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周杰倫(ジェイ・チョウ)が映画監督に初挑戦。若いのによく頑張った。
今まで耳にしたことのない美しい旋律。謎めいた少女。家に送っていくと、母親のいないシャンルン(チョウ)と父親のいないシャオユー(ルンメイ)という似た境遇がわかったこともあって、心を通わせ始める。学校でピアノ王子とあだ名されるユーハオに対して挑戦状を叩きつけたシャンルン。見事な即興演奏で生徒たちから拍手喝さいを浴びた彼はユーハオが大切にしていた譜面をもらう。それをシャオユーにプレゼントし、2人はますます接近し、初めてのキスを交わしたのだ。喘息にはリンゴがいいのか?とリンゴも持って行った・・・父親はアンソニー・ウォンだ。
クラスメートのチンイー(ツォン)にキスされてしまったシャンルンはシャオユーに目撃され、それ以来学校に現れなくなった。誤解と解こうとするシャンルン。しかし、彼女の家に行っても門前払い。学校を辞めたのだと聞かされたのだ。それから卒業式まで彼らは会うことはないのだが、単なる純愛ものだと思っていたら、SFファンタジーだった。シャオユーは20年前からタイムトラベルしていたのだ。
見直してみると、かなりの謎が残る。幽霊ではなく、過去の人。だけど、他の人にはチンイーが見えない。かなり無茶な設定のせいで、説明不足になっているのだ。まぁ、後半で一気にサプライズさせる目的があるんだろうけど・・・調べてみると無理な設定があって、“言えない秘密”を弾いてタイムトラベルしたとき、最初に出会った人にしかシャオユーの姿が見えないそうだ。それを踏まえると、ある程度理解可能。だから目を閉じて音楽室までの歩数を数えて歩いたわけだ。
しかし、20年前のシャオユーは優等生であってもタイムトラベルしたことがバレ(と言っても誰も信用してない)、頭がおかしくなったと皆にいじめられてたのだ。先生(シャンルンの父)だけは彼女を可愛がっていたのだが、卒業式を迎えるといなくなった。どうもシャンルンの時代の卒業式に旧音楽室が取り壊しになることが関係しているらしい。父親から事情を聞いたシャンルンは取り壊しの始まった音楽室へ向かう。彼はsecretの譜面ナシで覚えている限りの力で過去へと旅立つのだ。そこで会ったシャオユー。彼女は机の通信文(ウォーアイニー、ニーアイウォーマ?)と書き息絶えたはずなのに・・・と。疑問は残るが、多分もっと以前にタイムスリップして出会ったのだろう。卒業写真には明らかに2人が写ってたところを見ると、短い時間でも彼女の最期まで愛し合ったのだろう。問題は最初に出会った人間にしか見えないという矛盾。もしかすると用務員ダーヨンは彼らのタイムトラベルを何度も目撃したため障害者になったのか、それとも“言えない秘密”の作曲者だったのか・・・幾通りにも解釈できるのは良質映画の証左なのかもしれない。
撮影がリー・ビンビンだということもあって、CG以外の部分はノスタルジーを感じさせるほど。