イントゥ・ザ・ワイルドのレビュー・感想・評価
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1人になりたがるのはなんでだろう
アラスカだったり知床だったり、圧倒される自然に焦がれているんだなぁ。
風景を観ているだけでも癒された。
1人旅に出て、すごくいい景色を見ることができたり、気持ちいい風を感じることができたり、旅に出ないと出会えない人に出会えたり、そんな素晴らしいことが起こったとする。
それらを1人で感じるのは、四則演算なく、イコール。そのままを受け取る。
(「恐怖」は増幅するか)
誰かと一緒にいると、四則演算が起こる。
+ー*/全部。
旅だとそれが印象的で心に残りやすい。でもそれは日常でも同じことだ。
1人でいる、ということはそのままあるがままで、どこにも1ミリも動かない。
幸せは、分かち合うこと。
なのかもしれない。
もちろんそうやって生きていきたいんだけど、1人にわざとなりたい時はある。
1人になるには、イントゥザワイルドするのがいちばん。
街には他者が溢れかえっている。
そういう意味では気持ちがわかる。
Sean Penn
人生を描く映画は多いが、3層で描く作品は初めて見た。
ショーンペンの監督・脚本としての才能を痛感した。主人公が普段の生活に嫌気がさして、これまでの全てを捨てて、旅に出るという、いたって映画的なストーリーなのだが、そのストーリーの進め方が魔法のようだった。
この映画は3つの層になって物語が進んでいく。
・主人公クリス(アレックス)が一人で旅をしていくストーリー
・妹カリーンのナレーションで息子が出ていった後の両親を過去のエピソードを交えながら語っていくストーリー。
・主人公が旅の終盤見つけた、マジックバスト呼ぶバスでの数ヶ月のストーリー。
その3つの色合いは大きく違いながらも、相互に関係し合いながら、視聴者を引っ張っていく、勢いが凄まじかった。3つの話の中に出てくる人物の数が大きく違う。最初のメインストーリーは、クリスとクリスが旅で出会う様々な人々。2つ目のナレーションのストーリーはクリスの家族4人。最後のマジックバスでのストーリーはクリス1人。この人物の違いがストーリーを進める大きな真となっており、人とのつながりというものと、1人の人生というもののコントラストとハーモニーを描いている。ハーモニーをえがいているときは、とてもオープンで色々なことが起き、出会いや別れが連続し、一歩ずつ歩みを進めていく主人公。一方コントラストで、孤独や生きるということ、自然を描くときには、一歩立ち止まって自分を見つめ直すこと、一歩立ち止められて、後戻りをすることなど、リズムが落ち着く。この2つがとてもバランスよく構成されている気がして、全く単調ではなく、次にどのような人が出会うのか、どのような場所に行くのかというワクワクが止まらなかった。
さらにはそこに音楽が飾り付けをする。劇中実際に歌われる音楽から、バックグラウンドミュージックまで映画に占める音の割合というのは、本当に大きいんだなと実感させられた。音楽は0から1を作るというよりも、5や6を9や10にまで持っていくような役割。
主人公があまり途中で大きなものを失ったり、出会う人々から大きなものを学ぶというよりも、出会う人々に何かを残していくというストーリーが多かっただけに、主人公のキャラクターに感情移入するという部分では少し薄かったのかもしれない。むしろ、ドキュメンタリーのような彼の人生を描くことによって、我々の人生に枝を1本増やしてくれるような、バイオグラフィー的なドラマでした。
ジェイ・キャシディの編集の力を突きつけられた。とても自然なのにパワフルな編集、映画一本の中で、一周するような、スタートを思い起こさせ、エンディングにつなげるようなリズムの取り方と、ショットの選び方。リズムの帝王なのか。。。。
親が可哀想
はじめは、自己中な主人公が、自己満足の旅をする話だと思った。物質的な豊かさに反抗するのに、人の車だったら平気で乗せてもらったりするところとかに一貫性がないと思ったからだ。でも、後半は親が可哀想だと思って見ていた。遠く離れて初めて与えられた愛情のありがたみを知るというのは真実だと思うが、遠く離れすぎて二度と会えなくなるのでは元も子もない。親も子も、ひどいすれ違いをしていたのだろう。ちょっと救いようのない話である。
自然と共に生きたい人に見てほしい
暫定人生ベスト。ノンフィクション。
テーマをつけるとしたら「奮い立て自分!命のやりとりで生きてる実感!」でしょう。
現代人にとって、衣食住はお金がないと始まらない。そこでみんな思考停止で就職活動します。
作物を育てたり、編んだり、食べたり、建てたり、本来の人間の営みを仕事にして過ごしたいけど…。
出来ない自分からしたら眩しい!(踏みだす勇気がない)
でも自然は厳しいぞ〜。という感じの映画です。
どちらかと言えば面白くない
生きるってなんだ、っていうテーマの映画だけれど、明確な答えを教えてくれるわけじゃなかった。
ある意味、淡々としているというか。実話だからしょうがないか。
彼は最後の地アラスカで、何を感じたのだろう。幸せだったのか。なんで最後、助けを求めに行かなかったのだろうか。自分が死んでまで、貫くべき信念なのだろうか。
幸福の定義とかロンの話とかは名言だと思ったけど、アレックスの言葉では無いからなんとなく感動に欠ける。
正直、アレックスの人生からなぜ生きるかの答えを見つけるのは自分にとって難しかった。結局、奥さんと子供に愛を注ぐことが一番の幸せになるのだろうか。
