その土曜日、7時58分のレビュー・感想・評価
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【”長男が父に思っていた些細な遺恨が惹き起こした恐ろしく哀しき事。”今作は或る兄弟が実行した犯罪が、彼らの予想外の方向に暗転していく家族崩壊のサスペンスである。】
■建設会社の金を横領している会計士アンディ・ハンソン(フィリップ・シーモア・ホフマン)と経済的に困窮するハンク(イーサン・ホーク)の兄弟は、両親が営む宝石店を襲う計画を実行する。
実行犯はハンクの筈だったが、彼はビビり、知り合いのボビー(ブライアン・F・オバーン)が店に押し入る。だが、店には居ない筈の二人の母親ナネット・ハンソン(ローズマリー・ハリス)がおり、彼女の顔を知らないボビーは、ナネットから撃たれた事で彼女を撃ち、自分も死亡する。
兄弟の父チャールズ・ハンソン(アルバート・フィニー)は、事件の推移を怪しみ故買屋を訪れると、彼が出したのはアンディの名刺だった。”アンタにそっくりだったよ”と言いながら。
そして、アンディが計画した犯罪計画は、予想外の出来事で破綻していくのであった。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・脚本、演出及びフィリップ・シーモア・ホフマンを筆頭とした俳優陣の演技が秀逸なサスペンスクライムである。
・アンディもハンクも妻との関係は冷え切っていて、二人とも金に困窮している。そこで、アンディが思いついたのは、良く知っている両親が営む宝石店の強盗だったのである。アンディ曰く”保険が掛かっているから、盗んでも問題ない。”
■だが、予想外の展開で母親ナネットは死亡する。沈痛な表情のアンディと、オロオロする情けないハンク。
その後、アンディが父と交わした会話が印象的である。
”俺より、ハンクが小さい時から可愛かったんだろ!”
たったそれだけの事が、彼の父に対する遺恨となっていたのである。
アンディは妻ジーナ・ハンソン(マリサ・トメイ)に、家から出ていかれ、会社からの呼び出しもひっきりなしである。
・アンディが計画した事がハンクがチキンだった事から、全てが瓦解していくのである。ボビーの妻クリス(アレクサ・パラディノ)の兄デックス(マイケル・シャノン)は兄弟がした事を見抜き、ゆすりをするが、アンディは知り合いの売人を射殺し金を作り、デックスと交渉する振りをして射殺するが、クリスから撃たれてしまう。
■そして、アンディが入院している病室に父チャールズが現れ、息子の酸素吸入器を外し、枕で窒息死させて、その場を去るのである。
<今作は或る兄弟が実行した犯罪が、彼らの予想外の方向に暗転していく家族崩壊のサスペンスなのである。>
イメージより観やすいクライムムービー
良く出来ている。
タランティーノ的時間軸逆転犯罪サスペンス
Veryサスペンス
全編サスペンスフルです。
①脚本:時間が少しずつ行ったり来たりしながら段々真相が明らかになる筋立てが絶妙です。
②演出・演技:何考えてんだかわからない怖い怖いホフマン選手、ビビりまくり流されまくりのホーク選手、苦悩と絶望のフィーニーの旦那、頭悪そうにズレてるトメイ女史、ルメット選手の演出意図以上の過剰演技は秀逸です。
③構成:時間が戻ったり帰ったりする度に、「え?何?」的な場面から始める演出はスリラーです。
暗い、絶望という感想多いようですが感情移入の余地を残さない客観的な演出なので、サスペンスフル、ドラマチックなエンタメといえましょう。
確かにルメット選手にしては最後が???ですが、これは脚本上のことであって演出の責任ではないです。
パーツが積み重ならずバラバラ
見応えのある映画でした。
一見、成功しているようなお兄さんと可愛いだけの妻。
甲斐性なしの弟。
成功しているが、厳しいお父さん。
話しは兄弟で、お金目当てで実の両親の宝石店を強盗するところから始まります。
いや、正確にはマリサトメイのセクシーシーンから始まります。まず男性の皆様には一発目の見所かと。
強盗を決行するものの、ひとつずつズレが生じていきバラバラになっていきます。
名映画には名演技、名シーン、名台詞がありますね。
フィリップシーモアホフマン、イーサンホーク、アルバートフィニー、マリサトメイの名演技が光りますし、標題もフィリップシーモアホフマンの名台詞から引用させていただきました。
