黒い家(2007)のレビュー・感想・評価
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日本のより怖い
原作が好きなので、まあそれを越える内容は無いなと思った。
ホラー小説の中でもかなり上位の話だと思うので。
とはいえ日本のものと比べると全然良かった。
でもソシオパスの女は大竹しのぶの方がらしかったかな。
この話の女の怖さは、スプラッターなどに出てくる凶悪で
超暴力で大騒ぎするのと違い無表情で淡々と襲ってくるところにある。
女が過去に前の夫や子供を保険金にかけて殺害しているという描写が
あったが結構サラッと進んでたな。原作で演出的に恐ろしいシーンで
あったと思うけど。
ほんと日常の仕事風景からある日突然保険金殺人の疑い→嫌がらせ
→もしかして他にも?→ソシオパスって過程は徐々に恐怖が盛り上がって
こわい。
女が旦那に指、腕、命の順に保険を取ろうというのはめっちゃ怖いよね。
足は悪いし細いから弱そうなんだけどなんの躊躇もなく刺しそうな感じが
ちょっと居そうな感じで怖かった。
最後の女の人間はみんな同じだ!っていうセリフは主人公に共感を
求めるものなので、それはちょっと違うかなーっと思った。
そこはあくまでも共感ではなく邪魔者を排除するというスタンスを
守ってほしかったかな。またラストの落ちていくシーンも
自分から落ちていくのも悪党らしさがなくて、なんか物悲しさを
残すのは筋違いな気がしてちょっと興醒めした。
心が無い
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自宅にて鑑賞。原題"검은집(英題"Black House")"、貴志祐介原作による邦画『黒い家('99)』の韓流リメイク作。全篇に亘り、元作よりもタイトに絞った印象で、ユーモアな息抜きが一切影を潜めたより張り詰めた緊迫感に溢れ、ホラー色が色濃く強調されている。更に幼少期の弟の死がトラウマとなり、人と社会の関り方がウエイトを占めるプロットに大きく変更されている。痛い描写もしっかり追加されており、クライマックスはよりスリリングで衝撃的に変更されている。元作と比較するよりも別物として観るべし。70/100点。
・元作と較べると、“トンプ生命”社内で上司等とのユーモラスな遣り取りが割愛され、K.ソヒョン演じる恋人“チャン・ミナ”やJ.インギの“オ”刑事をメインとした警察との折衝やコンファレンスが繰り返され、登場人物が減った分、人間関係が密に描かれている。ボウリングや水泳、寂れた地方都市と云った小道具は使われず、消火器は同じ様な扱い、そしてブランコがクローズアップされ、ラストに直結する重要なアイテムとして登場している。
・社会不適合な犯人を“人と関ってはいけない怪物”として突き放す一方、それでも人間であると歩み寄り、手を差し伸べる温かな救いの目線も折り込まれている。総じて元作よりも、よりヒューマニズムに重きを置き、追求した内容となっている……以上、やはりリメイク元の邦画と比較すると、違ったテーマが浮き彫りとなり、並列に扱うのがナンセンスに思える。
・前半の虐げられ、媚びた様な侘し気な表情と後半の一転した偏執的な輝きに満ち溢れた“シン・イファ”のユソン、そして一見頼りなげだが鬱屈した憤懣を貯めてそうな“チョン・ジュノ”のH.ジョンミン、この異彩を放つ演技達者な二人が居て成り立つ作品であろう。ところで幼少期の“シン・イファ”を演じたP.ソヨン、垂れ目で可愛かった。
・鑑賞日:2017年3月31日(金)
原作にも負けてない恐怖
ハリウッドでのリメイクもいけそう
原作は未読ですが大竹しのぶ主演、森田芳光監督版は公開直後に観ている。
一部には「怖い!」と評判のようですが、かなり出来の悪い作品だったと記憶しています。
今回は韓国映画でリメイクされたが、これは案外と出来が良い。
まずは主人公のキャラクター作りに成功している。
本来は血も情けも無く判定しなければいけない立場にある保険調査員であるのに、人の良い“お兄ちゃん”だけに付け込まれ、クライマックスの格闘シーンでも常に劣勢に陥ってしまい、観客をハラハラさせる事に成功しています。
森田版は確か終盤にショッキングなシーンを連続させていたと思うが、肝心の“犯人”が、登場して最初から最後まで、演技が余りにも過剰で、かなり苛々させられた記憶があります。
それに比べて今回は、怖さのレベルが徐々に上がって行くので、無理なく息詰まる展開に発展して行きます。
それでも突き詰めると、警察の捜査・対応が余りにも杜撰な事は否めない。おそらく原作ではこの辺りの処理には気を使っているものと思われます。今回は観ている間はそれを感じる事は無く、異様な人間像に見入っていました。
韓国版を観ていたら、ひょっとしてハリウッドリメイクもいけそうな感じがしてきました。
(2008年4月7日シネマート六本木/スクリーン2)
ひゃぁ~~~~~~
消耗する映画です
試写会に行ってきました。
映画を見終わっての、第一声。「消耗しまたね・・・」
まさにこの一言が的確な表現!! 本当にグッタリします。
公開前なので、一切ネタバラシはしませんが、とにかく迫力があり、疲れました・・・。
映画の内容はとっても面白かったんです。話のテンポもとても良くて、飽きる所も全然無くてどんどん話に引き込まれていくんです。
ちょっと意外な展開や、犯人が判る前の怖さと、判ってからの怖さも、どちらも違った怖さがあり、これまた面白いんですよ!
キャスティングも絶妙で、すごく個性的。
主演のファン・ミンジョンの表情も、不幸な過去を背負っているバックヤードを端々に感じさせて、なかなかの不幸ぶりと演技力。
それに加えて特筆すべきはユ・ソンの美しさ。時に儚げで、悲しげで、そして冷たい・・・。迫力アリアリの美しさです。。。
また、音響効果がスゴいです。怖さや主人公の恐怖がこちらにまで伝わってくる・・・
そんな音響効果のスゴさを感じる映画でした。きっと自宅でDVDで見たら、ここまで怖くないですね。画面全体を包み込む、薄暗い空気感も、大画面だと更にいや~な何かが始まる予感をさせて効果的でした。
10年前なら絶対にありえないじゃんなどと思っただろうけど、今時のご時世、こんなサイコじみた事件に近い物までが現実におきたりしているので、妙に「ありえなくない話で怖い・・・」と、密かに思ってしまいました。
ホラーと言うよりも、サイコサスペンスって感じかな。
このテの映画がお好きな方、オススメです。ただし、以下の注意点をぜひ守ってください。
◎元気で体力があり、落ち込んでいるときに行かないこと。
◎必ず食事前ではなく、食事後に見に行くこと。
以上を守って楽しく鑑賞する事をオススメします。
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