何度も別れを惜しまれながら、家族を心配させながら、アラスカでそっと1人死ぬ。
なぜそこまで、執拗に1人になろうとしたのだろうか。最後の「幸福が現実になるのは、誰かと分かち合ったときだ」っていうのは、後悔だったのかな。
途中出場の女の子、トレーシーの歌はマジでよかった。ヒッピーがどんな人間なのかこの映画で知った。
140分はちょっと長かったな。。。
深く心に残る作品。ただ、重い。
今まで見た映画の中で5本の指には間違いなく入る名作だった。
結末があまりにも受け入れ難く、見終わった後も胸の奥に重いものが残る作品だった。
私もクリスと同じ23才で、自由を求める気持ちや親に対する反抗心は痛いほど良く分かる。旅に出たい気持ちも分かる。
だから、クリスが旅に出てどうなるのかとても気になり、自分と照らし合わせて見ていた。まさか、植物の毒で死んでしまうなんて。
もう少し早く両親や妹の元へ帰ることはできなかったのか。なぜそこまでアラスカを求めたのか。
真の幸福に気づいた時には身体は弱り果て、若くして人生を終えてしまった彼はあまりにも可哀想で残酷で受け入れたくなかった。
人は一人では生きていけない。誰かと幸福を分かち合い生きることこそ最大の喜びなのだ。
これから生きていく上で大切なことが理解できた気がした。まだ若いうちにこの作品に出会えて本当に良かった。
アメリカらしい映画
とある友人が、この映画が人生ベストと押すので鑑賞。
実話なのか、本がベースになってる話なんですね。
そこそこの大学出て貯金もあるリア充クリスが、大学のあるアトランタからアラスカを目指す旅に出る。手段は何もない中で、様々な人たちと出会い別れ、ひたすら突き進むクリス。
先ず、アトランタから西へ向かった様だが、地名を言われてもピンと来ない人は地図を見ながら話を追う必要があります。終盤で出てくるソントンとか初めて聞いたし。アラスカ目指す割に中々北に進まねえな、とか思ったり。
途中会う人々や移動手段が如何にもアメリカらしい。一つ例を挙げるなら、麦畑の収穫とか、あんなのアメリカか北海道の映像でしか見たことないバカでかい作業車なんかや、キャンピングカーとかもそうだし、ヒッピーや敬虔な信教者たちもアメリカっぽい。
ロードムービーとして楽しめる映画です。
クリス(アレックス)が何故旅立ったかとかは少し乗れないけど、冒頭からフェアバンクス(アラスカの街だと地図見て分かったw)に居て、不思議なバスでの生活は苛酷なロケを思わせる。実際すごく痩せてたし。
ただ人生ベストか、と聞かれるとそうでも無いかな。
クリス役の人はディカプリオによく似てます、よね?
ショーン・ペンは俳優の方がいい
評価が高く内容も気になったのでみて見ましたが、全く感情移入できず、しかも長い…長い割には家族や社会に対する不満があまり掘り下げられていなかったように感じました。そのためか主人公の選択に共感できませんでした。本人からしたら色々不満はあったのだろうけどなんか贅沢な悩みだなと感じました。どんなに不満があろうとも心配してくれる人達がいるのに主人公は身勝手だと思う。若いからそうなのか…そしてラストも何だかなという…
どのレビューを見てもすごく評価が高いのですが、残念ながら私には主人公の行動が最後まで理解できずモヤモヤとした気持ちしか残りませんでした。
人生とは
主人公は両親を許せなかった。しかし、旅の途中で出会う人々に両親から得ることの出来なかった「愛」を少しずつもらい、受け入れることで自分の求める真理(真の幸福)がどういうことか少しずつ分かり始める。
そのことに手が届き、旅から引き返そうとしたところ川に行く手を阻まれる。これが主人公の明暗を分けたのだった。
最終的に主人公がたどり着いた真理、求めていた幸福、それは「幸福が現実となるのはそれを誰かと分かち合った時だ」ということだった。
「存在の真理」
大学を卒業し、社会に入るまでの、人生最後の僅かなモラトリアムな時期に見たら、きっと感想はもっと違ったものになっていたのだと思います。
実話だと知りませんでした。
なので、最後、主人公が死んだシーンでは、ものすごく悔しかったです。
劇中で、老人が主人公に言った「いつか許せる日が来るよ」と言うセリフがとても強く心に響いたから、この映画でとても意味のある言葉だったんだろうなと思って見ていました。
だから、主人公が無念の死を迎えたときは、両親に再会してからなんぼのもんやろ!と言いたくなりました。
生きたかっただろうな、生きて帰ってきて欲しかっただろうなと思いました。
ナレーションが妹さんだったのも、今では理解できます。
生きるということ
複雑なシステムが作り出す現代社会において、何が大切なのか、そして何が必要なのか考えさせられる作品。
新たな体験が心を豊かにする。これは疑いようのない真実で、これからの人生の目標にしようと思った。
特に若者に見て欲しい。自分の人生において何が大切で、どんな志を持つのか。それが人生の幸福度に直結するのではないかと思う。
生きてることは素晴らしいと改めて感じることができた。短い人生ではあるが、今までで最高の作品。
必ず見ることをオススメする。
面白かった!
始まりは地味な感じで、つまらなそう…と思って見ていたのですが、
話が進むにつれて引き込まれました。
後半、主人公がバスの中で生活してる場面が特に良かった。
景色も良かった。
最後は、生きて帰れると思い込んで見ていたので、ちょっとショックでした…。
でもそのおかげで余韻が残る映画でした。
(実話だと知らずに見ていました。)
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