最高の人生の見つけ方(2007)のレビュー・感想・評価
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笑って、泣いて、最後はやっぱり笑顔かな
こんな書き方は不謹慎なのかもしれないけど、人が亡くなる映画で、観終わった後こんなにも清々しい気分でいられたのはこの映画が初めてです。
二人で考えた死ぬまでにやりたいことのリスト。
確かに最後まで二人でやりぬきました。
多少コジツケ感が否めないものもあるけれど、それも納得せざるを得ない素敵なコジツケで。
笑えるユーモアと、泣ける悲しみが見事なバランスでブレンドされた映画だと思います。
ロブ・ライナー、ジャック・ニコルソン、モーガン・フリーマンのビッグネームの成せる業ですね。でも忘れちゃいけないのは秘書トマスを演じたショーン・ヘイズ。ビッグネームに挟まれながらも、存在感ある素敵な演技でした。
泣くほど笑える
病室で隣り合わせたエドワードとカーター。その二人の男が余命半年を告げられて、一緒に一生の旅に出る。カーターが記しながらも捨てた「棺おけリスト」の紙をエドワードがゴミ箱から拾いあげて見たのがきっかけだ。これまでとは全く異なる時空に跳び込む二人。スカイダイビングに興じ、二人でカー・レースをやる。夕暮れのピラミッドを眺め、万里の長城をオートバイで走り抜ける。
余命を知っても、淡々とこれまでと変らぬ生活をしたいという人もいるだろうが、余命を知らないから、これ幸いと人びとは5年先、10年先を見込んで地道で退屈な生活に甘んじているとも言える。だから、5年先がなくなった以上5年分を半年でやり終えたいという気分は大いにわかる。ここで、はじけなくてはという気分は十分に納得がいく。
二人の男の性格が好対照なのがいい。それぞれの主張や言い分が本音で面白く真剣に描かれている。
原題は「棺おけリスト」だが、ただ、そのリストの中で一つ気になったのが「世界一の美女とキスをする」だ。確かに、結果として世界一の美女とキスをすることになるのだが、リストの趣旨からははずれているような気がしてならない。はぐらかされた気分になる。「世界一の美女とやりまくる」なら、こんなはぐらかし及び洒落は通用しなかったはずだし、どうせ棺おけリストに書くなら、生半可に「キスをする」ではなく、多少下品でも不健全でも隠微でも、思い切って「やりまくる」と書かなくては。いや、書いてほしかった。
まあ、この点はともかく、まあ、ともかくとも言いたくないが、よくできた映画で退屈させない。愉快で楽しい。すっかり笑える。泣くほど笑える。自動車修理工として一度も法律に触れることなく誠実に地道に着実に家族のためにつくし続けてきたカーターが、死んでから加担させられた「違法行為」も、この際やっぱり笑って見過ごしてやろうよ。
終わりよければ・・・
ほのぼの、ジ~ンと。
超ベテラン名優2人の共演。“怪優”&“渋優”が、人生最後の自分探しを、感動的に描きます。
“大物俳優共演!”くらいの予備知識しか持たずに観に行ったんですが、この映画ロブ・ライナーの監督作品だったんですね。“人生最後の数ヶ月間”という、ともすれば重くて、暗くなりがちなテーマを、ユーモアと優しさに溢れた映画に撮り上げています。そうそしてソレは、“怪優”ジャック・ニコルソンまでも、“柔和な老紳士”に変えてしまっています。いや、ベースはいつもの“ギラついたニコルソン”なんですけどね(^^;。
でも、軽いだけじゃなくキチンと人生の終焉について、考えさせられる内容になっています。ラストシーンには、心地良い感動を憶える事、間違い無しです!
