「ありがとうヒース・レジャー。ありがとうクリストファー・ノーラン」ダークナイト satoichiさんの映画レビュー(感想・評価)
ありがとうヒース・レジャー。ありがとうクリストファー・ノーラン
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自分もそんなに映画を観ているわけじゃないけれど、まさか自分の中で一番考えさせられ、一番教訓に溢れ、一番知的な映画が”バットマン”になるとは思わなかった。
このバットマン・ダークナイトは単純な勧善懲悪モノとは全く異なる”正義とは何か、悪とは何か”を考えさせられる映画である
特にこの映画が公開された2008年はイラク戦争のまっただ中であり”正義の名の下に悪に制裁を加えることが必ずしも問題の収拾にはつながらない”というアメリカ自信が抱えるジレンマを、特にアメリカの人たちは思い起こさざるを得なかったんじゃないだろうか
また、ジョーカーの目指す本当の悪とは”善良を装う人々の中に巣食う悪をさらけ出すこと”であり、もしラストの船のシーンで囚人の乗る船を一般市民が爆破していたらゴッサムシティは本当の意味での終わりを迎えていたのだと思う
結局ジョーカーを止めたのは”船を爆発させないこと”を選んだ市民自信の善良な心であって、バットマンでもましてや警察でも無かったことが、ある種の正義に対する強烈なアンチテーゼであった
日本人である自分は”正義”というものに対して考える機会の少ない平和な環境に生きているけれど、”Justice”を振りかざし、戦争に突っ走るアメリカという国の人々にとっては捉えられ方もより強烈だったに違いない。
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あとヒース・レジャーかっこ良すぎ。
個人的には”机に突き立てたペンを一瞬で消すマジック”が好き
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