第9地区のレビュー・感想・評価
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とてつもない衝撃を受ける驚異の映画体験。真の大傑作!!
――twitterレビューよりコピペ(twitterID=skydog_gang)
とんでもない映画を観た!『第9地区』、「心揺さぶる感動巨編」とかではないけど、男心鷲掴みな燃えの連続。特に設定厨は狂喜間違いなし。『アバター』然り、巨大メカの描き方をわかってる監督の作品は最高に気持ちいい。鑑賞後の興奮が全く冷めない驚異的な映画!
『第9地区』鑑賞後30時間経つが胸のゾワゾワが消えない。優れた活劇を観た時とも心あるドラマを観た時とも違う、今まで味わった事のない全く新種の感動で脳がパニックを起しているかの様。心の据わりが悪くなった感じさえする。とてつもない映画。
『第9地区』の事書き捲ってますが再度。芸術ってたまに、良い悪いのメーターでは測れない奇跡の大爆発が起こる事があるけど、この映画が正にそれ。この映画を前にして、何がどう凄いのかなどという言葉は全く意味を成さない。
人間の醜さ
人間って怖い…
確かにエビたちは見た目は気持ち悪いが、本当に醜いのは人間たちです。
南アフリカが舞台ってのを考えると、エビたちにはモデルがいたりして…と、さらに怖い想像をしてしまいました。
核となる部分は社会派ドラマですが、娯楽要素も含まれていてバランスが素晴らしいです。
それにしても、ラストが切なすぎる…
続編作ってー!!笑
見るに耐えなかったのです
こんにちは(いま4月21日12:05頃です)
僕はがっかりしました。
この映画というより、全然受け付けなかった自分に対してです。
差別意識とか、ひとを低く見るなんてことは自分のもっとも嫌いなことだから。
だから、最後の場面にグっときたとか、
最後のほうはエイリアンたちに思い入れてみたとか、
という感想を聞くと、自分はなんて奴だ!と思っちゃうのです。
最初から最後まで、エイリアンたちを正視することができなかったし、
主人公の切ない思いもわかるような気もしたけれど、
それでも、ダメでした。
アパルトヘイト的な設定で、人種差別を描き出した映画ではあるのでしょうが、
エイリアンはひとではないでしょう。
だからといって、許されることはないのでしょうが、
まともに見れなかったのが正直な感性(少なくともそのときは)だったのだから、
しかたありません。
僕をそんな思いにさせた映画として意味はあるのでしょうが、
とりあえず評価はCにさせてください。
普通におもしろい
前知識なく(予告もレビューも見ずに)、まったく期待せず見に行きました。
始まって数十分は失敗したかなとも思いましたが・・・
後半からが面白いです。
グロ系がだめな人はやめたほうがよいかもしれませんね。
社会風刺等の評価もありますが、そのへんは説教じみてないので不快に感じることはないでしょう。
友人にも薦められる映画です。
もう一回見てもいいかなと思いました。
当分、エビが食えなくなった
2009年アメリカ映画。111分。今年22本目の作品。いまだに観に行っていない「アバター」の前売り券を持っていながら、またしても別の作品を観てしまいました。本作は、南アフリカの監督が撮ったヨハネスブルグを舞台にした社会派エイリアンものの作品です。
内容は;
1,ヨハネスブルグの上空に飛来した巨大宇宙船にいたエイリアンは極度の栄養失調に陥っており、人間は第9地区と呼ばれる隔離エリアに住まわせてから20年が経つ。
2,しかし、エイリアンたちの素行が悪く、市民の不満が募っていき追放しろという社会運動にまで発展する。
3,それを見かねた政府はエイリアンたちを人間界から離れた地域に移住させる計画を立て、立ち退き命令を勧告させるリーダーを抜擢する。
