「感じる映画」ツリー・オブ・ライフ がみさんの映画レビュー(感想・評価)
感じる映画
評価は、あくまでも個人的な点数です。
というか、この映画ほど評価点数が意味を成さない映画も珍しいと思います。
ストーリーは終始解りにくいし、映像も抽象的。
宗教的知識を必要とする場面も少なくない。
ともすれば退屈な映画、眠くもなるだろう。
実際映画館で観たときは、何人か途中で席を立っていました。
しかし、それでもこの映画を推したいです。
そもそもこの映画、解ろうとして観る映画じゃない気がします。
映画に対して完璧な理解が得られなくても、
家族に対する考え方、「神様」に対して日頃無意識に思っていること、そして私たちがふとした時に感じる「生命」や「生き死に」への根源的な畏怖…
そういった様々な感情が、この映画を観ていると自然に引き出されてきました。
映像面は完璧。こんなに心地いい映像を劇場で観られただけでも価値があった。演技も最高。
音楽、モルダウが本当にいい場面で流れる。サントラ買い決定しました。
万人受けする映画では、間違いなく無いです。
カタルシスを得られる映画、号泣出来る映画は、山ほどあります。
デート用の映画、ファミリー向け映画も、沢山上映中です。
しかし、心で「感じる」映画を求めているなら、この一本でしょう。
個人的には、空いている映画館で、独りで観る事をおススメします。
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