ハリー・ポッターと謎のプリンス : 特集
最後に、あらためて本作を見る上で思い出しておきたい事柄と、本作で新登場するキャラクター、キャストを紹介しておこう。これまでのシリーズを見て、原作本も読破している人も多いであろうから、今さら説明は不要かもしれないが、過去作や原作本をチェックしている暇のない人はこれを読んでおけば大丈夫。(文・構成:編集部)
「謎のプリンス」鑑賞前にこれをチェック!
【その3】重要キーワードを復習&新キャラを予習
■復習しておきたい重要キーワード
ストーリーは単純だが、過去シリーズで描かれた用語やアイテムが再登場したりもするので、以下を押さえておけば安心。
○憂いの篩(うれいのふるい)
この世界では魔法によって「記憶」を頭部から煙のような形状にしてすくい取って保存することが可能。ダンブルドア校長(マイケル・ガンボン)の部屋にある水盤「憂いの篩」を使って他人の記憶を体験することが出来る。第4作「炎のゴブレット」でも活用された魔法だが、今回も登場。ダンブルドアがハリーに自分の過去の記憶を見せる。
○死喰い人(デスイーター)
ヴォルデモート卿に忠誠を誓った魔法使いのこと。本作ではベラトリックス・レストレンジ(ヘレナ・ボナム・カーター)ほか3人の死喰い人が暴虐の限りを尽くす。ホグワーツ魔法魔術学校の教師スネイプ(アラン・リックマン)は、死喰い人であると同時に、ダンブルドアの不死鳥の騎士団にも所属する2重スパイだが、最終的にどちらに傾くのかが注目ポイントになる。また、ハリーにライバル意識を燃やすドラコ・マルフォイも、父ルシウスが死喰い人。父が監獄に入れられたため、今回は息子である彼にヴォルデモート卿からある使命が与えれる。
○トム・リドル
ヴォルデモート卿の本名。本作では、まだヴォルデモートと名乗る前の幼い頃のトム・リドルが登場。第2作「秘密の部屋」にも登場したが、さらに「秘密の部屋」でキーアイテムとなったトム・リドルの日誌に別の意味があったことも判明する。
○シリウス・ブラック
死喰い人のベラトリックスは、ハリーに何度も「私がシリウスを殺した」と言って彼をからかうが、シリウスとは、ハリーの父親の親友で、ハリーが父のように慕っていた名付け親のシリウス・ブラック(ゲイリー・オールドマン)のこと。この言葉通り、前作で彼女はシリウスを殺している。ハリーはシリウスの死に深く傷ついているので、ベラトリックスはハリーを挑発するために執拗にこの言葉を繰り返す。
■新キャラクター&新キャストを予習
毎回、新キャラクターが登場し、ストーリーにも関わってくるのがシリーズのお約束。今回登場するのは以下の人物。
○ホラス・スラグホーン(ジム・ブロードベント)
毎回変わる「闇の魔術に対する防衛術」の先生が、本作ではリーが不信感を抱くスネイプに。スネイプが担当していた「魔法薬学」を新たな先生ホラス・スラグホーンが受け持つ。ダンブルドア校長の古い知り合いで、お気に入りの生徒だけ集めたお茶会を開くのが趣味。トム・リドルを教えたこともあり、ダンブルドアが呼び寄せたのだが……。演じるジム・ブロードベントは「アイリス」で米アカデミー助演男優賞を受賞している英国の名優。
○半純血のプリンス
本作のタイトル「謎のプリンス」のこと。ハリーが使うことになった古本の「上級魔法薬」教科書にはさまざまなメモが書かれており、本の持ち主の名として「半純血のプリンス」と書かれていた。ハリーはその人物が残したメモによって授業も好成績を収め、さらには謎の魔法も発見するのだが。果たして、「半純血のプリンス」の正体は……。
○11歳のトム・リドル(ヒーロー・ファインズ・ティフィン)
ダンブルドアが初めて出会った頃の幼い彼を演じるのは、本シリーズでヴォルデモート卿を演じているレイフ・ファインズの甥。
○16歳のトム・リドル(フランク・ディレイン)
「秘密の部屋」にも登場した(同作で演じていたのはクリスチャン・コールソン)、ホグワーツの優等生となった16歳のトム・リドルを演じるフランク・ディレインは、ラドクリフと同じ89年生まれ。父は俳優のスティーブン・ディレイン。
○ラベンダー・ブラウン(ジェシー・ケイブ)
ロンに激しくアタックしてくる同級生。ロンもまんざらでもなく、ハーマイオニーの嫉妬を買う。演じるジェシー・ケイブは、ロン役ルパート・グリントの1歳年上の従姉妹で、07年からTVなどで活躍中。次回作「死の秘宝」にも出演。
○コーマック・マクラーゲン(フレディー・ストローマ)
ハーマイオニーに惹かれて、ロンに「紹介しろよ」と言う同級生。ハーマイオニーはロンがラベンダーと交際するのを見て、彼をパーティに誘う。演じるフレディー・ストローマはラドクリフより2歳年上の87年生まれ。06年からTVなどで活躍中。