劇場公開日 2009年4月25日

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ウェディング・ベルを鳴らせ! : 特集

2009年4月20日更新

パパは、出張中!」「アンダーグラウンド」の鬼才エミール・クストリッツァ監督の最新作「ウェディング・ベルを鳴らせ!」が4月25日より公開。セルビアののどかな田舎で祖父と2人で暮らしていた少年ツァーネは、祖父との約束で都会にお嫁さんを探しにでかける。可憐な女学生ヤスナに一目ぼれしたツァーネは早速アプローチを開始するが、彼女を狙う悪徳マフィアと対立することに!? 誰もがハッピーになれる本作について、その見どころを紹介する。(文・構成:平田裕介)

巨匠クストリッツァのポジティブ“婚活”コメディのオモシロさはここ!

見れば誰もがハッピーになれること請け合い
見れば誰もがハッピーになれること請け合い

■鬼才エミール・クストリッツァが原点回帰、久々の全開コメディ!

世界3大映画祭で主要賞を受賞している巨匠
世界3大映画祭で主要賞を受賞している巨匠

旧ユーゴスラビア(現ボスニア・ヘルツェゴビナ)が世界に誇る、エミール・クストリッツァといえば映画ファンにはおなじみの監督だろう。「パパは、出張中!」「アンダーグラウンド」でカンヌ国際映画祭パルムドールを2度も受賞(前者では監督賞も)、「アリゾナ・ドリーム」でベルリン国際映画祭銀熊賞、「黒猫・白猫」ではベネチア国際映画祭銀獅子賞を獲得と、世界の名だたる映画賞を受賞している名匠である。

しかし、その輝かしい業績と旧ユーゴスラビアという出身地、さらに同国の半世紀にわたる動乱を描いた代表作「アンダーグラウンド」の存在により、若い映画ファンにとっては、“名前は知っているけど、実は作品を見たことがない”という、若干、敷居の高い監督となっている感があるかもしれない。

若いファンも往年のファンも楽しめる一作に
若いファンも往年のファンも楽しめる一作に

本来はユーモラスな作風で知られる監督で、「黒猫・白猫」「ライフ・イズ・ミラクル」はコメディの名作として人気が高い。最新作「ウェディング・ベルを鳴らせ!」は、彼のキャリアや政治的背景を視野に入れずとも、誰もが楽しめるスラップスティック・コメディに仕上がっており、監督本来の持ち味が詰まった“クストリッツァ入門編”に相応しい作品なのだ。

一方で、往年の映画ファンにはうれしいお知らせ。本作を上映する東京・渋谷シネマライズでは、過去のシネマライズ上映作品(どの作品でも可)のパンフレットを持参すると、本作が1000円で鑑賞できる割引サービスを実施。「アンダーグラウンド」をシネマライズで見たなあという思い出と共に、再び映画館へ映画を見に行くのもいいだろう(※パンフレット持参による割引の詳細は、シネマライズの公式サイトにて)。

いつでもどこでも同じような映画が見られるシネコン全盛の時代だからこそ、クストリッツァ作品で、あらためてミニシアター映画の魅力を感じてみてはいかがだろうか。


■映画を面白くする多様なキャラクターやアイテムの数々!

本作最大の妙味といえるのが、おもちゃ箱をひっくり返したようなバラエティに富んだキャラクターやアイテムの数々。これらが作品と観る者を、なんともいえぬアゲアゲ状態にしてくれる! ここでは、そんな要素のほんの一部を紹介しよう。

笑い、アクション、美少女、変なキャラ、音楽…などなど、楽しい要素がてんこ盛り
笑い、アクション、美少女、変なキャラ、音楽…などなど、楽しい要素がてんこ盛り

【婚活!?】

ツァーネは美少女ヤスナをお嫁さんにできる?
ツァーネは美少女ヤスナをお嫁さんにできる?

主人公の少年は、祖父の名を受けて自分のお嫁さんを探して都会を奔走。その行動とガムシャラな姿は、我が国でムーブメントとなっている「婚活」そのもの! まさに婚活の真っ最中という人も、それを経て結婚中という人も興味津々となってしまうはず!

【日本の昔話がモチーフ】

お爺さんのために田舎から都会に飛び出し、マフィアを相手にした戦いや冒険を展開。その果てに、妻となる美女を連れて故郷に凱旋。このプロットとシンプルな展開は、日本の昔話に似ていて親近感が沸く。なんと、監督自身も「日本の昔話から着想を得た」と公言している!

お茶目なじいさんほか、可笑しなキャラ多数
お茶目なじいさんほか、可笑しなキャラ多数

【個性溢れるキャラ】

煙突に仕込んだ潜望鏡で近所を覗き、いたる所に仕掛けた落とし穴で偉そうな役人を懲らしめる、発明&イタズラ好きな主人公の祖父。彼を筆頭に、人間大砲で発射されたままラストまで空を飛び続ける曲芸師、なぜか“9・11”テロで崩壊した貿易センタービルをセルビアに再建しようとするマフィアの親分と、奇々怪々な人物が登場しては物語を盛り上げる!

【アクション満載?】

マフィアとのバトルを中心に、意外にも機関銃やロケット砲まで繰り出す、ド派手な銃撃戦や爆破シーンがタップリ。しかし、どこかピントのズレたユーモラスでトボけた雰囲気はクストリッツァならでは!

愉快痛快な音楽で気分昂揚
愉快痛快な音楽で気分昂揚

【動物+音楽】

アリゾナ・ドリーム」では亀、「黒猫・白猫」では文字通り猫と、これまでの作品でも動物をフィーチャーしてきたクストリッツァ。今回も牛、犬、鶏などがワンサカと登場、人間顔負けの演技を披露。また、動物同様にクストリッツァ作品のトレードマークでもある、バルカン半島発祥の陽気な“ウンザ・ウンザ”サウンドも全編にハイテンションに鳴り響き、観客も思わずノリノリだ。



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