ベンジャミン・バトン 数奇な人生のレビュー・感想・評価
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フィンチャーの新たな挑戦
「セブン」「ファイト クラブ」「ゲーム」「パニックルーム」「ゾディアック」等数多くのサスペンス映画を撮り続けてきたあのデビッド フィンチャー監督がまさか「ベンジャミン バトン~」のような作品を作る日が来るなんて夢にも思いませんでした。ロバート ゼメキス監督ならともかく、フィンチャー監督作とは未だに信じられません。
80歳の体から徐々に若返っていく主人公のベンジャミン。彼と本編のヒロイン、デイジーとの何十年にも渡る壮絶な恋愛模様を中心に彼の不思議な人生を描いています。
注目はブラッド ピットの最高に近い演技、フィンチャー監督が描く美しい世界観そして、後半に進めば進むほどよくなっていくストーリー展開です。
特にブラッド ピットの演技は最高でCGで合成されていながらも説得力のある演技で思わず彼が本当に老人になってしまったような不思議な錯覚に取り付かれました。若返ってからはカッコ良さ重視だったものの素晴らしい演技を披露していました。救急車を呼んだだけなのになぜあんなにカッコいいのか、まったくわかりません。思わず嫉妬してしまいました。
それから、ビジュアル面は完璧でした。この作品を「フォレスト ガンプ~」の世界観と比較する人もいると思いますが、私はまったく別物だと思います。セットの一つ一つに監督の美しさへのこだわりのようなものを感じ、2時間47分の上映時間ながらも飽きることなく観続ける事が出来ました。
それから、ストーリー展開も良かったです。ただ単にベンジャミンの物語を淡々と語っていくのではなく、年老いたデイジーと彼女の娘の視点からも描くことで物語に深みが増したように思えました。また、「レボリューショナリー ロード~」のように重くなりすぎなかったのも良かったです。
しかし、一つだけ大きな問題があるのも事実です。物語の中盤でベンジャミンの父親が現れ、実の母親がどうなったのかを本人に伝えるシーンがあるのですが、なぜベンジャミンはそれまで実の母親がどうなったのか不思議に思わなかったのでしょうか?しかも、育ての母が黒人だったら尚更です。
しかし、私はブラッド ピットとデビッド フィンチャー監督の新たな一面を発見できたことを凄く嬉しく思っています。本当に観てよかったです。
愛ですね~
時間は誰に対しても一方通行
日々
ポータブルDVDによる車内鑑賞レビュー
通勤時間を活用して、ポータブルDVDプレイヤーによる地下鉄内鑑賞、モバイルPCによる地下鉄内レビュー執筆をしております。
序盤で察知した3っつのマイナス要件、
1.ブラッド・ピットが 「ブラピ」 でなかった。
2.監督の不可解な自制
3.非連続的なキャラクター付けの予感
を今作が改善していくのか否かが、ボクの鑑賞テーマとなりました。
そして、序盤早々に激しく心を動かされた
「逆行する大時計」 による 芳醇なる映像世界が
ラストの8分において、
怒涛のように押し寄せてくる快感に
身をまかせる鑑賞となったのです。
制限文字数では語り切れず、完成版はこちらまで、ネタバレ注意。
↓
http (ダブル・コロン)//ouiaojg8.blog56.fc2.com/blog-entry-95.html
運命に抗う勇気と行動
TVで野球観戦していたら、イチローがアウトになって負けた。もし、ここでTVをつけていなかったらイチローはタイムリーを放っていたかもしれない。自分がTVをつけたがために凡打に終わった。そんな想いをしたことはないだろうか?