ヨハネスブルグという街を舞台にしなければ本作は奇々怪々な作品にしかすぎなかったと思います。そうならなかったのは、やはり舞台がヨハネスブルグだったから。本作は力作なのですが、その力の根本はこれにつきると思います。
そこまでグロくはないが、ちょいグロな描写がダダダッと連射銃のように連発します。それはエスカレートすることもなければ手を緩めることもなく、展開がスリリングになってもリズム崩すことなくダダダッと来ます。
おかげさまで、わたくしは途中からかなり胸焼けがしていました。
でも本作は力作なのは間違いないし、辛口批評家がこぞって絶賛したのも分ります。「差別」という社会心理をうまく描いていますし、「人種差別」という問題の本質は、本作を観ると、きれい事ですまされない人間の心理に根深く内在する感情であるのが分ります。
ほんと力作なのは間違いなしです。
衝撃のラストが待ち受ける怒涛の社会派アクション
いやはや凄い映画だった。
『人類がエイリアンを難民として受け入れたら』という着眼点からして驚きだが、それをまるで報道ドキュメンタリーのように見せた点が凄い。
いや、ドキュメンタリーっぽく撮った映画なら幾らでもある。けれど徹底して報道番組っぽく仕立てて見せたのは珍しいんじゃないかしら。
荒唐無稽な話にリアリティを持たせるだけでなく、話の全体図が理解し易く、説明臭さも感じさせない。
実に巧みだ。しかもこれら報道シーンと物語の本筋を描くシーンの切り替えに全くぎこちなさが無い点も◎。
この映画がアパルトヘイトとエイリアン隔離政策をダブらせているのはもはや周知の事と思うが、この辺りの描写は相当に惨い。
エイリアン達の扱いはまるで虫ケラ同然。金儲けの道具か、銃の的にされる程度の利用価値しか与えられない。
主人公ヴィカスに協力する羽目になるエイリアンも“クリストファー・ジョンソン”なんて名前を付けられている。きっと本名は発音しづらいから、隔離した連中が勝手に呼び易い名前を付けたんだろうなぁ……そう思うと無性に泣ける。
エイリアン退去の事務処理を担当する主人公も、彼らをまるきり害獣のように扱ってみせる。その主人公がエイリアンと同じ立場に叩き落とされてから、映画はノンストップアクションに変貌。ここからすんげぇ面白くなる。
ほんの20年くらいで宇宙人と人間が言語交流できる?とか未知の道具をフツーの人間が簡単に使いこなせるか?みたいなツッコミは途中で幾つか浮かぶが、それらのツッコミ全てを「いいじゃねぇか面白いんだから!!」の一言で飲み込むその怒涛のエンタメ性!
アクションシーンの演出に真新しさがある訳では無いが、そこに感情を乗せるのが巧い。
特にクライマックスの主人公の凄まじい暴れっぷりは、惨い仕打ちを受けた主人公の怒り、そして監督自身が感じている怒りを思い切りぶちまけているかのようだ。
そしてラストシーン。
予測出来なかった、まさかこんな最後が待ち構えているとは。
衝撃に襲われた後、切ない気持ちが込み上げてくる見事な幕切れ。
ごみ溜めの鉄屑が、醜悪な怪物が、あんなにも美しく見えるとは。
人種隔離政策への痛烈な批判で始まり、「人や物事の美しさは外観やルーツだけで判断できるものではない」というストレートなメッセージで締める。娯楽性に満ちていながら、一本スジの通った気骨のある作品。傑作です。
<2010/4/10鑑賞>
エイリアンの名を借りた風刺!
「インビクタス」をはじめ最近南アを舞台とした映画が多いと思ういの私だけであろうか?これも「ワールドカップ」効果??
この「第9地区」も南アが舞台。しかし「インビクタス」と異なりこの映画の主人公は勇気もなく、一見パッとしない普通の小役人。差別される側も人間ではなく「エビ」型のエイリアン!(ど~しょもないエイリアン)
この辺の視点が面白い!
差別する側の立場の者がが次第に差別される側の立場になってしまう構造をエイリアンを通じて(フェイクドキュメンタリー風に)描く視点が新鮮であると同時に南アの人種差別にたいする痛烈な風刺!
「ブレードランナー」以来の驚き!
まず発想が斬新である!
