劇場公開日 2010年4月9日

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「シャッターアイランドをDVDにて観る。」シャッター アイランド youxiangさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5シャッターアイランドをDVDにて観る。

2010年9月21日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

怖い

DVDで観た。

数度、観た上で、再度、また観てみると面白い、見方が変わってくる、との前評判があったからだった。

何も知らない状態で観てみた。

…気持ちの悪さが残った。恐ろしさを感じた。

ロボトミー手術…「カッコーの巣の上で」で、初めて知った手術であったが、やはり、その時の衝撃が離れない。

権力を握る人間が、
もしかしたならば、ただ単に、自分たちの邪魔になる存在だから、そういう手術を行えるかもしれない…。

ロボトミー手術は、今や、禁止とは言われているが…独占欲にまみれた権力者の手によれば、公的書類の書き換え、改ざんなどにより、どうでも出来るものなのではないのか?

私は、そういう観方で、観た。

だから…こわさを感じた。

そういった手術を受けた人間を、「人間」と言えるのか?

もはや、「人間」では無いのだ。
ただ単に、従順な生き物になる、また、単なる実験材料に過ぎないのだ。

そして、もはや、「生きている」とも言えない。

死刑…との違いは、   実験材料になる…ということであろう。

私の、そういった、先入観で、この映画を観たのだ。

ナチスとの絡みもあり…私は、私の観方で観続けた。

そうして観ていくと…「カッコーの巣の上で」よりも、はるかに怖いものであった。

それは、洞窟で出会ったレイチェルの言葉、そのままである。

島へ向かう途中、タバコが無くなっていたため、同僚のタバコを吸う…
島での食事、投薬…そういったものが、
主人公を、悪夢へ誘い、主人公を幻覚へと追いやる…また、周囲によって、その幻覚が事実と思わされてしまわせられてしまう…。

現代の薬は、こわいものがある。

人間の、脳に働く。

が、果たして、それが、その人を、本当に、正常にするものなのか?
どこかをマヒさせて、どこかを活性化させるものではないのか?
また、反対なものなのか?

投薬の仕方によっては、人の脳をマヒさせることなど、今や、困難なことではなかろう。

それが、医師や、周囲によって仕組まれていた場合…

友人や、家族、すべての者によって、仕組まれていたとすると…

私は、そういう観方で、この映画を観た。

事実は何か?真実は何か?

灯台のシーンでさえ、私は、主人公の、薬による操作による幻覚だと思った。

そして、最後の、階段でのシーンは、やはり正気に戻った主人公が、もはや逃げる場所が無く、「」どっちがマシかな?モンスターとして生き続けるか?善人とし死ぬのか?」と言ったのだ、と思った。
この死、とは、手術をしてくれ、という意味での、死である。

深い、怖い映画だ、と思った。

しかし、このDVDには、Complete Guidebook to Shutter Island という小冊子がついていた。
読んでみたら、結局、主人公が狂気に侵されていて、島の人間たちは、彼を救おうとしていた…というような内容である。
なぜかというと…という説明が書かれてあった。(再度、こういう点を観ろ…とのことであった。)

不謹慎かもしれないが、もし、その通りだとすれば…この映画は、駄作と思う。

マーティン・スコセッシは、本当に、このガイドブック通りの映画を作ったのだろうか?

私は、私の、最初に観た感覚を持って、また、観ようと思っている。

youxiang
ezuさんのコメント
2021年3月2日

同感です。

ezu
肩パットさんのコメント
2019年9月11日

かなり変わった見方ですね

肩パット