ハート・ロッカーのレビュー・感想・評価
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●職業に貴賤なし。というけれど。
分厚い防護服。えっでも素手なの? そうか。人が解体するんだね。爆弾を。
そして緊張感でヒリヒリする。あっという間に心は かの地に連れて行かれる。
紛争地の日常がまざまざと描き出される。「アメリカン・スナイパー」もそうだけれど、これが戦争なのだ。現場に出たら生きるか死ぬか。そうかと思えば現地の子供とのたわいない会話もある。大上段からの加害者vs被害者の構図ではない。彼らの職場は戦地なのだ。格差社会でも稼げる職業。
悲しいかな戦地には中毒性がある。生きている実感が得られるというか、やりがいがあるというか、圧倒的に必要とされるから、彼らは再び戦地に向かうのかもしれない。先進国が軍備増強をやめないのは、もちろん対テロもあるが、裏側のこうした側面もあるからなのかもしれないと思い知らされる。
「大人になると、あんなに好きだったものが特別でなくなる。特別なものは1つくらいだ。」
アメリカのスーパーに並ぶ膨大な種類と数のシリアルたち。彼らの職場とのギャップを思うと、なんともやりきれない。
AIはじめ、人類の科学技術はものすごい勢いで発達していて、機械が爆弾解体できる日はそう遠くないかもしれない。でも、ホントはこんな仕事なくなった方がいいに決まってる。そんな日が早く来るように、人類はソフト面でも進化が必要だ。
個人的な感想メモ
まるでドキュメンタリーのようだった。ドキュメント系は個人的に途中で飽きてしまうことが多いんだけど、ストーリー性もあってアクションSFのようなドキドキさとは違い、臨場感たっぷりだった。
現地取材を元にしただけあって、イラクの状況、世界にはまだこんな地域もあるんだということがまじまじと実感させられた。
ジェレミー・レナー演じるジェームズは飄々としていていわゆる無鉄砲主人公キャラだと思ってたけど現地の子供が人間爆弾にされた時の悲痛な表情や、現状に対する思いとか弱さを見せるシーンは色々考えてしまった。今この瞬間にも兵士となっている人はいるだろうし、それこそいつ死ぬかもしれない人たちは実際にどう今を考え生きているのだろう……
戦争の中に立たされた一般市民の人たちも自国や米兵対してどういった感情を持っているにだろう……
アメリカだからやイスラームだからこうだとは一概に言えないし、一人ひとり様々なことを抱えていることをよく表してたと思う。
戦場でしか生きられない男の話
男映画なのに監督は女性。
とにかく、私は冒頭の10分が大好き。
最初の爆発、地面の砂利、
車の錆が浮かび上がる描写がすごくいい。
ガイピアーズのあっさり感もすごい。
終始、緊張感がある映画。
爆弾処理、敵の狙撃と、
息つく暇がない。
見てて喉が渇く。
そして、アメリカに帰った時の描写、
スーパーに並ぶシリアルの多さ、
右も左もずーっとシリアル。
それに戸惑い、
「子どもが欲しい」と、戦場から離れたいサンボーンと違い
戦場でしか生き甲斐を見つけられない
悲しい男の話。
ジェレミーレナーの不気味な感じが良く合ってる。
爆発の緊張感が凄い
爆弾処理班の軍曹ジェームスは、爆弾がいつ爆発するか分からない緊張感の中でしか生き甲斐や喜びを見出せない。ジェームスの爆弾に対する姿勢が緊張感を生み、同僚を危険にさらし、仲間とも毎日のようにぶつかる。爆発シーンはどれも衝撃的なモノになっていて緊張感を高める。
そんな中、ジェームスはDVDを売るベッカムと触れ合う。ジェームスが見せる唯一の人間味あるシーンだが、この出会いは裏目に出て、結果的には仲間を危機に陥れる事になってしまう。
perhaps Aiming at winning an Oscar?
