「抱えてるもの」愛を読むひと こまめぞうさんの映画レビュー(感想・評価)
抱えてるもの
観る前のイメージでは、
また年上女性とのひと夏の恋ですかと。
また若者の性はとまらんが年取ってから懐かしく思い出すわよ、かいなと。
ですが中盤からガラリと変わり、
涙なしでは見れない展開になります。
そこまでが微妙に見ててキッツイなあって気分にもなるのですが。
とにかくケイト演じるハンナが、まあどこがどう魅力的なのかは
つかみにくいが
何か悲しい秘密をもってるんだろうなってのは
匂っていてそこがひきつけられる。
抱えるにはあまりにも重く、
とても他人に打ち明けたり分かち合えるようなものでもない。
孤独だ。
これは被害者にあたる彼女の方も同じで、
あまりにも重い悲しみはむしろ分かり合えないし
分かち合えない。
少しは物がわかったかと思った主人公マイケルが二度、三度と
打ちのめされていく姿は観ていて
自身の思いもなんとも生ぬるいのだろうかと
突きつけられる思いである。
当初はニコール・キッドマンを予定していた役だが、
実際に見るとケイト・ウインスレット以外に考えられない。
ケイトはすごかった。
そこに座って、歩いて、それだけでハンナを表現してた。
さすがアカデミー主演女優賞。
すばらしかった。
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