「無駄セリフが難点?」マーシャル博士の恐竜ランド odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
無駄セリフが難点?
土曜朝の子供向けTV番組を1億弗もかけて劇場版にリメイク、興行収入6800万弗と大コケして重役二人の首が飛んだと言う残念な映画だそうです。B級映画の勲章、ラジー賞7部門にノミネートと言う顛末、物好きを自負する私としてはそそられます。
恐竜ランドの金字塔「ジュラシック・パーク」にも負けない予算ですが真面目に作ったら2番煎じだし、パロディにするのはスピルバーグが許さなかったのでしょう、でもバックトーザフューチャーとジュラシックの混ぜ物の領域は超えられません、そこでお笑いファンタジーを狙ったのでしょう。映像的には文句なし、恐竜CGも名演技、着ぐるみもいい味出しています。
ディズニーの「リンクル・イン・タイム」も意識しているのでしょうか、異次元ゾーンには古代から現代まで様々な漂流物が散逸、ディズニーファンタジーとは一味違った面白い世界観ですね。ドアが出てきたのは「ドラエモン」へのリスペクトでしょうか・・。実験室からワープかと思ったらディズニーランドの冒険ツワーもどき、子供たちには受けるでしょう。
良いところがこれだけあるのに・・、問題はセリフ、字幕翻訳が下手なせいもあるのでしょうが無駄に長いし喋りすぎ、トークで笑いを取りたいならこんなに予算は要らないでしょう。コメディアンを主役に据えると得てしてその傾向に嵌ります。
キャスティングも似たような中年親父二人、キャラクターも被りすぎ、刑事もののようなバディを狙ったのだろうか、タキオン増幅器を発明する天才科学者ならちょっとは知的な雰囲気が欲しい、ひけらかすのは怪獣の豆知識程度、ターゲットが子供ならいいでしょう、不満の親父たちには下ネタかませておけばいいと舐めているのでしょうか、映像の世界観とちぐはぐです。大人と子供、二兎を欲張ったのが問題なのでしょう・・。