It won an Oscar for best picture in 2010 and also the first woman to win an Oscar for Directing for this film. The time has come said the presenter before opening the envelope. Anyway the film is about the men who get rid of mines under the ground in some poor countries. I sort of wonder how come the digger doesn't care about the boy selling some dvds or books, one of which the digger bought for him, even he was temporarily looking for the boy... I pitied him a bit. They cannot completely bring peace to those countries and sometimes fail to save people holding some mines around their bodies, however without such those diggers, peace will never come. That's what I learnt in this film and came to realise how well off my county and me are. Have fun
戦争の意味
最近戦争映画を見るようになった。
今作で気づかされたのは、戦争にたいする考え方が日本とアメリカでは本当に違うのだということ。
日本では戦争は絶対的な悪とされ、兵士と言う職業は生と死を分ける仕事で他の職業とは大きな差がある。しかし、アメリカ人はそうは思っていないのかもしれない。肉体労働の最強版ぐらいの立ち位置なのかもしれない。アメリカンスナイパーで戦地から帰国した兵士たちがPTSDに悩まされ自殺する人がたくさんいるということを知ったが、それもビジネスマンで働き過ぎや職場環境のストレスで鬱病になり自殺する人と同じくらいに考えているのかもしれない。
しかし、よくよく考えてみると、学歴がないと経済的に成功することが難しい日本では勉強が得意な人にっとてみれば優位かもしれないが、運動神経がよく勉強が嫌いな人にとっては絶望的な世界なのだろう。
戦場で必要とされる人物というのは、厳しい訓練を乗り越えられ、上下関係が得意で、勇気がある人だ。ほら、たくさんいそうである。そういう人たちが戦場で成果を挙げれば、学歴がなくても国の英雄になれたり、そこそこいい暮らしが送れたりするのである。
この映画でも描かれているように戦争というのは敵国の人間を殺すだけでなく、救いもする。命のリスクを冒してまで救うのだから真剣に感謝される。感謝された時の高揚感、自分が誰か(国)のために役立っているという必要とされているんだと感じる気持ち。爆弾を処理すればするほど、周りから賞賛された時の嬉しさ。それらの気持ちが兵士を戦場に呼び戻し続けるのだろう。
もし戦争がアメリカから消えたら、彼らはどうなるのだろうか。どこに生きがいを見出すのだろうか。見出せられるのだろうか。世界は平和に果たしてなるのだろうか。戦争がなくなったらこの世界はどうなるのだろうか。
爆弾処理班の主人公
最初はまさに戦争中毒者の雰囲気でしたが、解体がうまくいっても人が死んだり、上手くいかなかったり、いろんなものを超えて、主人公自体のテンションがどんどん落ちていくのが珍しいな〜と。人間的には成長してるけどね!
モロPTSDがきてる描写も凄いな。
離婚したけどまだ一緒に住んでる、奥さんは誠実な人。この台詞だけでも、子供が生まれたけど戦地に向かいたいという話の中で衝突して、そうまで言うなら夫の義務は俺は果たせないと告白して、でも奥さんはジェームズと共に生きたいけど重荷にはならないという奥さんなりのけじめがあったのかなあと想像できます。仲が良さそうでちゃんとパパと言ってるのに戦地の話になるとスルーしてるのがそんな感じかな?
お子さんに話しかけていた時の、大事なものが一つしか無くなってしまった、の台詞の内訳を語らないのが憎い〜。ガラクタになってしまったのは解体した起爆装置なのか、それとも家族?愛国心?
でも最後の任務シーンで厳しい表情をしていたので、最後に残ったものは快楽のためのものではないことを祈る!
戦争ジャンキー
誰だって自分の必要性を感じ力を発揮して評価される場所を見つけて留まりたい。
が、生死に関わる場所に好んで行くかドウか?
自信しかなかった主人公が滑稽にもラストは逞しく再度 戦場へ。
家族を守る普通の生活より生死が問われる戦場に寧ろ好んで行ってしまう彼は正常なのか!?
