「閉ざされたのは心。」シャッター アイランド ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
閉ざされたのは心。
やたら「謎」「謎」と予告から息巻いていた作品だが、
冒頭にも注意書きが出たから驚いた。やりすぎ!?
超日本語吹き替え版も、必要不可欠なんですかねぇ。
私は字幕で観たけど、ぜんぜん大丈夫だったなぁ。
謎解き?もストーリー展開?も、観れる観れる!(^^)v
これからご覧になる方は好きな方をお選びください。
スコセッシは何もギャング映画だけではないんだと、
これを観てとっても反省しつつ(ゴメンなさいませ…)
原作がいいのだろうが^^;雰囲気がかなり出ている。
全幅の信頼を寄せている俳優・刑事プリオが神経症の
主人公役をほぼ独壇場で演じている。彼は…確かに
顔がいつまでも老けないのが可哀相だが^^;演技では
かなり成長している。子供達を抱き上げるシーンでは、
感情移入してグッとなってしまった。何かというと、
「謎解き」をメインにした演技が挙げられる今作だが、
彼の心情を顕すシーンも、大切に観て欲しい作品だ。
まぁネタバレ厳禁なので…。内容を云々言えないが、
私にはとても哀しい物語だった。怖い…というよりも
人間の心情をメインにしたミステリー、尚且つ現実と
妄想が入り乱れ、現実が真実に見えなくなる危険性、
閉ざされたのは島ではなく人間の心なのかもしれない。
刑事プリオはもちろん、脇を飾る名優たちの演技も
必見だ。みんな怪しくて不気味^^;普通の人が皆無?
さて、謎の方は…
勘がよければ冒頭あたりで、すでに分かる(爆)かも。
そんなに神経を尖らせなくても「アレ~?」というのは
おそらく誰もが感じるだろうし、もし分からなくても
後半でかなり時間を割いて(爆)説明してくれるので^^;
大丈夫。それよりラストの解釈の方が謎を生むという、
二段オチ構成。実は宣伝の大局がここにあった訳だ。
ともあれ、そこまで大宣伝しなくたって良かったのに!
…という作品ではある^^;もっと地味でも売れたはず。
鑑賞後に原作を読んだり、人と語り合いたくなるような
そんな口コミで広がってほしいジャンルの作品だった。
まぁしかし戸田御大、お疲れさまでした^^;
(確かにヒチコック的な描写が随所に!ゾクゾクするぅ)