人間ホントにやりたいことをするのが一番なんです。たった一度の人生なんですから…。そのことに気付くのに、遅いということはない。この映画は、そんな事を我々に投げ掛けてきます。うん、願わくば吾輩も最後は楽しく逝きたいモンです。『終わり良ければ、全て良し』ってね。
よかったですね。。
老人たちが死の宣告されてどう生きるのかという
人間が通らなければいけない死という 通過点を
こんな展開もあると また違った感じで楽しめました
映画のストーリーのように 必ずしもいくとは限りませんが
そんなのも思い切りありですと 思えました
私自身もきっと未来には死という通過点をきっと過ぎる時がきますが
其のときの バリエーションに加えたい ストーリーでした
最高の人生の見つけ方
さすが名優二人、味わいあるチャーミングなおじさんたちでした。
我がままだけど憎めないエドワードと思慮深いカーター、名コンビです。
世界中を飛び回るので視覚的にも楽しい。
冒頭のシーンにつながるラストはじんと来てよかったのですが、カーターが死んでしまった以降のエドワードの行動はもう少しじっくり見たかった気がします。
類似テーマの作品が結構あるだけに、もっと意外性がほしかったかもしれません。普通にお勧めできる良作だと思いますが、期待以上という感じではないかも。
余談ですがこの邦題はちょっと汎用性ありすぎる~。
「最高の共演の見つけ方」演技合戦ではなく「共鳴」
<ストーリー>
自動車修理工のカーターのところに、先日の病院の検査の結果を知らせる電話が入り、彼は入院することになる。一方実業家のエドワードは、係争中の案件を審議している裁判所でむせび吐血する。慌てて自らがオーナーである病院に入院するが、自らが決めたルールのため個室に入ることが出来ず、カーターと相部屋になる。
裕福ではないが知識豊富なカーターと、皮肉屋だがユーモアも解するエドワードは次第に打ち解け始める。そんなある日、エドワードは医者からあと半年から1年の命だと告げられ、同じ日にカーターも同様の宣告を受ける。翌朝カーターが書いていた"棺おけリスト"のメモを見つけたエドワードは、実際に死ぬまでにしたいことを全て実現しようと提案する。
<個人的戯言>
【♪レ~ジ~メ~♪】
もう文句ないでしょう、この主役二人の会話の妙!脚本と俳優自身のアイデアも盛り込まれたこのやり取りがとにかく楽しいですし、また「棺おけリスト」を始めとした「仕掛け」も、粋な形でストーリーの重要なポイントに繋がっていきます。充分過ぎるほど語られている「二人の人生の比較」を再度強調する場面は余計ですが、演技合戦にならず、二人の大物俳優がまさしく"共演"していて、持ち味も遺憾なく発揮した奇跡的作品です。それは死期を知った時の選択という、ちょっと重めのテーマも「この二人にならえばいいじゃん!」と思わすほどです。
【げだげだ独り言詳細】
最初の入院するまでのそれぞれのシーンは、それぞれが「いかにも」な役どころと演技で、特別二人の俳優に思い入れのない私でも、もうかなり嬉しくなってしまいました。実はジャック・ニコルソンに関しては、以前は私にとって「出演していれば観に行く俳優」でしたが、「アバウト・シュミット」の老いた役がイマイチピンと来ず、たぶんそれからしばらく空いて「ディパーテッド」が久々だったように記憶しています。今回は潜在意識の中に彼の演技が観たいというのがあったのかも。
そしていよいよ「ごた~いめ~ん!」。ここからは、もうとにかく二人のやり取りが楽しくてしょうがない!元々の脚本もかなりよく出来ていたようですが、それに加えてジャック・ニコルソンもいろいろアイデアを加えたそうです。しかもこれが「火花バチバチ」の演技合戦ではなく、「アンサンブル」として面白くなっている辺りが凄い!共同作業的台詞のやり取りに釘付けでした。
そして「棺おけリスト」差し詰め、「死ぬまでにしたい10のこと」老人編の一つ一つや、ただ二人で楽しむだけでなく、次第にそれぞれの「本当にしたいこと」に触れる仕掛け等も絶妙。更に金持ちエドワードの秘書や、医者、看護婦とのやり取りでさえもユーモアが散りばめられています。
やがて二人は「本当にしたいこと」を見つけるわけですが、ここで二人の「人生」を比較するシーンを見せる部分だけがちょっと余計でした。それまでに既に周知の事実となっていることを、改めて交互の見せるのはやや陳腐な印象です。サラッと流した方が「粋」というもの。
