赤い風船のレビュー・感想・評価
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サイレント映画の方が良かった
1956年(昭和31年)公開作品
ニコニコ動画で鑑賞
独特のアレは比較的うざくなかった
昔のフランス映画だからだろう
たとえ字幕がフランス語だとしても吹き替えじゃなくても十分に楽しめる
引っかかっていたバルーンをゲットした少年パスカル
はじめはただ単にバルーンをを持った邪魔くさい少年の話かなと思っていた
だが始まって10分あたりから赤いバルーンが確かに意思を持つようになった不思議なことに
飼い主さんが好きで好きでたまらない子犬のようにまとわりつくファンタジー
そんなバルーンを地元の悪ガキどもが黙っているわけがありません
しつこく追いかけまわしついには割れてしまう
すると町中のバルーンが決起しパスカルに集まり激励
バルーンたちは掴んだパスカルと一緒に天高く舞い上がった
のちの風船おじさんである(大嘘)
主演の少年は監督の息子
親バカである
三十四分間の映画詩🎈
昔の言い方で4巻物、上映時間は34分、キャストは少年と1つの "赤い風船"🎈少年と赤い風船の素晴らしき友情物語🎈ストーリーらしいストーリーは無いのですが、その素晴らしい映像美というか、映像表現で長編以上の充足感を観る者に与えてくれます🎈そしてこの映画の一番スゴいところは、この "赤い風船" に観る者が共感し、感情移入してしまうことでしょう🎈少年が歩き出すと、風船は少年の言うことを聞き、ついて行き、少年が学校へ行くと外で待っていたりする。少年にまとわりつき、すねたり、ふざけたりする風船がホントに可愛らしく、愛おしい🎈生物以外のキャラ(?)に感情移入出来てしまう映画は唯一無二🎈他に思い浮かびませんよね🎈風船の赤色を基調に捉えた画面の美しさ🎈舞台となるパリの街並みの美しさ🎈いじめられっ子から風船を守るために少年が路地裏を逃げ回るシーンの美しさ🎈パチンコの標的になり、空気が抜けて萎んでしまう "風船の死" の感動🎈沢山の風船を手にした少年が大空の彼方に舞い上がるラストシーンの優しさと美しさ🎈多分、アルベール・ラモリス監督は、少年と風船をこよなく愛する、夢と愛情に溢れた人だったのでしょう🎈次作の「素晴らしい風船旅行」にも監督の人柄が反映されてます🎈ピクサーの名作「カールじいさんの空飛ぶ家」も必ず、絶対影響受けているハズです🎈観る人すべてを魅了せずにはいられない傑作ファンタジーであり、素晴らしきシネ・ポエム(映画詩)🎈たくさんの人に観ていただきたいです🎈
いつ見たのか、全く忘れた。兎に角、『素晴らしい風船旅行』よりも前た...
いつ見たのか、全く忘れた。兎に角、『素晴らしい風船旅行』よりも前たから、キドカラ○の飛行船が飛ぶ前の話だ。何故なら、この映画の最後を覚えていて、初めて『素晴らしい風船旅行』を見た時、あの少年はまだ、風船旅行しているって思ったからだ。
空に浮かぶ事は、私にとっての夢だった。
それで、
一ヶ月前に安曇野へ、気球に乗りに行った。高度1000米位まで上昇した。天気が良くて、扇山、常念岳、大天井岳と手に取る様に見えた。『凄い』とは思った。
だが、しかし、燕岳を含めて縦走しているので、その気配は復活したが、新たな感動までには至らなかった。
飛ぶよりも歩いた時の感動が大きかった。帰りに松本で食べた『生サバ』の握り寿司に感動した。
追記
親父に『何で赤い風船なの?』って聞いたら『共産○なんだよ』って答えた。彼の妄想だと今は思っている。
さて、はなたれ小僧ばかり出てくるから疑問に思い、googleLen○で調べたら、学校が『パリ市立男子校』と訳された。納得。
伝説の映画🎈
『Le Ballon Rouge』
アルベール・ラモリス監督作品
(2008年日仏交流150周年記念上映)
シネスイッチ銀座にて鑑賞
「赤い風船」「白い馬」同時上映
カンヌ国際映画祭
パルム・ドール賞に輝いた作品
名作と言われながらも
観る機会が、限られ
「伝説の映画」と呼ばれていたようです。
舞台は、パリ20区メニルモンタン
パリ最大級の緑地で有名。
ある朝、
パスカル少年(パスカル・ラモリス)が
街灯に引っ掛かっていた
赤い風船を見つけ
取り外してあげたのをきっかけに
物語は、始まります。
パスカル少年と赤い風船は
どこへ行く時も一緒でしたが
お店でパンを買っている間に
