錯覚だったのだが・・・。
かくも現実と夢想の境もなくなっていることを教える。

それでもひとは生きるのだ。
そして、普通の生活に戻るのだが、普通が普通ではなくなってしまった。
極限の生活が忘れられなくなってしまい・・・
どこか、壊れてしまった人間としての精神、知性。
戦争に生きるということは、こういうことなのかもしれない。

僕もあなたも、こうなってしまう可能性は十分にある。
そんなことを突きつけた映画といえるだろう。

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xtc4241

5.0ザ ハート ロッカー

2010年2月22日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

興奮

知的

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DOGLOVER AKIKO

4.0女性監督が撮った“骨太戦争映画”

2010年2月12日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

怖い

興奮

難しい

“本年度アカデミー賞最有力、最多9部門ノミネート!”現代の戦場を駆け回る“爆発物処理班”の姿を、女性監督キャスリン・ビグローが、リアルに描き出しています。

 これまで、映画の題材としてあまり取り上げられたことがないと思われる“爆発物処理班”。そう、過去に娯楽戦争映画で脚光を浴びたと言えば「トップガン」や、「ネイビー・シールズ」などの、“チョット華やかでカッコイイ”っていうセクションが多かったと思います。然るに本作の主役“爆発物処理班”は、非常に地味です。決して華やかではございません。しかし、“自爆テロ”などが横行する現代の戦場で、彼等のスキルは欠かすことの出来ない重要なものになっています。爆発物処理班の兵士の死亡率は、他の部署の兵士よりも遥かに高いのですが、『爆発物処理班が存在しなければ、戦えない』と言うのが、現実なのです。そんな過酷な部隊の実情を、この映画はリアリズムを追求して撮り上げています。ですから、映像はもう殆んど『これ、ドキュメント?』って言っても過言ではない仕上がりで、現代の戦場の裏側を重く、且つ淡々と映し出しています。
 こんな“男臭い映画”を監督したのは、キャスリン・ビグロー。そう、前述したように“女性監督”なんですよね。しかし、本作が女の人の撮った映画とは恐らく見終わった人は、俄かに信じ難いんじゃあないでしょうか?吾輩も正直、驚きました。『こんなの、どうやって女性に撮れるの?』って。決して差別的に思ってるのではなく、この映画は“男が撮る以上に骨太な戦争映画”に仕上がっていると思うからです。確かにキャスリン・ビグローの過去の作品(例えば「K-19」とか「ハートブルー」etc)も、相当に骨太であったと思いますが、本作の骨太さは、それらを遥かに凌駕しております。ホント、この監督は肝が据わってますね。もう『行くとこまで行ったれ!』って感じで。

 主役の3名は、ほぼ無名(但しジェレミー・レナーは、今回の演技で、オスカーの主演男優賞にノミネートされました)ですが、僅かな出演シーンにも拘らず、監督とのコラボレーションに魅了されたハリウッド・スター達(ガイ・ピアース、レイフ・ファインズ、デヴィッド・モースといった面々)が、脇をガッチリ固めているのも見所の一つです。人徳あるんですね、キャスリン・ビグロー!

 で、巷で話題になっております“元旦那”ジェームズ・キャメロンとの“痴話げんか”…もとい“アカデミー賞・頂上決戦(^^;”についてですが、あちらの映画=「アバター」は、“現実には決してあり得ない世界を、まるで現実であるかのように、スクリーン上(一部飛び出す)に再現した映画”だと思います。片や本作「ハート・ロッカー」は“一般人は殆んど知らない現実を、よりリアルな現実として、一般大衆の目にスクリーンを通して触れさせた映画”だと思います。確かにスケールや映像では、前者に軍配が上がると思いますが、現実を描いているという点で、ストーリーの重厚さや演出手腕としては、後者が有利だと思います。何より、この映画は生身の人間が演技をしておりますので、“作品の質”と言う点でも優れていると思います。勝手に主観を並べましたが、果たして結果はどうなりますことやら(これで、全然違う作品が受賞したら笑うな~)…?

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mori2