トイ・ストーリー3 インタビュー: 日本人アート・ディレクターが語る「トイ・ストーリー3」製作の裏側

ホーム > 作品情報 > 映画「トイ・ストーリー3」 > インタビュー > 日本人アート・ディレクターが語る「トイ・ストーリー3」製作の裏側
メニュー

トイ・ストーリー3

劇場公開日 2010年7月10日
2010年7月6日更新

全米公開3週目の段階でピクサー史上最高のヒット作になると言われている「トイ・ストーリー3」。同作の製作において、アート・ディレクターを務めたのが日本人の堤大介氏。インタビュアーの小西未来氏の幼なじみでもある堤氏に、「トイ・ストーリー3」製作の裏側を語ってもらった。(取材・文:小西未来

アート・ディレクター堤大介氏 インタビュー
「ありきたりの映像表現ではなくて、コントラストを大きくつけました」

アート・ディレクター堤氏によるカラースクリプト アート・ディレクター堤氏によるカラースクリプト

――どういうきっかけで、ピクサーで働くことになったんですか?

監督から直々に呼ばれて同作の製作に参加した堤氏 監督から直々に呼ばれて
同作の製作に参加した堤氏
[拡大画像]

「もともと『アイス・エイジ』などを製作しているブルースカイというスタジオで7年ほどコンセプトアートを担当していたんです。実はピクサーから3度ほどお誘いがあったんですが、ブルースカイでやらせてもらっている役職より下の立場だったので、お断りしていました。ピクサーが素晴らしいアニメーション会社であることは知っていましたけれど、自分にとってはやり甲斐のある仕事のほうが大事でして。でも、ある日、ぼくのウェブサイトを通じて、リー・アンクリッチ監督が声をかけてくれたんです。“『トイ・ストーリー3』の照明を君に任せたい”と」

――監督から直接アプローチされたんですね。「トイ・ストーリー3」においてアート・ディレクターを担当されていますが、他にアート・ディレクターは何人いるのですか?

「プロダクション・デザイナーの下に、4人のアート・ディレクターがいます。キャラクター担当とシェーディング担当、セット担当がいて、ぼくは色彩と照明の担当です。ぼくの仕事は、主にカラースクリプトです。光と色を使って、どうやって物語を伝えるかというロードマップ作りですね」

――最大の挑戦はなんでしたか?

「『トイ・ストーリー』らしさを維持したまま、いかにルックを向上させられるかという点ですね。前2作には関わっていないので、雰囲気を壊さないように気を使いました。その一方で、ありきたりの映像表現ではなくて、コントラストを大きくつけようとしました。楽しいところはこれまで通りハッピーにしつつ、怖いところは思いっきり怖く、というように。これまでは子供向けということでこうした表現は抑えられていたようなのですが、リーが支援してくれたおかげで、かなりコントラストがついていると思います」

――とくにクライマックスの絶望的な恐怖と、エンディングの暖かな雰囲気との対比が素晴らしいですよね。

「ええ。気づいてもらえたかどうかは分からないのですが、ボニーという女の子が登場する場面では、必ず木漏れ日を使っているんですよ。彼女が木々に守られているかのような雰囲気を出したくて。だから、おもちゃたちも彼女の近くにいると安心するんです。これは、ぼくから提案させてもらったアイデアなんです」

――それにしても、ストーリーがよく出来ていますよね。

「普通のアニメの場合、製作していくうちにストーリーがどんどん変わっていくものなんです。でも、ぼくがピクサーに来て、ストーリーボードの状態で初めて映画を見せてもらったときから、この物語が完成していたんです。『さすがピクサーは違う!』って感激しましたよ。もっとも、あとになって、『トイ・ストーリー3』はピクサーでも例外的な作品だって知らされたんですが(笑)」

――(笑)。

「これだけの物語が出来たのは、やっぱり、リー・アンクリッチ監督と、脚本家のマイケル・アーントという2人の功績だと思います。こんなに才能のある人たちと仕事をさせてもらえたことは、ぼくのキャリアの宝物になると思いますね」

画像4

>>堤氏が登場する小西氏のコラムもチェック!

インタビュー

関連コンテンツ

関連ニュース

関連ニュース

映画評論

3部作を締めくくるにふさわしい壮大にして切迫したクライマックスがある
映画評論

ジョン・ラセターはかつてこう言っていた。「トイ・ストーリー」のオモチャたちは、ピクサーのスタッフの分身である、と。第1作で描かれたオモチャ同士のライバル関係や友情は、まだ20代の若者だったスタッフをそのまま反映させたものだったのだ。と...映画評論

フォトギャラリー

DVD・ブルーレイ

トイ・ストーリー3 MovieNEX[Blu-ray/ブルーレイ] トイ・ストーリー3[DVD] トイ・ストーリー MovieNEX[Blu-ray/ブルーレイ] トイ・ストーリー 謎の恐竜ワールド[DVD]
トイ・ストーリー3 MovieNEX[Blu-ray/ブルーレイ] トイ・ストーリー3[DVD] トイ・ストーリー MovieNEX[Blu-ray/ブルーレイ] トイ・ストーリー 謎の恐竜ワールド[DVD]
発売日:2013年11月20日 最安価格: ¥3,132 発売日:2012年7月4日 最安価格: ¥1,404 発売日:2013年11月20日 最安価格: ¥3,132 発売日:2016年3月2日 最安価格: ¥2,182
Powered by 価格.com

映画レビュー

平均評価
4.2 4.2 (全146件)
  • レビュー これはおもちゃの話であり、人間の話でもある。いつか子供が大人になると必然といらなくなるおもちゃ達。その残酷な事実を受け入れる速さには個人差があり、この個人差がドラマを生む。相変わらずそれぞれ個性... ...続きを読む

    ニックネーム ニックネームさん  2018年5月4日 21:27  評価:3.5
    このレビューに共感した/0人
  • ラストの雲に シリーズ化すると面白さが尻つぼみになってしまうのが常の中 まさかの1でホップ、2でステップ、そしてこの3で大ジャンプをしてくれた稀有な作品。 どれがどうというより、123トータルでCGアニメ歴代... ...続きを読む

    梅 さん  2018年4月18日 10:43  評価:5.0
    このレビューに共感した/1
  • 17歳になったアンディとの別れ… 最初からずっと哀愁漂うシリーズ3作目。 前作から11年。 グラフィックは大幅に進化。 もはや、出来ない映像は無いぐらいの完成度。 人間もめっちゃ上手くなったし(^^)b 映画館では3Dで観て、... ...続きを読む

    n.yamada n.yamadaさん  2018年4月6日 22:43  評価:5.0
    このレビューに共感した/1
  • すべての映画レビュー
  • 映画レビューを書く
このページの先頭へ

最近チェックした履歴

映画の検索履歴

他の映画を探す

映画館の検索履歴

他の映画館を探す

最新のインタビュー

インタビューの一覧を見る
Jobnavi