南アのヨハネスブルクにエイリアンが難民として定住して20年以上経った時点から物語が始まるわけだが、その場所も、“エイリアンが難民”というシチュエーションも着眼点がユニークで、一気にストーリーに引き込まれる。
ハード面(VFX等)もしっかりしていて、物語にリアリティを与えている。
そして演出も(主人公ヴィカス役のシャルト・コプリーはほとんどアドリブで演じたらしいが)、どこにでもいる平凡な男ヴィカスがエイリアン移住対策のリーダーに抜擢され、舞い上がっている様子など、非常に上手く表現していると思う。
また、何百万と難民エイリアンがいるのに、ヴィカスたちMNU職員が承諾書を持って歩いて戸別訪問をするなど、思わずズッコケそうになる笑えるシーンも魅力の一つだ。
作品全体として、これほどのめり込めたSFは「ブレードランナー」以来かなぁという感じである。111分という上映時間があっという間に過ぎるような快作だった。
もうひとひねり欲しかった
拙ブログより抜粋で。
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この映画が良質なSFであることは、つまらないうんちくを一切排除し、わからないことはわからないと割り切って観客の想像にゆだねていることからも伺える。
それでいて、「宇宙人の難民化」という一発ネタといっていいこのアイデアを、差別問題を扱った社会派映画にまで昇華させた煮つめも怠らない。
ヴィカスはヒーローではない。ありきたりの小市民だ。
人間の醜さも内包した平凡さが、より差別問題の根深さを浮かび上がらせる。
とは言うものの、そんな小難しい映画ではなく、あくまでエンターテイメントに徹したバランス感覚も素晴らしい。
社会的な裏付けがあっての、SF的お遊び映画。お遊びっていうのは、むろんいい意味で。
そんなわけで、エイリアン相手に差別する側のヴィカスが被差別側に転じる中盤まではワクワクさせられた。
もちろん、映画の中での差別的な行いは観ていて楽しいもんではないのだが、次はどんなアイデアを見せてくれるんだろうという映画的、SF的期待感に胸が高鳴るのだ。
しかし、その期待は終盤に向けて落胆に変わる。
普通のSFアクションとしてはなかなか見応えのあるクライマックスなんだが、前半の才知に満ちたセンス・オブ・ワンダーに比べると、少々平凡な落としどころという感が否めない。
ただ、唯一その終盤で巧いと感じたのは、最終的な結末を、やはり観客の想像にゆだねて終わったこと。
映像はドキュメントタッチだが、その実コメディ映画のようである。
南アフリカを舞台にして過激であからさまな人種差別ならぬエイリアン差別が展開する。エビと呼ばれ甲殻類のようなのになぜか二足歩行で言葉も喋る、姿も人間そっくりなエイリアンたちは、超巨大な宇宙船と強力な武器を持っているのにゴミ箱をあさり人間たちに物乞いまでしている。(一個師団並みの戦闘力を持つロボット兵器までもネコ缶と物々交換してしまったり)日頃露骨で残酷な扱いをしている人間たちも、彼らの居住区を移転させるためにはわざわざ一軒一軒訪問して立ち退き同意のサインを求めてる。
なんか奇妙で不条理な世界は、映像はドキュメントタッチだが、その実コメディ映画のようである。主人公のヴィカスも、昔のチャップリンのようにお人好しだけど何をしてもトラブル続きで笑わせてくれる。しかし、後半はアクションシーンの連続で残酷な場面も出てくるなど、なんでもありの映画。
最後シーンは、続編もあるってメーセージなのか?3年後、エイリアンが帰ってきて人類との間で戦いがはじまり、今度は主人公のヴィカスが人類の側に立って…。ただエイリアンたちがあまりに人間と似てるのが気になる。ヴィカスの変身みても、彼らには人間のDNAが入っているのでは?とするとあのエイリアンは人間とコンタクトするためにつくられたもので、来訪の目的は人類の文明度を調査することか。本当のエイリアンは、姿はもっとエビや昆虫に似ているけど、遥かに知的な存在ではないか。
生活感
映画としての評価より、まず・・・あの違和感の無さに感激すらしました。
逆に、それが全て。
続編を創らなければ、それまでの映画。
ハードルはかなり高いですが(笑)
あ、あとグロいです。
エンディングの感動を求めなければ、お勧めです。
おんもろかった。
この映画、予告編を観ても
さっぱり内容がわかりませんでしたが。