僕の思う名シーンはフィリップシーモアホフマンが家の中をめちゃくちゃにするシーンがあるのですが、テーブルに沢山のパワーストーンのような石の入ったお皿を持ち上げてゆっくりとバラバラと石を落としていきます。
まるで自分の人生のように。
少し重ための映画かもしれませんが、今は亡きフィリップシーモアホフマンとシドニールメット監督の作品ですので、必見の価値ありです。
もうおふたりがこれ以上映画に出ることもないですからね。
全てが狂いだす・・・
悪魔に気付かれる前に
WOWOWにて。
『スパイダーマン』のメイおばさん二人の共演。
兄弟・夫婦・親子の関係を緻密に描く。
抜け出そうと努力するが、努力の方向が間違っていたのでボタンのかけ違いが最後には大きな連鎖になっていく。
全てが裏目裏目に出てしまうのは現実でもある。もがいても泥沼にハマってしまう。
夫婦間や親子感で悩みを共有しないこともありがちだろうし、そのことによる不満も溜まるのもリアリティあって不穏。
必要最低限の説明やセリフながら、背景は様々に想像できて、画面に映るもの全てに意味があるように思わされ、これぞ映画という感じを受ける。
演出の妙と、俳優陣の演技力に魅せられて、シンプルなテーマながら重厚感あるストーリーに仕立て上げられていて、最後まで飽きない。
5年後ぐらいにまた観たい。
以下、印象的なセリフ。
「オレの人生はパーツの合計にならない、一つ一つの結果ぎ積み重ならないんだ」
タイトルなし
金に困る同しようもない兄弟の行く末は母を間接的に殺してしまい、最後は父に殺されるという何とも後味悪い結末。無駄に時間が戻り、またそこからストーリーが始まっていくが意味あんのか疑問
重苦しいエンディング。体調がいい時に見てください。
ショッピングモールの一角にある、両親の経営する宝石店。強盗に入って金とダイヤを盗み、どうせ保険金が入るから損害はない・・・などと、弟ハンクを強盗計画に参加させる兄アンディ。拳銃もおもちゃを使い、ちょっと脅すだけの簡単な仕事だからなどと持ち掛けるが、当日店番するはずのバイトのおばちゃんが休んでしまい、母親ナネットが店にいた。ハンクが主犯を努めればすぐわかるはずだったのに、臆病なハンクは悪友のボビーに襲わせたのだ・・・
邦題となっている土曜日の朝を基点として、ハンク(ホフマン)、アンディ(ホーク)、父チャールズ(アルバート・フィニー)の視点を用いて、数日前やその後を描くスリリングな時系列編集で魅せてくれる。さすがオスカー監督だけあって、心理劇の重厚さはさすがだ。
ハンクはヤクに溺れ、会社の金を使い込み、国税局が調査に来るからと何度も会社から電話が入る。アンディは離婚してから養育費の支払いが半端ないくらいで金がない。どうせ保険金が出るんだし、銃を撃つこともないと高をくくっていたのだ。しかし、実行犯を雇ってしまったという間違いによって思わぬ不幸な方向へと進み、どん底に落とされてしまう家族。おまけにハンクの妻ジーナ(トメイ)と浮気しているというおまけつき。
どうしてここまで落ちるんだ?原因はこのハンソン家だけではなくアメリカ全体が抱える闇の部分にもあるのだろう。薬物もそうだが、酒場で雇ったボビーにしても、脅迫してくる義兄にしてもクズとしかいいようのない男たち。「ボビーならレンタカーなんか借りないわよ。すぐ盗むから」というセリフもその象徴。流れとしてはブラックコメディなのだが、ルメットが撮ればこうした重々しい作品になるのだと主張してるかのよう。
冒頭映像では、このマリサ・トメイの激しいセックスシーンとナイスバディを披露。『レスラー』(09)でも脱いでいるけど、この作品の方が魅力いっぱい。父親のアルバート・フィニーも安定の演技力でした。
原題の意味も奥深く、悪魔に知られる前に天国に着きますように・・・と、この2年後にシドニー・ルメット監督が天に召され、5年後にフィリップ・シーモア・ホフマンが若くして亡くなりました。合掌。
every Thursday
空回り続ける兄弟
物語の時間軸がソレゾレの登場人物や事柄によって入れ替わり渋い演出によってシンプルに話は進んで行く。
最初から最後までダメっぷりを発揮するE・ホークに賢そうだが結局は殺しまくる暴挙に出るP・S・ホフマン。
父親は息子たちの責任よりも愛する妻、兄弟の母親を殺されているからタチが悪い。
父親とE・ホークの今後が気になる。
若干粗いがウェルメイド
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