ラスト、コーションのレビュー・感想・評価
全19件を表示
ちょっと尺が長いけど、小道具、街並み、衣装など細かい部分が作り込まれていて良かった。鏡や窓の使い方は、特に印象的
トニー・レオンとタン・ウェイの色気が超絶凄いです。
ふたりの表情に引き込まれます。
終始、哀愁や切なさが漂う。 時代に翻弄され、男に翻弄され、今の時代...
終始、哀愁や切なさが漂う。
時代に翻弄され、男に翻弄され、今の時代に生まれていたらもっと幸せな女性として生きられてるのかなと思うと時代というのは悲しいものです。
そういう背景を考えると切ないお話でした。
わかりやすい抗日暗殺モノ。
レジスタンスが敵と目される人物を暗殺するといった内容の映画は数多くあるけど、中国映画となるとなかなかお目にかかれない。最近見た映画では『パープル・バタフライ』なんてのがあった。しかし、今作では暗殺のターゲットは同じ中国人イー(トニー・レオン)。戦時下でもあり、日本政府の犬と噂されるほどの人物だが、特務機関の仕事は抗日運動する中国人を捕え葬ることにあった・・・
“抗日”といっても、戦時下ではどこでも湧きおこる“反戦”と同義だと思う。列強の帝国主義による中国分割の時代からずっと虐げられる生活が続いていたと想像できるだけに、常に被占領の意識があったことでしょう。それでも直接侵略軍とゲリラ戦を行うのではなく、自国内の裏切り者を暗殺するという、どちらかというと愛国右翼的な行動のような雰囲気でした。
とにかく標的はイー一人。香港の大学で知り合った6人の劇団員は稚拙ながらもチアチー(タン・ウェイ)を上流夫人に仕立て上げて、慎重で隙がない彼に近づいてゆく。やがて愛人になれそうな雰囲気になったとき、性体験がないと不自然なため仲間うちで無理矢理セックスしてしまう。信条のためとはいえ、ここまで機械的に女スパイに徹する若者たちに悲しくなってしまう。ただ、計画前の劇団公演における「中国を滅ぼすな」コールで気分高揚してしまったので、こんな悲しさもすんなり受け入れられた・・・
R18指定だけあって激しいセックス描写。男の愛欲も真剣であるはずなのに、殺せるほどの隙がない。チアチーがフックにかかっている拳銃を見つける。イーはその彼女の表情をチラリと見る。するとチアチーは枕でイーの目を隠す・・・このときすでに殺害を諦めていたのか、愛し始めていたのか・・・などと、ベッドシーンにおける心理のやりとりも見どころのひとつ。
アン・リー監督は何度も登場する麻雀シーンにこだわったと答えていたけど、切り返しという点ではさほどのアイデアもなかったような。日本では11PMでの実況中継や、『麻雀放浪記』といった撮り方に工夫した映像があるためかもしれない。そういえば、タン・ウェイの腋毛も印象的ですが、『麻雀放浪記』の加賀まり子もフサフサだったような記憶がある・・・けど、確信はもてない。
わかりやすく完成度も高い作品だった。しかし、イーとチアチーが宝石店で顔を見合わせたシーンはなぜか唐突感が残ってしまいました。それまでに仲間の姿を確認していたけど、どこで決断したのか・・・表情だけでは読み取れなかった。
【2008年2月映画館にて】
R18指定も納得
2021年6月15日
映画 #ラストコーション (2007年中米)鑑賞
#アン・リー 監督、#トニー・レオン、#タン・ウェイ 主演
日本軍の手先として抗日勢力を弾圧する男と、男を暗殺するために送られた女スパイ
原題は「色、戒」
英語でlust caution
R18指定でまさに禁断の愛といった内容でした
切ない...
ワン.リーホン観たさにDVDを購入しました。
ラストソルジャーの時のイメージと全然違い
ちょっと意外でしたが、とても良い作品でした。
でも、この作品は何と言ってもタン.ウェイと
トニー.レオンですね。
映像が素晴らしい。いやらしさが全然ない。
切ない。辛い。
日本人をつくづく馬鹿に描いている。
実際あの頃の日本人はそうだと思う。
今もそう思われている?
戦争の愚かさをこういう風に表現することも
できるのだと感心しました。
狙いはそこではないかもしれませんが...