「なんか、すげえ面白い」
と言う評判が先走っていたので
ちょっと確認をしてきました。
なんか、すげえ面白かったでした。
B級のニオイがプンプンしてたので、
まぁ、肩肘張らずに観よう。
みたいな感じでしたが、
良い方向に期待を裏切られました。
掻い摘むと、平凡な
御役人である主人公が
ひょんな事から
人の心を持ったまま、
悪魔の左手とパワーを
身に付けて
やむを得ない事情から
人類と戦う事になってしまう。
みたいな感じなのですが、
嫌な奴ではあるけれど、
普通に仕事を一生懸命やって、
嫁と平穏に生活したいだけの人が
ガンガン不幸になって行くので
可愛そうでした。
変容する自分の体に
怯える主人公の描写や、
差し迫る危機に遭遇し、
攻撃方法を身につけた瞬間の
スカッとする感じが最高でした。
見ようによっては、
差別問題に対する皮肉と受け取れますが、
正義の為に戦っているわけではない
ダークヒーローの話として楽しめました。
主人公、異星人、人類。
誰も、正義はおらず、ギリギリの
シチュエーションで漸く垣間見える
ヒューマニズムが現実的です。
個人的には、容赦の無い戦闘シーンは、
バーホーベン監督の
「スターシップトゥルーパーズ」を髣髴とさせ、
自らの肉体の変容に恐れる主人公は、
塚本晋也監督の「鉄男」を想起しました。
他にも、
「インディペンデンス・デイ」の様な宇宙船や、
TV版「エンタープライズ」の虫型ズィンディ
みたいな宇宙人が出てきたり、
終盤の重要なシーンで
「あ、こりゃトラクタービームだ。
ポピュラーな手段!!」
と言った具合に、結構色んな作品の
おいしい所取りな印象があり、
斬新な要素は少なく、
様々な映画や作品と比較される
運命にある映画かもしれません。
加えて、
誰もが納得の行くラストでは無い
でしょうけれども。
昨今のSFの中では抜きん出た
世界が構築されていると思います。
これで完結でもありですが。
後日談が気に成ります。
「3年後」を期待してます。
まさかの結末
まさかの結末にいささかびっくりして、そして切なくなったのは私だけかしら?
ある人があまり面白くないよと言っていました。それを聞いて、期待しないで見たせいか、超面白く、そして切なかったです。
宇宙人が蝦に似ている?とは私はあまり思わなかったですが。
とにかく面白いですよ。げらげら笑う面白さでなく、シュールな面白さです!
面白いけど惜しい。
宇宙人VS人間の単純な対立構図に留まらない
社会派の臨場感と,
予測不可能な展開の連続で描く異色SF。
疾走感ある映画のリズムが良い!
終盤のアクションバトル最高!!
めっちゃ面白い!
ところが,主人公の男が,
自分本位で最後まで好きになれず・・・。
異星人の言葉をなぜ理解できるのか,
など詰めが甘い点もあったし,
なによりラストが中途半端。
ここが消化不良で,
全体の印象を下げてしまっている・・・。
勿体ない。
帰れる場所のありがたみをSF娯楽作品として描ききる
製作のピーター・ジャクソンは、もともとクリーチャーやウエポンにおいて決して独創的な人物とはいえない。「ロード・オブ・ザ・リング」で目を見張ったのも、第一部の冒頭、花火のシーンぐらいだ。今作も、宇宙船を含め、デザイン的な目新しさはない。ドキュメンタリータッチな映像もありきたりだ。
それでも、ルーカスやスピルバーグといった先人たちの創造物を踏襲しただけではない魅力が勝るのは、新鋭ニール・ブロムカンプ監督の脚本と演出による。
まず、宇宙人と地球人の力関係が拮抗しているところに、今までにない面白さがある。人類が絶体絶命ではないのだ。
自分たちの星に帰る術を失った宇宙人たちを難民として扱う発想も独創的で、先の読めないオリジナル・ストーリーが観る者を引き込む力を持つ。
単に設定によって好奇心を煽るだけでなく、頼りなさそうだった男が生きる強さを身につけていく過程も丁寧に描かれている。傷つきながらも最後まで戦う姿は武士のようで熱いものを感じる。
しかもロマンチック。キーパーソンは父と息子。物語の根底にあるのは家族愛。そして帰る場所。ラストは男の深い情愛にグッとくる。
ニール・ブロムカンプにあってピーター・ジャクソンにないものは明るさだ。
イライラするいい映画
全ての登場人物にイライラしてムカつく
人間の愚かさにあきれる
最後までイライラしっぱなしでした(笑)
それだけにいい映画だと思う。
高評価!
