「「あなたは、上手だわ」「何が?」「朗読よ」」愛を読むひと shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
「あなたは、上手だわ」「何が?」「朗読よ」
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映画「愛を読むひと」(スティーヴン・ダルドリー監督)から。
舞台は、1958年のドイツ。(なんと、私が産まれた年である)
セックスをしてから、その余韻で彼が朗読していたバターンから、
先に彼が朗読し、気持ちが豊かになったところで
セックスをするパターンに切り替える場面が印象的だった。
それほど、彼女は、活字に飢えていたことが理解できる。
物語後半、彼女が「文盲」だったと知り、
裁判所での「筆跡鑑定」や、「THE」を覚える場面が、鮮明に蘇った。
牢獄での「録音テープ受け取り」サインにも、
その成長ぶりをさらっと感じさせ、彼女の努力が痛々しかった。
(ドイツが舞台なのに、全編ドイツ語でないのが不満だったけど・・)
字幕を読む私としては、英語より雰囲気が出るのになぁ、程度の感想。
さて、気になる一言は、彼がセックスに夢中になっていた若かりし頃、
(彼女は、朗読に夢中になっていた頃)の2人の会話。
「あなたは、上手だわ」「何が?」「朗読よ」
セックスを誉められたのかと喜ぶ彼を、彼女が余裕の会話で交わす。
この場面は、さらっと流れるが、大事な会話だったと思う。
どんなに歳を重ねても、話し方、イントネーション、滑舌などは、
それぞれの個性として、生き続けるから。
実は、会話としても、実に面白いフレーズ。(ずっこけないが・・(笑))
原作「朗読者」には、どう表現されているんだろうか、
今回は、映画を観てから、原作を読むつもり。これまた楽しみである。
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