脳内ニューヨークのレビュー・感想・評価
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要集中力!
なんと説明していいのやら。。。
とっても複雑で、集中力を要する映画です。
でもその分、見終わった後に残るのはものすごい充実感でした。
体調も悪く、妻に別れをつきつけられ、
想いを寄せる女性ともうまくいかない演出家のケイデン。
ある日、「天才賞」こと「マッカーサー・フェロー賞」を受賞したケイデンは
その賞金を注いで自分の人生を表現しはじめるが。。。
人は皆生きながら「自分を演じて」いたりするものなのではないかと
思うのですが
それを目の前で突きつけられるものだから、どっちがなにで、
なにがどっちで。。。とにかく状況についていくのがすごく大変!!
なにが現実?なにが夢?なにがつくり話?
どんどんこんがらがっていく現実と物語。
誰もが抱えている、自分の「エゴ」やさみしさとの対峙、
思い通りにいかない人生、それをごまかす言い聞かせや開き直り
「真実」はどこにあるのか、考えれば考えるほど遠ざかる。。。
私は
迷路に迷い込んだような
だけどそれは心の奥の奥にある気持ちを引き出されているような
不思議な感覚に陥りました
決してわかりやすい作品ではないので、賛否両論とは思いますが、
個人的にはとっても満足した作品でした。
救いのあるエンドロールが、とてもいい。
そのセンスも含め、チャーリ・カウフマンには脱帽です。
いろんな意味で、余裕のあるときでないと
結構見るのがしんどいかもしれません。
リーフレットの絵柄にだまされないで^^;
なんで涙か出たんだろう
どうしてだか、よくわからない
でも、涙が止まらないんですけど・・・
〈 みんなそれぞれ人生の主役。エキストラは誰もいない 〉
実は、とんでもない勘違いをしていまして、
リーフレットから出る雰囲気、主人公男優の
表情からコメディーかと思っていたんです。
ところが、鑑賞しながら、
なんだか、気配がおかしいな、と気づきまして、
そうすると、今度はストーリーが複雑すぎて、わかりにくくなる。
“カオス”
この言葉がパッと頭に浮かぶほど、
超難解な知恵の輪のように入り組んだお話でした。
チャーリー・カウフマン監督
『マルコヴィッチの穴』(99)で注目を集め、
『エターナル・サンシャイン』(04)ではアカデミー賞脚本賞受賞。
その作風を知っていれば、コメディーだなんて的外れな勘違いをするわけがない(苦笑)
今作が初監督作になります。
複雑と、先ほどから書いていますが、
序盤は、それよりも先に、主人公旦那さん
ケイデンの自己中心的性格にイライラし通しでした。
やってはいけないので我慢しましたが、
前の座席を蹴り上げたくなるくらい怒り心頭。
ところが、
中盤以降、そんなケイデンに、同調し始めるんです。
先ほどのイライラは、何処に行ってしまったのか戸惑い始めます。
ケイデン。
ふとしたキッカケで、
自分だけが苦しいわけではなく、
他の人も苦しんでいることに気づかされる。
自分の痛みだけでなく、他人の痛みにも気を配れるようになる。
「許しを請いなさい」
終盤、病床に臥している娘が
父親のケイデンに投げかける。
このセリフ、娘だけのものではない。
作品を観ているお客様も同じ思いを抱いている。
「許してくれ」
ケイデンが、この言葉を発したとき、
娘だけでなく、お客様も救われるんですよ、きっと。
場面の詳細はネタバレになるので伏せますが、
それまでのケイデンであれば絶対に謝罪はしないような場面なんです。
だからこそ、お客様は、ケイデンの変化に気づき、嫌悪が同情(同調)へと変わって行くのです。
ケイデンの頬を静かに流れ落ちる涙。
彼は自分の人生を主人公として生き抜いた。
彼は幸福な人生だと思いながら逝ったにちがいない。
☆彡 ☆彡
もう一度、言います。
コメディーではありません。
私のようにリーフレットにだまされないで下さい(苦笑)
「観るたびに発見する。
観客には2度見てほしい」監督の言葉です。
たしかに、鑑賞直後は
「なにこれ、むずかしすぎ」と
チンプンカンプンだったのですが、
時間が経つにつれ、かなり良質な
作品だったんじゃないか。ジワジワと
脳内に染みわたってきているのです。
出演俳優も
観るたびに新たな発見をしている位ですから、
お客様も、観る人によって、解釈やツボが、
バラバラに、大きく異なるような気がします。
と、ウンウン頭を捻らせてレビューを書いていたら、
脳内が活性化された気がします。おあとがよろしいようで(苦笑)
感覚で楽しむ
2008年、世界の各映画賞に23部門にノミネートされ、8部門で受賞した話題作品。
カウフマンと言えば、『マルコビッチの穴』や『アダプテーション』などのスパイク・ジョーンズ監督作品でおなじみの、
妄想力が特徴的な脚本でおなじみですが、この映画も一度の鑑賞では頭をかしげてしまうほど複雑な内容です。
「エターナル・サンシャイン」をイメージして切ないストーリーかとおもいきや、逆に厳しい!
現実のケイデンの人生と、芝居の中でのケイデンの人生、それが複雑に絡み合う重層的な脚本が印象的なのですが
一歩踏み込んだ、異常とも言えるストーリーが展開します。
自分自身の人生を自分自身で演出しているうちに、自分が演出しているのか自分が演出されているのかが分らなくなってくる
のです。映画の途中まではストーリーは理解できましたが、後半は何が現実で、何が空想なのかと頭が混乱してきます。
エンディングは衝撃なですので、鑑賞後にもう一度改めて鑑賞したいと思った作品です。
繰り返し見る事によって理解が深まるタイプの作品ではないでしょうか?
ちまたで評判だしライナーでそそられた
『マルコヴィッチの穴』好きで
『エターナルサンシャイン』好きな私は
ライナーでそそられた。
チャーリーのファンタジックな罠に
ハマりたくなってしまっている。
予告を見ても、試写会にいった人たちにも
表現が難しいけれど面白かったなどといわれ
ラジオを聴いてた時にも、ふかわりょうの
ロケットマンショーでも「好きな人は好き」と
あえて皆、作品との出会う楽しみをとっておいてくれる風…。
余計にそそられ見たくなる‥見たい、うん。
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