劇場公開日 2008年7月19日

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「ブルーインパルスと飛行機雲と蒼井優」百万円と苦虫女 琥珀さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ブルーインパルスと飛行機雲と蒼井優

2020年5月29日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

今日は運良く昼休みの時間帯に、ブルーインパルスの見事な飛行を観ることができました。これは航空自衛隊が医療従事者に敬意と感謝を示すために行なったものです。
企業活動もまだそろりと再開したばかりということで、心なしか、コロナ前の東京よりも空の青さが濃く鮮やかに感じられました。
真っ青な空に糸を引くように記される白い飛行機雲。まるで宮崎駿監督の『風立ちぬ』のポスターのようでした。

で、この映画の主役は、色で言えば白がよく似合う(と私が思っている)蒼井優さんです。
正直、彼女の映画を特に意識して見たことはないのですが、『ペンギン・ハイウェイ』での〝お姉さん〟の声があまりにハマっていたのは、とても強く印象に残っています。

この映画では、『ペンギン・ハイウェイ』のアオヤマくんと違い、弟のような存在としてではなく、実際の弟との関係がひとつの肝になっています。
偶然見た姉のある行動が、イジメに遭う弟にとっての精神的な支えになるのです。

色々あって、蒼井優さんは、
〝百万円を貯めては、引っ越しをする〟
という行き当たりばったりなのか、計画的なのかよく分からない生活に入ります。

アパートの管理人とかアルバイト先から求められる保証人とかのことを考えると、この生活パターン自体、ある種のファンタジーなので、そういう前提を受け入れたうえで、蒼井優さんが醸し出す雰囲気に馴染めるという人にとっては、とても心地の良い映画だと思います。

私は勿論、そう思いながら見ていたので、姉を支えに健気に頑張る弟と、不器用だけど見かけとは違う芯の強さを演じ切る蒼井さんに、すっかり魅了されたのでした。

グレシャムの法則