きつねと私の12か月のレビュー・感想・評価
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ドキュメンタリーのような童話
総合:70点
ストーリー:65
キャスト:70
演出:75
ビジュアル:90
音楽:70
野生動物の映像と演技を合わせて作られた映画だと思うのだが、山猫や狼の場面はどうやって撮影したのだろうか。あまりに素晴らしいので調べてみた。公式ブログによると
オオヤマネコや熊、そのほかの野生動物のシーンなど、「いったいどうやって撮ったんだろう?」と首をかしげるほどミラクルなショットが数々登場しますが……?
「手品師がタネを明かさないように、僕もそこは内緒にするよ(笑)」
エイチティティピー://ameblo.jp/kitsune12/page-2.html#main(他のサイトをアルファベットで入力すると受け付けてくれないようです。)
だそうで、残念ながら企業秘密のようです。
ここから先は大きなねたばれありなので注意してください。
物語の最後、主人公が丘の上に狐を見つける。死んだティトウとは別の狐かと思ったのだが、見直してみたら首筋に血がついていたから同じ狐のようだ。二階から飛び降りて血だらけで身動き一つしなかったのに、実はたいした怪我もなくただ気絶していただけということだろうか。物語を綺麗にまとめるために無理やり生き返らされた感じがするし、死んだままにしたほうが自然のように思う。重要な部分なのにちょっと解り辛いうえに納得しかねるので、物語はやや減点。
とはいうものの、映像は自然の美しい部分を取り入れてとても美しいものになっている。子供が自然に触れていき魅せられていく様子がとても繊細に描かれていた。自分が純真な気持ちで初めて自然に触れたような気分にさせてくれた。自然への愛情や人との共存といった想いが伝わる。作品から受けた印象としてはいいものでした。
動物の立場で。
「皇帝ペンギン」のR・ジャケ監督が贈るドラマ作品。
冒頭から中盤までは、ほぼドキュメンタリータッチで描かれ、
野生動物と人間界との隔たりを感じたりもするのだが、
以降、その溝を突然ファンタジー化させてしまうのが残念。。
子供向けに(大人が子供に語っている話なのは分かるけど)
描こうとしたのか、きつねの生態に近づけようとしたのか、
映像美に酔いしれつつ、話の唐突さにビックリする…という、
ちょっと纏まりに欠ける展開だったように思う。まぁしかし、
子供時代の記憶は、かなり自分本意に展開されるものだ。
フランス、アルプスのふもとで、野生のきつねに魅了された
リラという女の子が、来る日も来る日もきつねを待ち続け、
やっと逢えたのを機会に、だんだんと仲良くなっていくお話。
もし自分が子供だったなら、確かにあんな行動をとるだろう。
なにしろこのきつね(テトゥ)と、少女リラがめっぽう可愛い!!
アルプス地方の何かのCMに使われてもいいくらいの(爆)
二人の愛らしさと映像の素晴らしさ。。この雄大な景色を
延々と観られるだけでも、この映画は癒しを提供している。
題名が12か月、と銘打っているところからして、
この二人に別れがくることは、なんとなく想像はできる…。
どんなに可愛くても、野生動物は人間のペットにはできない。
ましてや、相手はきつねだ。絶対ムリ。。というか、
(この歳になって観ていると余計にそう思ってしまうのだが)
動物に対する人間のエゴを見せつけられると、どうにも辛い。
ことに子供がそれを学ぶステップには残酷さが不可欠になる。
しかしそれを学ばないと、動物の気持ちなど理解に程遠い。
どう考えてもテトゥがあそこまで懐くとは考えられないが^^;
山奥で暮らす少女(友達ひとりも、出てこないしな~)
にはうってつけの友達、話し相手、であったのだろう…。
ラストで息子に「好きと所有する事は違う」ことを教えた
母親にとりあえずホッとした。大人でもそれを取り違えている
人は多い。動物の立場にたって、考えてみたくなる一本。
(おおやまねこ、との攻防戦はスゴイ!あのシーンも必見。)
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