チェ 28歳の革命のレビュー・感想・評価
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革命家チェ・ゲバラを描く映画の前編
クーデターとは...政権内部での権力闘争。
テロとは...政権に参入しない犯罪集団の無差別残虐行為。
反乱とは...革命が失敗した場合の呼称。
1928年アルゼンチンで生まれたルネスト・ラファエル・ゲバラ・デ・ラ・セルナ。政権崩壊を目指して活躍し、ある程度の成果を上げたので「革命家チェ・ゲバラ」として知られ、1959年には日本来訪もしている。尚、1967年に処刑されてから30年後、手首のない遺骸が飛行場の下から、数人の遺体と一緒に発見されている。
今作は、ノンフィクションで再現VTRのように描かれている。
本編4時間30分と長尺のため前編・後編と2部作に分けられたうちの前編にあたる。
カメラワークも演技も編集も良く、今作の終盤の市街地ロケの景色もすばらしくて観ていて飽きない。
後編『チェ 39歳 別れの手紙』への期待が高まる終わりかたであった。
歴史的背景をサラッと知るための映画
ドキドキ、ハラハラ、ドラマチックな展開を期待している方には向いていないかも知れません。
ドキュメンタリー映画を観ている。と思えばいいんでしょうかね。
全体的には悪い作品ではないようです。
上映時間が長かったわりに飽きずに観ることが出来たので。
しかし、チェに絞り込んだせいか、カストロの印象が薄くて、この作品で見る限りでは、なぜこの人に入れ込んで革命までやったのか理解しがたかったです。
今回の作品は、歴史的背景を漠然と理解している部分があったので正直「こんなもんか」感が強かったので、次回作「チェ 39歳 最後の手紙」に期待します。
関係ないですが、ベニチオ・デル・トロが、古谷一行さんにそっくりだと思いました。
読み書き出来ない者は容易に騙される。
インテリ革命家かっこいいはずさ
チェ・ゲバラ 前編
キューバ革命やチェ・ゲバラのことをある程度知ってから鑑賞しないと難しい。
説明がほぼ無く、ドキュメンタリーのように進む展開に何度か眠気を覚えたが、ひたむきに正義を貫こうとするゲバラの情熱がひしひしと伝わってきて感動した。ベニチオ・デル・トロの演技に脱帽。
戦地で殺伐としているはずなのに、画面が綺麗なこともあり見やすかった。
たくさんの名言をサラッと言うので、何度か見てまた確認したい。
この時代と何も変わっていない世界。資本主義と共産主義。先進国と途上国。
生活も豊かで独自の宗教観・歴史観を持つ日本人にはピンとこないかもしれないが(そもそもそれすら知らない、知ろうとしない人が多いが)、世界は偽善と欲望で形成されているのを知っていなくてはならないし、それらから国や家族、友人を守っていくのは他の誰でもなく自分たちなんだということを忘れてはならない。
チェ・ゲバラからのメッセージ。
Tシャツに封印された人チェ・ゲバラ
昔から何故この人は封印されなければいけなかったのかなと気になっていました(笑)
映画を拝見して思ったのは凄い人だなと。他人の為に戦った人で誇り高く慈愛に満ちた人間だったんだなと。
カストロとタッグを組み、快進撃を続け最後には革命を成し遂げるその一連の経緯は非常にカルタシスがありゲバラとカストロの革命の方法論は間違ってはいなかったと思いますが、見るべきはそれによって何がキューバにもたらされ、もたらされなかった事なのではないかと思います。
残念なのは毛沢東よろしく正しい導入方法で間違った思想をキューバにインストールした結果をもたらした事です。社会主義・共産主義の事です。
何故なら共産主義はファシズムそのもので、そこに屑でいて良い自由がないから必然人権の抑圧が前提になってくるからである。そんなものは到底理想的ではない。
革命を成し遂げた後、カストロはキューバを私物化しキューバ国民の人権を抑圧。革命が良かったのか?革命前は人権は無視されていたのでしょう。無視から抑圧に変わったのですから進歩とは言えなくもない。しかし私は人の意思を尊重しない状況が大嫌いでして、全体主義が大嫌いなんですね。ですから革命前も後も嫌いです。
カストロ亡き今、カストロの呪縛から解き放たれ、キューバ国民に人権が抑圧される事のない自由がもたらされる事を祈っています。
伝記物らしく淡々と話は進む
アルゼンチン人で医者のチェ少佐。反乱軍 バティスタを率いてキューバ独立の革命を起こす。山中での戦いから終いはアンタクララ市街地での政府軍との攻防は兵器や銃が飛び交い、列車も横転する大規模。1959年1月の勝利。
キューバを救った救世主。
記録映画として最高峰
何を伝えたい?