いたずらっ子達に風船を奪われてしまう。
追いかけるパスカル
(映画の中でよく走っています)
揉みあっている内に
とうとう、
いたずらっ子たちに割られてしまい
風船がどんどん、しぼんでいくシーン、
とても、悲しくて・・・
あぁぁ・・・と思っていると、
何と、とどめは足で踏まれて・・・
パスカル少年泣いてしまう(T_T)
すると、不思議・・・
街中の風船が空から降りてきて
パスカルを優しく包み
空高く飛び去っていくのでした。
スクリーンの中の
「赤い風船」の鮮やかさと
まるで、生きているかのような
動きにはびっくりでした。
実は、「赤い風船」🎈
応援団キャンペーンがあり
先着1000名が
パンフレットに名前(実名)が
記載されるというので
参加しました(^^)/
劇場で買ったパンフレットに
自分の名前をみつけて嬉しかったです。
同時上映の「白い馬」も
南仏カマルグが舞台で
荒地に棲息している野生馬のリーダー
美しい白い馬と少年フォルコが
海辺を駆け抜けるシーンも
迫力ありました。
少年が、白い馬を思う気持ち
その思いが白い馬にも伝わり
友情を感じるシーンは
特に、素晴らしかったです。
でも、ラストは、悲しくて・・
とにかく、
素晴らしい伝説の映画を
鑑賞できて幸せでした。
風船は希望?
パスカルの目の動きがいい。笑いながらみていたが、セリフがないので、スクリーンをみて理解しなければならないのが、かえってよかった。私は海外の映画を数多くみるが、字幕に囚われて、素晴らしい景色や人の目の動きを見逃してしまっている。同じ映画を二度続けて見るときもあるが、字幕の理解が気になって十分に雰囲気をあじわえないことがある。でも、この映画は全く違った。
1956年のフランス映画だと。第2時大戦後の映画なんだなあ。果たして赤い風船は何を意味しているんだろう?青い風船は?風船の意味は? なぜ、風船の色が鮮明で、町や学校は褐色で、カラフルではないんだろう。なぜ監督はこの映画を作ったんだろう。パスカルと風船の映画を。
風船は希望?パスカルはユダヤ人の少年の例え?少年が街を歩くときは彼がユダヤ人だと外見だけでわからないから、優しく微笑みかける。でも、学校や悪ガキの間ではいじめられる?でも、最後に、風船に乗って、いじめのない世界にいける。それが、唯一の希望で、反戦映画?
監督の意味することは実はよくわからない。時代背景が必要になるが、戦後フランスはナチスの脅威の名残?
子供のときの夢が”映画の夢”になった
「素晴らしい風船旅行」「フィフィ大空をゆく」「白い馬」と作品数は少ないアルベール・ラモリス監督の代表作にして、映像詩の最も魅力的な作品。少年と風船の友情を、現実のパリの街並みを舞台にする、高度な撮影技術で創造した本物のファンタジー。美しいパリの風景が絵画の様に、どのショットにも収められている。自然な動きをする風船は、まるで生命を持った存在感で少年に寄り添う。ラストは、ラモリス監督の願いが込められた結末であり、唯一無二の世界観を見せてくれます。主題と表現が美しく細やかに溶け合う完成度の高さに感動しかない。
記憶の彼方にある作品。
小学校のときに定例的な上映会というのがあって市民会館へ行って見るのだが、その中で印象的な映画といえば赤い風船だ。
真っ赤な風船がまるで意思を持っているかのように、というか意思を持ってあちこち旅をしている。
その風船と少年の友情みたいな話だったように思うのだが、昔の記憶過ぎて思い出せない。
随分と頑丈そうな風船で、子供心にこれは風船じゃなくてボールではないかと思ったものだが、そうそうこの年にリバイバルしたのは覚えていて、見に行きたかったが結局時間がなくて見に行けなかった。
石段を風船は転がったり跳ねたりその様子がとても美しい。
こんなにも素敵な映画があるんだろうかと思ったくらいに素敵な映画だったのを覚えている。
制作が50年代というのは驚きだ。
80年代くらいにできた映画だとばかり思っていた。
この作品がまた世に出ることを切に願う。
雨上がりに、君と歩こう
フランスが誇る名匠、アルベール・ラモリス監督が1956年に発表し、カンヌ国際映画祭において高い評価を得た小さな、小さなファンタジー。
何の変哲もない赤い風船と、少年。この最小限の要素だけで、ここまで観客の創造力をたおやかに、豊潤に膨らませてくれる世界がある。この一点を知っているだけで豊かになる誰かの人生がある。ただ、それだけで嬉しい。
