「純粋な狂気」ダークナイト 深影さんの映画レビュー(感想・評価)
純粋な狂気
クリックして本文を読む
ジョーカーというキャラクターは、悪役に悲しい過去は必要なく、悪は生まれながらの悪、狂人は生まれながらの狂人であってほしいという視聴者の願いを叶えてくれる。
彼の語る口の傷についての過去話が毎回違うので、「こいつは理屈や情じゃないんだな。ただこいつはバットマンのアンチテーゼとして生まれてきた『悪の擬人化』なんだ」と思わせてくれる。
「狂気は重力と同じだ」と語る上下逆さまに吊るされたジョーカーがゆっくり天地を回転させるカメラで映された時…逆さまだったはずのジョーカーがまるで普通に地面に足をつけて立っているかのごとく映された時…「モラルに囚われず、むしろ狂気という重力に従って生きるのが、実は人間の自然な状態なのだ」という彼の意思が伝わってくる。
コメントする