ラストの辺りの金持ちエドワードの、何のてらいもない、素直な演説についに決壊・・・「リスト」の項目の実行は「世界一の美女にキスをする」が最もよかったかな?自分の死期を知った時の、自身の考えと家族の思いにも触れられていて、答えなどないですが、主人公の二人は、回り道をしながらもその答えを見つけ出しました。あなた自身なら?あなたが家族なら?でもこの二人の俳優の「共演」に、自分の考えが影響を受けそうなくらいの見事な「共鳴」でした。
誰かを涙がこぼれるぐらい笑わせる。
名優二人の爽快な演技に安心して観れました。
人生の甘辛苦酸を知り尽くしたニコルソン・フリーマンが楽しんで演じています。
余命6ヶ月の悲壮感がありません。でも、こんな終末期が送りたい。
がん末期の人や、医療の世界を知っているだけにストーリは想定内。が、それぞれのエピソード(イベント)が面白い。で、私の棺おけ・リストは何!?と考えさせるところもあります。
日本はいま後期高齢者医療や終末期の告知問題で国会審議中。最高の幸せを求めて、貯金(年金積み立てではない!)をしなければと、この映画を観終わって思いました。
最高の人生の見つけ方
残された時間をどう過ごすか。切実でシリアスな高齢者問題。難病ものも合わせて近年増加傾向にあるこの手の作品。まず食指が動くことはないのだが、ジャック・ニコルソン対モーガン・フリーマンのヘビー級タイトルマッチとなれば話は別。
水と油ほどに違う親爺同士の掛け合いは、それぞれの持ち味をそのまま反映させた役どころ。眉毛の巧みな動かし方ひとつでアクの強いワンマン実業家を怪演するジャック・ニコルソン。ドライビング・Miss・デイジーでの鮮烈な演技を彷彿とさせる暖かみで応ずるモーガン・フリーマンといった塩梅で、懐の深さと人間味が光る千両役者の揃い踏みは楽しく、見応え充分。
重い設定と胃にもたれそうなキャスティングを、ハリウッド得意の、凸凹コンビの珍道中という王道のフォーマットにうまいこと落とし込んで、笑わせどころはたっぷりと、泣かせどころはスマートに、ロブ・ライナーは軽快なタッチでネガポジ反転させ、後味のよい大人のコメディーに仕立てあげている。
キュブラー・ロスを知っているか?
「死ぬまでにしたい10のこと」と、なんだか展開が似ている本作。
「死ぬまでに~」は、タイトルで勝ち得たヒット作。
本作は、キャストは言わずもがな。
演技の巧い二人を主軸に据え、監督は「スタンド・バイ・ミー」。
泣かすのがテーマなのかと思いきや、意外とコミカルな展開。
しかし、本作はキュブラー・ロスの「死の5段階」を知っていると知らないとでは、観た感想が大きく異なるのも事実。
(否認→怒り→取引→抑うつ→受容)
これを、忠実に二人の主人公二人はトレースする。
そして、これは、その模様を描くロードムービーだ。
キュブラー・ロスの「死ぬ瞬間」を映画化したような錯覚すら受ける。
皆、このように死ぬのが理想の姿、笑って天国に召されたい、覚悟を持って死にたい・・・色々な死生観が交差するが行き着くところは「死の5段階」。
主人公それぞれの背景を丹念に描き、巧いこと対比も見せるが、「死の5段階」からの脱線は無し。
当たり前といえば、当たり前なのだが・・・
末期がん患者の心理の教科書としては、合格点だが、映画を「エンターテインメント」として考えると「レナードの朝」の方が素晴らしい、かな。
最初から最後まで直球勝負な展開、名優2人が出演すれば、名画に見えるという典型かもしれない。
死んだ親父を思い出しました
試写会に参加させていただきました。名優ジャック・ニコルソンの作品は大体見ている気がします。彼の作品は「ディパーテッド」以来でしょうか。本作もまた、ジャック・ニコルソンが嫌味な主人公の役を完璧に演じきっており、対となる善良なる友人を、これまた名優モーガン・フリーマンが演じています。テーマはいたってよくあるような話、「孤独な金持ちと家族に恵まれた貧乏人・・・どちらが幸せなの?」という内容です。本来、一生接点のないはずの二人がめぐり合い、最初は反発しながら最後には親友となる・・・これもまた、過去によく見るパターンですが、それでもこの二人の名優が共演すると、知った内容でも泣けてきます。「男として、私はどちらを目指すべきなのか」、映画を見終わった後に、私は少し考えてしまいました。本作は男性の方に特にオススメしたい映画です・・・。
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