本当の意味で人生の追体験
平
大地と自由と
ゲバラはやはり偉大だ!
チェ・ゲバラとして知られる、
歴史上最も有名な革命家・ゲリラ戦士。
この映画は2部作の前編で、
フィデル・カストロと出会ったゲバラが、
ゲリラ戦士となり、バチスタ政府軍を打ち破り、
首都ハバナへ入るまでを描いています。
主旋律をなす物語の合間に、
革命後のジャーナリストとのインタビューや、
国連総会での2度にわたるキューバ首席代表としての演説などを織り込み、
チェの人となりを、英雄的にというよりも、
ちょっと突き放して淡々と描いています。
その中で、革命軍の兵士たちに、
農民への収奪を戒め、違反した者には厳罰を科して厳しい倫理性を植え付け、
そのことによって彼自身が峻烈な革命的人間へと育って行きます。
そして、個人でありながら、
「社会全体の幸福を実現するため、その戦いと責任を受け入れた個人」
となって行ったのですね。
ベニチオ・デル・トロの名演が、
その成長を見事に表現していました。
それにしても、後にゲバラ夫人となるアレイダ・マルチ役の、
カタリーナ・サンディノ・モレノちゃん、
素敵だったな~♡
現代への痛烈なメッセージをこめて
学生時代のチェ・ゲバラが南米大陸を縦断した実話を描いた映画「モーターサイクル・ダイアリーズ」を見終わったとき、この続きがもし映画化されたりしたなら、絶対に見なくてはならないと思った。圧政や病に苦しむ人々をいたわる純粋な心をもったチェ・ゲバラが、どのようにして革命家の道を歩んだのか、それをスクリーンから体感したいと思い続けていたのだが、今年、それがついに現実のものになったことだけで、とても喜ばしいと感じながら試写会場に入った。
「チェ28歳の革命」そのものは期待どおりの素晴らしい出来だった。だが、最初は脳裏に「モーターサイクル・ダイアリーズ」を描きながら見るのかと思っていたら、映画を見ている最中、ずっと気になっていたのは、昨年公開された若松孝二監督の「連合赤軍、あさま山荘への道程」だった。それはなぜかというと、両作とも同じ革命を志していた者たちを描いた作品なのに、主人公たちから発せられるセリフがまるで違うのである。
「チェ28歳...」の中で、チェは「革命を成功させるには愛が必要だ」と語り、当時アメリカで批判されたスターリン主義など思想めいた話はほとんど出てこなかった。ところが「連合赤軍...」では、愛という言葉は登場人物の中からほとんど出てこず、革命の指導者たちからは「思想」めいた話しか出てこなかった。「愛」はとても抽象的な言葉だが人の心に訴えるものがある。「思想の話」は具体的だが理解されなければ人を同意させることも共感も呼ばない。これは子どもの頃から学ぶことができる環境にあったかどうか、という教育環境の違いは当然あるのだが、言葉ひとつが人の心を動かせることができるのかどうか、両作を見た人ならそれを痛烈に感じるかもしれない。
そして今回の「チェ」の連作は、革命家の人生や革命の意味を思うだけでなく、アメリカ型資本主義が信じられなくなった現代へのメッセージがあるように私は感じている。それは作品の内容が革命を肯定するものではなく、金やモノではなく人に目を向くことが国家は一番大事にするべきであることを、主人公のチェ・ゲバラの言葉や行動から訴えかけているからだ。「モーターサイクル...」や「連合赤軍...」とともに見ると、チェの訴えはさらに深いものになるだろう。メッセージ性ある映画の奥深さを、次の「チェ39歳別れの手紙」からもさらに体感したいと思う。
ゲバラ人気ってすごいんだね。でも映画は・・・
以下、感想を箇条書きで。