笑える演出もなかなかユーモアがあっていい。
エイリアンになって人間を観察した気分。
人間の薄っぺらい倫理観の仮面を剥がすイヤな映画
舞台は南アフリカ・ヨハネスブルグ
巨大な宇宙船が何故か停止
やむなく難民として保護され
紆余曲折の共存により20年間で180万に膨れ上がったエイリアン
人類は手狭になった難民キャンプの移設に着手する
ポスターからしてインパクト大
スラム街の上に浮かんだ巨大UFOと
“エイリアンお断り”な標識
ドキュメンタリータッチで描かれ
もうこの荒唐無稽極まりなく妙な設定
オマケにSF嫌いなハズのアカデミー賞にノミネート
このインパクトが好奇心をゴリゴリ刺激
オレのハートはガッチリ鷲づかみされてしまった
その感想を端的に言えば、期待裏切らずなかなかの傑作
例えるならば、SF版カフカの「変身」とも言うべきか
手の込んだ現代社会に対するとーってもイヤミな映画だった
まず驚かされたのはその斬新さ
マイノリティへの差別や筋肉バカな軍人は「アバター」
モビルスーツなマシンは「トランスフォーマー」
デッカいUFOは「インディペンデンス・ディ」
肉体の変身は「ザ・フライ」
既知の映画に似た部分もあるが、違うのはエイリアンの設定だ
だいたい人類以上に文明と力を持っており
侵略するか力を見せつけるかのどちらかで
主にその舞台はニューヨークなどのアメリカ主要都市だ
しかし本作ではそんなステレオタイプなイメージとは大きく違う
「エビ」と渾名され、難民として人間様に虐げられ
好物はネコ缶とゴムという貧相具合
風貌も手足が細くゴキブリのようでかなりキモい
ゴミ山を漁る姿はとにかく不衛生で野蛮で弱々しい
それに対する人間も当然のごとく偉そうに振る舞う
おおよそ畏敬の念を抱いて恐れることなど微塵も無く
とにかく徹底的に上から目線
典型的なのが主人公ヴィカスという男
勤務する会社の要職者の娘と結婚し
本件責任者に任命されてちょっと調子に乗っている
でも、おおよそありがちで平凡な人間である
この関係は、今まで人類が行なってきた人種差別のメタファーだ
差別はいけないなんて小学生でも知っていることであり
理屈では誰もがわかっているはずだ
だから、現実にある差別をテーマに描くと
誰もが声高に差別はいけない!と言うに違いない
ところがこの映画、そんないい子ちゃんな観客の仮面を剥がしにかかる
「差別はいけないって言うけどさ
こんなエイリアンでも同じことが言えるのかい?」
まず、ドキュメント風にして作られる妙なリアリティ
舞台を南アメリカにしてアパルトヘイトを髣髴とさせ
エイリアンを野蛮で風貌をグロくして、わざわざこちらの不快を煽り
変身していくヴィカスの家族の視点も加えて嫌悪感を刺激する
その結果、エイリアンが駆逐されることよりも
人間が傷つくことに対しより抵抗を感じさせる
あえて人間をグロく傷つける描写があるが
これはエビに対して人間がしたことの裏返しを強調していると思う
今まで差別される側だった有色人種のめんどくさそうな言葉がキツイ
「あんなエイリアン隔離しちまえよ!」
おいおい、お前がそんなこと言うのかよ!
それらは観客の内に秘められた差別を掘り起こし
軽々しく差別反対なんてキレイゴトを言うな!と煽る
なかなかイヤらしいですな、この手法
そのための材料となった不幸なヴィカス
虐げていたエビの身になって、心から彼らの苦悩を理解する
その心境はあのカフカの「変身」、グレーゴル・ザムザに近いものだろう
虫に変身したザムザは、妹のグレーテにだけは同情されているが
ついに訪れた彼の死は、その妹にさえ安堵をもたらすという悲しいものだ
さて、本作のヴィカスの運命は果たしてどうなるだろうか?
