「要集中力!」脳内ニューヨーク macaronさんの映画レビュー(感想・評価)
要集中力!
なんと説明していいのやら。。。
とっても複雑で、集中力を要する映画です。
でもその分、見終わった後に残るのはものすごい充実感でした。
体調も悪く、妻に別れをつきつけられ、
想いを寄せる女性ともうまくいかない演出家のケイデン。
ある日、「天才賞」こと「マッカーサー・フェロー賞」を受賞したケイデンは
その賞金を注いで自分の人生を表現しはじめるが。。。
人は皆生きながら「自分を演じて」いたりするものなのではないかと
思うのですが
それを目の前で突きつけられるものだから、どっちがなにで、
なにがどっちで。。。とにかく状況についていくのがすごく大変!!
なにが現実?なにが夢?なにがつくり話?
どんどんこんがらがっていく現実と物語。
誰もが抱えている、自分の「エゴ」やさみしさとの対峙、
思い通りにいかない人生、それをごまかす言い聞かせや開き直り
「真実」はどこにあるのか、考えれば考えるほど遠ざかる。。。
私は
迷路に迷い込んだような
だけどそれは心の奥の奥にある気持ちを引き出されているような
不思議な感覚に陥りました
決してわかりやすい作品ではないので、賛否両論とは思いますが、
個人的にはとっても満足した作品でした。
救いのあるエンドロールが、とてもいい。
そのセンスも含め、チャーリ・カウフマンには脱帽です。
いろんな意味で、余裕のあるときでないと
結構見るのがしんどいかもしれません。
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