大人の映画ですね。
女性の方が、この映画の良さを理解できるかも
今年の2月に劇場で観て以来、この映画のことは度々思い出すが、今一つどう評価したらいいのか分かりません。個人的に、この映画は実際の所、どのようなメッセージを自分に語りかけているのかを今だに掴みかねる始末。
時は、日本軍が満州を侵略した時代。(←「そうでない」というお方もいらっしゃいますが。)反日秘密結社に仕える一人の若き女が、日本軍に加担している一人の男を暗殺せよと指令されます。猜疑心の塊の男(トニー・レオン)に近づくために、愛人となる過程が、過激なベッドシーンを交えながら描かれていきます。
最後の宝石店でのタン・ウェイの演技が見事。ある意味、女性の本質というものはあのシーンに詰まっているような気がしました。自らの青春を放棄し、恋心を抱いていた男とも結ばれず、ひたすら時代に翻弄されながら自分を欺き続けた女性。最後の悲劇は、いかなるリスクも省みずに解き放った本当の乙女心だった。ということになるのでしょうか。そう考えれば、あれで良かったのかもね。
まぁ、気の重くなる一作です。末筆ながら、本作でのトニー・レオンにはもはや演技の神様が降臨しております。あんな眼で見つめられたら、そりゃ情は抱いちゃうよね。
1人で良かった~
下手に彼女と見に行ったりしたら気まずいことこの上ない。
マジで1人で良かったわ。
てか、1人は1人でおかしいか。
まぁエロだけでなく、ストーリー自体がしっかりできてて面白かった。
ただ心の準備がまったくなかった分・・・
エロかったわ~。
余韻に浸ってしまいます
タン・ウェイがとにかくすごかった。
スクリーンの中で変貌していく姿が、女性としても驚きだった。
ストーリーの展開も自然に引き込まれていき、2時間38分という長作だがあっという間だった気がする。
終わった後、なんともいえない気分になって、その世界をひきづってしまったが、それだけ、映画に引き込まれていたことがわかる。
見て2日経つ今もこの世界に浸ってます・・・
過激なセックスシーンだけが話題になっていますが・・・。
年度末ということもあり、仕事が非常に忙しくなかなか観に行けなかったのですが、ようやく観る事ができました。
久々に良い映画を観たなあ、と上映終了後しばらく余韻に浸りました。
主演の新人女優タン・ウェイ、この映画の中では、正に「映画女優!」といった貫禄さえ感じられる堂々たる演技です。
対するトニー・レオンもまるで「カサブランカ」でのハンフリー・ボガートを彷彿とさせる、渋い、寡黙な名演技。
過激な(?)セックスシーンがとても話題になっていますが、実際観てみると、過激というより、緊張感を孕んだ、痛々しいまでに、ふたりの人間の孤独感を表現しているシーンでした。本当に、観ているこちらの胸にまで突き刺さってくるような。
(一般論で言うと)セックスは、どちらかというと「癒し」に似たようなものだと思うのですが、彼らふたりのそれは全く異なったものとして描かれています。
2時間40分、と観る前は少し尻込みをしそうな上映時間でしたが長さはあまり感じず、むしろ堪能した、という感じです。
上海、香港の当時の状況を再現した美術も必見です。再現というより、本当に当時の上海や香港でロケをしたような臨場感がありました。
音楽も「静謐でありながら、サスペンスを盛り上げる」絶妙なものでした。是非ともサントラを購入しようと思っているところです。
文句をつける所はありません。稀にみる完璧な映画ではないかと思います。ベネティア映画祭グランプリ受賞も偶然ではないですね(なんとまあ、偉そうな物言いだこと)。
大絶賛になってしまいましたが。
美しい〜
とにかく、アン・リーは映画の終わり方が美しいと思いました。(ブロークバック・マウンテンといい)
特に印象的だったしシーンは、女性達が麻雀に興じる所で、その女性達が美しいです。
主演女優のタン・ウェイは当時のメイク、衣装が映えて美しかったし、
体当たりの演技もよかったです。あと脇役ながらトニー・レオンの妻役のジョアン・チェンの含みのある演技がスパイスがきいてよかったです。
この映画の原作も読んでみたくなりました。
ただのエロス映画ではない!
映画の日のせいもありましたが、初回のチケットが完売していました!
(最後の1枚をゲットできました!うしし)
性描写の激しさのせいもあるのか、あまりの盛況にびっくりしました。
ただのエロス映画ではなく、孤独なトニーレオン、学生運動に青春を捧げるタン・ウエイの若さ、そしてしだいに本気で引かれあっていく2人の悲しい結末。時間を忘れるぐらい引き込まれました。もちろん、性描写も想像以上に過激でしたが、不思議といやらしい感はなく、どこか悲しげで切なくなりました。
トニーレオンって、こんな演技もできるんですね!ちょっとびっくりです。
時代の雰囲気がわかる
映画の中盤までは、何が起きるのかドキドキしたけれど、お仕置きシーンには、何じゃこれ?
ストレス発散?愛欲シーンのトニー・レオンは、痩せすぎの上お尻がまっ赤で、とっつあんくさい。ヒロインがまたスーパーモデルな体格なのでよけい。
とはいえ、演技と演技のガチンコ勝負と思いきや、せっかくの熱演もボカシだらけ。R指定が付いていて何でこうなる映倫さん!
ヒロインは、ちょっと鼻ペチャだけど、宝塚の男役みたい。上海の街を歩くシーンや英語を喋るシーンは、堂々としてカッコイイ事この上ない。
「こんな女に抱かれてみたい!」とおっちやん身震い。
当時の上海と時代の雰囲気がよく分かる風景がすばらしかった。
無修正のDVDが出たら、もう一度鑑賞したい映画だ。
けっして、すけべ心からでは無く、俳優という物語を体言していく職業に尊敬と憧れを込めてである。
愛にグレードはつけられない。肉の愛、同志への愛。
スリリングで、エロティックで、切ない映画です。
髪をなでつけ、スーツで決めたトニー・レオンは相変わらずカッコいい。ヒロインも初々しく魅力的で、チャイナドレスや戦前のファッションに身を包むと、トニー・レオンならずとも恋におちてしまいそうです。
重い内容で、あの結末なのに、こんなにも余韻が残るのは何故。
主人公ならずとも、しばらく思い出に耽りたい気分です。
全19件を表示