劇場公開日 2008年9月20日

「アキレスと亀、めちゃめちゃ面白いよ。」アキレスと亀 吉田ヨシ夫さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0アキレスと亀、めちゃめちゃ面白いよ。

2008年10月5日

泣ける

笑える

知的

難しい内容の映画だけど、冒頭にアニメで映画の見方の公式を観客にくれる。

深く掘り下げたら答えはずっと出てこない。

だけど、だれが見たって亀に追い付ける。

で、その見方を頭の片隅に置いておいて+自分の主観でみる。

三回みる事なくて一回で三方向から見れる。

で、応用したら色んな角度、方向の見方ができる映画。

で、ややこしく思えるけど「座頭市」好きな人は好きな映画だと思う。

監督が楽しんで作ってるのが伝わってくる。

で、重い題材がネタフリかってぐらい笑いが冴えまくってて、笑える。

あと役者さんのノリがすごい。
みんなをここまでのらせられるのが監督として天才なんだろうな。

大森南朋さんなんかこんないい役者いたのかって、びっくりした。

お宮の松さんも良かった。監督との信頼関係だろね。

ジョーダンズ三又さん、いい役もらったね。

美術学校の女生徒たちが下着姿で記念撮影するサービスカットもよい。

主観と客観があって、客観も他人の主観ってパラドックス。相対性とかエロスとかの

難しい話を簡単なストーリーに料理してくれています。

後世に残るであろう天才が、絶妙のバランスで撮りあげた作品。

考えずに感じて見てみてください。

子供に見せてげてください。天才に育つかもです。

余談ですが中島らもさんのお話で

10メートルのロープを3等分しようとすると計算式では
10÷3=3.333・・・・

となり割り切れませんが、10メートルのロープで円を作り中心から
120°づつ3つに分ければ完全な3等分ができます。

一切の書かれたもののうち、私はただ人がその血を以て書いたものだけを愛する。
ニイチェ

吉田ヨシ夫