フランスという国の持つ薫り高い気品が、日本人として純粋に羨ましくなる。雨上がりの石畳、細い裏道を優しく、申し訳ないように流れる水の流れ、くたびれたトロッコバス。街全体が物語を包み込み、一人と一個を繊細な魅惑の悪戯に連れて行ってくれる。
どこか異国の雰囲気漂う音楽に乗せて、台詞を徹底的に排し描かれるのは、路地裏で街の人間の噂話に興じる野良猫を盗み見たときに感じる異邦人のような気恥ずかしさと、心に広がる暖かな共感。
君が、いる。君と、いる。それだけで、嬉しいんだ。
言葉で説明する必要は、本当は無いのかもしれない。誰か、小さな喜びを日常に見つけたときに、満面の笑顔で「いいね、素敵だね」と一緒に喜んでくれる人が側にいる貴方なら、きっとこの作品を楽しめるはずだ。
雨上がりに、君と歩く。それだけで・・きっと、幸せなんだと気付かせてくれる極上の一品である。
理屈抜きで癒される作品。観客の映画を見る力が問われてしまいそう~。
まずは、小地蔵の分身がこの世に誕生した1956年に製作された作品です。デジタルリマスターされますと驚くくらい画質が向上。傷一つありませんし、赤い風船がとても色鮮やかでした。ちなみにこの映画を観て絶賛した、絵本画家いわさきちひろは、代表作とも言える絵本「あかいふうせん」を描いたそうです。
全編を見て、シンプルな構成。単純なストーリー。50分足らずの短編であることを総合すれば劇場映画であることに不満を抱かざるを得ないというのが、率直な感想です。しかし、この名作は逆に観客である小地蔵に問いただすのです。おまえはなにも感じないのかとね。
VFX全盛のこてこてのエンタ作品に慣らされた身になっている方にとっては、映画に詩情を感じなくなっているのかもしれません。
今振り返ってみると、すごくこの作品にはポエムを感じます。
パリ・メニルモンタンの細く長く伸びた路地裏。
ベルヴィル公園から屋根越しに見えるパリ市街。
電灯に引っかかった、赤い鮮やかかでまあるい大きな風船。
手を離してもついてくる不思議な風船。
風船と友達になる少年。
友情のために悪ガキからの石投げにも逃げようとしない風船。
萎んだ風船の代わりに、次々起こる不思議なこと。
本当に少年パスカルに「反応」する赤い風船に、いのちを吹き込んだラモリス監督は、映画監督より詩人ですね。
台詞を思い切り絞り込んで、演技と場面のつなぎだけで伝えたいことが手に取るように分かりました。
ラストのとってもファンタジックな映像を見るに付けて、これは作品の出来よりも、観客の感じる心がためされているなぁとつくづく思いました。
ラストに感じたのは、自由です。
人は大人になると、様々な経験したことで自分の考えに縛りをかけて、「常識」の範疇でしか考えられなくなります。まだ魂として生きていた頃、肉体に宿り赤子として生まれた頃、そして少年時代を通して、心はどんなに自由に、無限の可能性を思い描いていたことでしょう。
この作品のラストを見て、こんな発想が出来るなんて!と感動しました。そして忘れていた「あの日々」に感じていた瑞々しい感じ方が蘇ったような気になりました。
ラモリス監督は、このラストに持って行く複線として、赤い風船を持ち歩くパスカルがどんなに不自由な扱いを受けたのかを描きます。そしてあの悪ガキたちにもいじめられいたのでしょう。
この複線があるからこそ、トンデモなラストに関わらず、自由に向けたふんわかな飛翔感とカタルシスを味わうことでしょうね。
日々ストレスと夏バテでお疲れ気味の方には、こういう理屈抜きで癒される作品がお勧めです。堅くなっていた心にイマジネーションの輝きが流れ込むと、きっと効果アリですよ。
シンプルな中に深い感動
かつてカンヌ・パルムドールを制したフランスきっての名作が、リマスター版で
再びスクリーンにて上映。
先日シネスイッチ銀座で鑑賞しました。
セリフもない、派手なストーリー展開もあるわけでもない、
至ってシンプルな映画です。
ですが、CGを使わず風船をまるでひとつのキャラクターのように動いているところは本当に圧巻で、「どうやって撮影したんだろう?」と思わずにはいられない。
パスカル少年のあどけなさも映画の最大の魅力の一つ。その純粋無垢な
笑顔に救われました。
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