「冷戦後の、ひとつの物語。」007 慰めの報酬 Noriさんの映画レビュー(感想・評価)
冷戦後の、ひとつの物語。
前作の流れを汲みつつ、冷戦後の各国の思惑、今の、今後の、世界においてキーとなるモノを浮き彫りにしている。力の源泉、それは、金であり、頭脳であり、権力であり、美しさであり、また、人を思う気持ちであったり。
様々な物事が容易に国境を越えていく現在、国家を基盤とするエージェントたちは何処に向かうのだろう?
アクションも、プロットも申し分なし。
「ゴールド・フィンガー」オマージュも嬉しいですね。
(↓2023.08.27再鑑賞↓)
愛する(愛した)人を害した者に対する復讐を考えない人間はいない。きっとそうなんだろうな。そして、その復讐を果たしたトキ、人は何を思うのか?その報酬は何なのだろうか?自己憐憫のその先にあるものは?
愛ゆえに自らの死を選ぶ、そんなことができるくらいに誰かを愛せたなら、その人生はそれだけでも満たされるのかな。
どんなに賢さを有していても、人が人を求める性は変わらないだろう。理性と感情と。コントロールすることが叶わない瞬間が訪れる、人間の不思議。
カミーユ役の女優さん、ウクライナの人なのか。言われなければ、ラテン系の人位にしか思わなかった。2023年の今、彼女に去来しているものは何だろう?そんなことも思う。
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