人との出会いも、どこで何が原因しているかわからない。何年も前の朝食で、卵1個を食べたかどうかで出会う相手が変わったかもしれない。
また、2本の直線がただ1点でしか交わることがない出会いもあれば、思いもかけない再会もある。人は、これを偶然といい、ときには運命という。
人とは違った時間を辿るベンジャミンの人生を追いながら、時間と出会いの不可思議について考えさせられる。そして、決められた運命を辿っているだけの人生かもしれないけれど、それに抗う勇気と行動力を幾つになっても忘れないことの大切さが伝わってくる。
ブラッド・ピッドもいいが、だんだん年老いていくケイト・ブランシェットもいい。ベンジャミンと再会して、彼のホテルを訪ねるシーンでは、逆光気味のシルエット、それも唇の動きだけで年齢を感じさせる演技はさすがだ。167分がまったく長く感じない傑作。
老人ホームから始まる人生
おやすみ、デイジー
名作だと思います
一緒に暮らす難しさ
ブラッドピット&デビッドフィンチャーの作品に初めて会ったのはセブンだった。あれから十数年違う意味での二人のコンビ作品に出会う事が出来た。この間にも二人のコンビ作品はあるが、私は最初のコンビ作品セブンが一番好きだし、この作品を含めてもセブンが一番出来が良いと思っている。
先程書いたが違う意味での作品と、それはこの二人のコンビがこの様な作品で会うとは思っていなかったから。デビッドフィンチャーがこんな優しい作品を作るとは思わなかったから。
この作品は全体的に優しくそして生きるという意味での難しさ、愛し合う、一緒に暮らすの残酷さを上手く描いていて、2時間40の中に詰めています。もっと父親との触れ合い、育ての母との交流を描いていれば大満足ですが、これでも大変素晴らしい質の良い作品に仕上がってますので是非ともお薦めです。
雷にうたれたおじいさんの話の下りは最高です。
話題作だったわりには・・・ちょっと・・・
雷に七回打たれた老人
デビッド・フィンチャーにしてはおだやかすぎる...
カデミー賞に最多ノミネートされたものの、ほとんど「スラムドッグ$ミリオネア」にもっていかれた作品で個人的にもこの作品はあまり観る気になれなかったんだけど....一様義務的に観ないといけない感にかられて観てきた(>_<)
老人の姿で産まれてきたベンジャミンが成長していくごとにどんどん若返っていく様子とそのまわりの人間の変化を淡々と描いていて、その中で自分は若返っていくのに周りの人たちは確実に歳をとって大切なものの死を見なければいけない孤独さややるせなさを描いているのはわかるんだけど、正直言って個人的には普通レベルの話だったと思うし、「歳がいくつだって遅すぎはしない。何歳になったってやる気になれば何でもはじめられる。」っていうメッセージが入ってるし、実際にセリフにもあるけど....それもありきたりなこと言っているようにしか聞こえなかった(@_@)
人間ドラマというよりかはどことなく娯楽映画要素が多い感じがして、これがアカデミー賞最多ノミネートというのはどうも信じられなかった(._.)
監督がデビッド・フィンチャーなのに全体的に話がおだやか過ぎてらしくないし、もっとエグいところまで突っ込んでいってもよかったんじゃないかな??
アカデミー賞をノミネートする組合員はほとんど60歳過ぎの老人だけにこれはウケたんだろうなということは思ったよ(>_<)
ただキャラクター自体は結構作りこまれている感じはした(._.)デイジーの10代、20代、30代での心の変化がよく描かれていて、自分は歳をとっていき確実に衰えてきているのにベンジャミンは若返っていくことへの不安なんかがケイト・ブランシェットの演技から伝わってきて、さすが名女優と呼ばれるべきのことはあると思ったよ(>_<)
幼少期のデイジーはダコタ・ファニングの妹のエル・ファニングが演じているんだけど、お姉ちゃんと違って生意気な感じがしなくって「帰らない日々」なんかを観ても普通の子供っぽいところがいいからこのまま普通に育ってもらいたい(._.)お姉ちゃんみたくインタビューに「女優とはどうあるべきなのか」みたいなことを得意げに話す人にはなってほしくないね(>_<)
個人的にはデイジー役のケイト・ブランシェットとエリザベス役のティルダ・スウィントンは似てると思うから、いっしょにいるシーンが少しでも観たかったよ(>_<)
いいのか・悪いのか?
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