今まで、海外の情報を見て知った気になっていた人種差別を突きつけられ
オレの薄っぺらな倫理観というか道徳で守っていた仮面は剥がれかけている
正直、理屈で判っていてもヴィカスのように彼らを差別をしないという自信がない
そんな虐げられていたにもかかわらず
仲間を想い、敵だったヴィカスに手を差し伸べられるエビ 「クリストファー」
そんなグロい風貌の彼、人間に例えるとネルソン・マンデラになるだろう
見ごたえのある映画だった
真面目で重くなりがちなテーマを、軽くみせた手腕に拍手喝采!
『アバター』と
どことなく似てるんだよね
アカデミー賞ノミネートよりも、
そちらの情報が気になり行ってきました。
映画館は、若い人からシニア層まで
幅広い年代で8割くらい席は埋まっていました。
公開初日の4回目でしたから上々の立ち上がりではないでしょうか(笑顔)
☆彡 ☆彡
なるほどね
たしかに『アバター』に
似ているかな。3Dじゃないけどね♪
製作費
『アバター』2億3700万ドル
『第9地区』3000万ドル
これだけの開きがあるのに、
対比作に『アバター』の名が挙がる。
それだけポテンシャルを秘めた作品と認められた証。
好き嫌いが、ハッキリとわかれそうな気もしましたが、
『アバター』の映像だけでなく、ストーリーも好きだった
私にとっては、今作も大いにアリ!でした(笑顔)
なんで舞台が南アフリカなんだろ?
アパルトヘイトへの警鐘へのメッセージも込めたのかな?
そんな疑問を元に
上映後、調べてみると、
ニール・ブロムカンプ監督。
南アフリカ出身のかたでした。
さらに、今作、
2005年に短編として作り上げた作品を
ベースに長編化したことも判明。一気に謎は解けました(笑顔)
3000万ドルで
これだけのCG、映像ができてしまう。
技術の進歩に驚きです。お世辞でもなんでもなく
かなり迫力がありました。特にストーリーの展開が
目まぐるしくなっていく中盤以降なんて、スクリーンに眼が釘づけ。
どうなっちゃうんだろう
まるで童心に帰ったかのように
ドキドキハラハラしっぱなし。
エンドロールが流れ始めたとき
え~~、もう終りなの
つづきをみせてよ~~
エンドロールが流れ始めるや否や
まるでおもちゃを泣きねだる子供のように地団太を踏んでしまいました。
監督、お願いです!
この先、どうなるのか、
続編でもいいから、教えてください!!
願わくは○ッ○ーエンドでお願いします(苦笑)
☆彡 ☆彡
南アフリカ
エイリアン
隔離
人間
人間のエゴ
作品から伝わるメッセージ性には、
『ハートロッカー』にも負けない
エッセンスを受け止めることができました。
が、しかし、
わたしは敢えて、そこはあまり意識せず、
エイリアンの姿に対し、かわいらしさすら
感じさせられたのもあって、ポップな気分で、
エイリアンが登場するのに、変な表現かもしれませんが、
時には笑みも交えながら、明るく楽しく鑑賞させてもらいました。
ラストシーンも好きだなぁ。
正しい表現は“グロテスク”なのでしょうが、
私流の表現は“とってもキュートで、切なくて、チャーミング”でした。
“アイデア勝ち”
そして、そのアイデアを
見事な、ストーリーに仕上げ、
映像を、作り上げた手腕に賞賛の拍手を贈りたいと思います(笑顔)
第9地区
4月12日、新宿ピカデリーにて観賞。
去年から非常に期待していた作品でしたが…
ストーリー展開が弱くってあまり燃えることができませんでした。
ただ銃器の使用時が超カッコイイのでそれだけでも観る価値あります。
ちなみに続編…もちろんやるんでしょうな~?
最後のシーンもちょっと切なくて「エビ」ちゃんが可愛らしくも見えます。
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