近所のシネコンにレイトショーで見に行ったんだけど、意外とお客さんがいっぱいでびっくり。もっとマイナーな作品だと思ってたんだけど、ゲバラ人気ってすごいんだなあと。だけど、おそらく来てた人の半数以上は、ゲバラ自体をよく知らない感じだった。
映画としてはかなりドキュメンタリーっぽい作り。その分背景とか場所とかの説明が少ないので、ゲバラやカストロのキューバ戦記を知らない人がいきなり見に行くと、話についていけないかも。隣のカップルもややだれていた。
逆にキューバ戦記を知ってると、そのときの雰囲気がわかっておもしろいと思う。ただ、グランマ号での上陸エピソードとか、もう少し入れ込むポイントはあったような気もする。なんであんなに髭伸ばしてるのかとか、喘息なのに葉巻吸ってるのかとか。
主演の人には申し訳ないけど、やはりチェ・ゲバラ本人のほうがハンサムでスマートです。
ゲバラ自体に興味があるので、映画は好意的に見ましたが、映画作品とか演出とかいう部分になると、盛り上がりに欠け、ややだれますね。二部作にする必要があったのかどうかもやや疑問。
見応えがないわけではないけれど
負の部分も描いてほしかった・・・
ちと難しい。勉強不足・・・ですが^^;
中流家庭で育ち、医者という肩書きを持ちながらも、
悪どいキューバ政府軍に立ち向かう、貧しい市民の味方チェ・ゲバラ。
拳銃を片手に持ち、そのかたわらでペンを持つ勉強家!
・・・ってなイメージですかね^^
とにかく彼のこと知らなさ過ぎました^^;
革命家という言葉自体、よく理解していないだけに
衝撃的で、かなりカルチャーショックを受けたのは事実です。
はっきり言って勉強不足でした^^;
(そんなこんなで、ただ今!必死に勉強中!)
そんな無知な私でも、主演のベニチオ・デル・トロの熱の入った演技には圧巻!彼にはめちゃめちゃ魅了されましたね\(^o^)/
ラストシーンでチェ・ゲバラの人柄が垣間見え、私もにわかゲバラファン☆になりました^^
熱い男バンザイ!!!
第2弾が楽しみ!早く続編が観たいです。
1月20日MOVIX伊勢崎にて観賞
革命だ! 殺されるのは、結局市民・・・。
予習、になるのかどうかは良く分からないけど
「モーターサイクル・ダイアリーズ」を見直してから
観に行きました。
旅を終えたゲバラが革命家の道を進んでいく過程が
(恐らく)史実に基づき 淡々と描かれて行きます。
なので、仲間を集めていく前半は静かに語られる台詞が多く、
スペイン語ということもあってかなり睡魔に襲われました。
戦闘シーンが激しくなって 急に目が覚めましたが。
これくらいの時代を描いた映画は多くて、観るたびに思うのですが
やっぱりその時代背景は勿論だし、その頃の「空気」とか「流れ」
みたいなものを肌で知っていればもっと楽しめるのだろうな、と
思います。
「思想」や「革命」のために皆がアツくなれる時代というものを
私は経験していないし、その気持ちがイマイチ分からない。
もっと昔(例えば19世紀とか)を舞台にしたような映画であれば
作り手側もその空気をイメージしつつ作っているわけなので
観客も同じテンションになれると思うのですが、
この映画の作り手側は多分この時代を経験している世代だろうし、
だからこそこの時代への思い入れとかが熱く出ていますよね。
その辺の温度差が 私と画面の間にあって上手く入り込めないのかも。
主演のデル・トロの演技は素晴らしいです。
でも時々 ちょっと老けて太ったブラピに見えるのは私だけ?
残念ですが、個人的には後に残るものがありませんでした。
でも、多分後編も観るんだろうな。
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