細かい描写
こういう軍隊とかそういう映画になると戦争や戦い中心となる。だけれども爆弾処理班の映画だったからもあるけれども細かい描写が多かった。
まず始まってすぐの感想。ガイピアース殺しちゃうんだ笑 その後に代わりに入ってくるのがウィルジェームズ。ああいうキャラクター好き。慎重派とは言えないけど、今までたくさんの爆弾を解体してきて成功してきた。何にも恐れなく強く他人のことは気にしないように見えるが実は暖かい心を持っている。なんというか爆弾というものに愛着があるというかなんというか。難しい。
監督が女性だったからこそ細かいところまで表現できたと思う。爆弾処理班の映画というよりは、ウィリアムジェームズの伝記映画って感じだった。本当にいた人物ではないけれども。どうもジェレミーレナーが目立っていた。まあ主役だし。
余談
①マーベル作品に登場する人がたくさん。まずジェレミーレナー。そしてアンソニーマッキー(キャプテンアメリカ)、ガイピアース(アイアンマン3)、エバンジェリンリリー(アントマン)
②この映画のためにアカデミー賞に行くときジェレミーレナーはお金がなく家には水が通ってなくて、アカデミー賞に向かう前にスターバックスで歯を磨いて行ったそう。
戦争と爆弾テロ=危険とその中毒化
テロの本質とイラク治安の複雑化など社会性は全く描かれていなく、ただ治安不安定なイラクにおいて日常的に起きる爆弾テロを治めるため日々奮闘し、その危険が中毒化する爆弾処理班(班長:ジェレミー・レナー)を淡々と描かれている作品であった。
危険を楽しむかのように爆弾を処理していくジェレミー・レナーが、ただいかれている。
グロテスクな描写とハードを音楽性、たまに挟むスタイリッシュなカメラワークは息をのむ素晴らしい部分である。
だが最終的にこの作品が何を伝えたいのか主張性が物足りない。(アカデミー賞で作品賞を受賞したのは何故)
終わってみて伝わってきたのは…
1.戦場は危険
2.終わりのない戦い
3.誰が味方で敵なのか
4.イラクの状況
この作品を通じてイラク戦争の正当化を伝えたかったのか?それともアメリカ人は「偉い」「強い」「戦場で頑張ってる」とかって伝えたかったのか!?
イラクの市民がテロ行為を行い、 そのテロからイラクの他の市民のため...
イラクの市民がテロ行為を行い、
そのテロからイラクの他の市民のためにアメリカ兵が、
命をかけて守る。
すべてが矛盾していて悲しくなった。
商業主義の権化
派手な演出、エグい画、起伏の激しい展開、
そしてアメリカの正義を高らかに主張する対テロ戦映画。
アカデミー賞を目標に作られたんだろうなという内容。
演出や表現の手法がとても高度で、内容関係なしに生理的に反応してしまう。
アクション物としては秀逸だと思う。
一方で、戦争を題材にしてはいるが、
両陣営の文化の違いや政治、宗教観などはろくに描かれない。
心情描写も、派手な演出でゴリ押ししているだけで、
一般人が戦争災害として適当に思い描ける程度の描写しかなく雑。
ようは化学調味料をしこたまぶち込んだラーメンのような内容なので
そういうものとして出されればそれはそれで美味しいのだが、
なんかそこを隠して三ツ星料理に見せかけようとしているというか
高尚な社会派映画を気取っているらしいのが妙に癪に障る映画。
賞狙いの作品?
面白いし、社会的メッセージも強い。 間違いなく面白い!!
特に、脚本というか、構成というか、細部にまでこだわって作った感がある。完全にアカデミー賞を狙って作った、賞取り様作品だな、と思った。
傑作。
先日「アメリカン・スナイパー」を鑑賞し、今作が無性に観たくなりレンタル再鑑賞。
ジェームズの危険を顧みない行動、爆発物処理の緊張感と緊迫感、爆発物や任務中に起きる突然の死の恐怖…。さすが多くの賞を受賞した作品。再見と言えども重厚で見応えありました。
ジェームズが我が子に語りかけてる言葉がラストシーンにダブって切なく感じる。そう感じさせるジェレミー・レナーの演技も素晴らしかった。良作です。
傑作
傑作だろ。アメリカ兵士の中東での過酷な任務を描く。好きで行ってると書いてるかたいるが違うだろ。過酷な任務しつつわずかな家族との時間。スーパーシーンぎこちないように感じられるはこれは長い時間スーパーに行かないからやな。アメリカ兵士は家族だ。
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