アバター(2009)のレビュー・感想・評価
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実は、アメリカ批判の映画?
構想に14年、製作に4年を費やして「タイタニック」のジェームズ・キャメロンが完成させた大作。2Dでも上映されるが、基本、3D作品。実写での本格的3D作品になっている。
典型的な「ミイラ取りが、ミイラになる」と言うストーリーの作品であるが、構想と制作に長時間掛けている事もあり、流石に単調な話にはなっていない。舞台となる惑星パンドラには、恐ろしげな動物がたくさん生息しているが、それらの動物とナヴィが共生をしていたり、ナヴィが不思議な植物?を通して祖先との繋がりを脈々と受け継いでいるなど、ナヴィの生活を描くことで、見るものを飽きさせない工夫がされている。
と、ここまで書いていて、惑星パンドラは、地球を“ガイア”と表現する様に、実は、ナヴィ・動物・植物が、実は一つの生態と言う概念で、キャメロン監督は描こうとしているのでしょうか? 個々に独立して見える植物が、実はある種の電気信号で交信しあっているなどと言うところが、そう言う感じがします。
加えて、もっというと、今回の地球人が資源を求めて力任せに攻めて行くと言う構図は、地球人=アメリカ、ナヴィ=イスラム社会、あるいは、もう少しやさしい表現をすればアメリカ以外の勢力と置くことができるなぁなどとも思ってしまいました。つまり、今のアメリカの置かれている状況を、SF映画と言う姿を借りて浮き彫りにしているのだろうかなどと余計なことを考えてしまいました。ジェームズ・キャメロンが民主党支持だと、かなりそんな可能性もあるかと思うんですが、どうなんでしょうか?
さてそんな余計な事は置いておくとして、ジェイク・サリー役のサム・ワーシントンは、いい演技していますね。「ターミネーター4」でも、いい演技しているなぁと思っていましたが、気のせいでは無かったようです。
それと意外に良かったのが、海兵隊の大佐役のスティーヴン・ラング。いやぁ、数々の死線をくぐって来た、勇猛果敢な海兵隊の大佐と言うイメージピッタリです。彼が、サム・ワーシントンの反対側の役でいた事で、この作品が物語として上手く成立しているのだとおもいます。
さて、この作品は3D映画であるんですが、私が見た映画館では「Dolby 3D Digital Cinema」方式でした。電池の入った大きめのメガネを用います。このメガネ、一説では10万近くすると言う噂も・・・。でもねぇ、これ、視力矯正用のメガネと一緒にかけることができないんですよね。そう言う人は、視力矯正用のメガをを外して、3D用のメガネを掛けざるを得ません。そこがちょっと不満。そこのところを、何とかして欲しいんですが。でも、かなりきちんと3Dに見えますね。しかも、3Dメガネ無しでも映像が二重・三重に見える事も無かったと思います。
さて、映画の話から外れてしまいました。この映画、かなり良く出来ているんですが、突っ込みどころも意外にあります。って言うか、DNAを融合してアバターが作成できたり、何らかの方式で精神融合出来る技術もあるのに、何で攻撃兵器は、普通の銃に、ミサイルなんでしょうね? もっと言うと、兵士達の服装は、現代の迷彩から全く改善されていないんですか。一体、何世紀の話なのか判りませんが、その辺りの事が少し残念。
でもまぁ、流石に14年も掛けて構想を練っただけの事はあると思います。上記に記したように、暗にアメリカ批判?と言う雰囲気もあり、それが私の妄想だとしても、映画作品としては、結構いい作品だと思います。3Dだしね。
わざわざ3Dで自国批判?、は都合良すぎるなあ
めがねの上から3Dメガネをかけて、なんとなく頭に圧迫感をうけながら観ていたせいか、前半はめくるめく映像美をけっこう観疲れてしまった。ちょっダルさを感じてきた後半、派手なアクションシーンの連続となって、スクリーンにのめり込んで映像の素晴らしさに気分ものってきたところで映画が終わってしまった、というのが全体の感想。ただ、観疲れたのは字幕版を選んだせいと思っている。吹替え版なら3D映像に最初からのめりこんで楽しめるだろうから、これから観に行かれる人には吹替え版をおすすめしたい。
映像はともかく、内容は、最初はベトナム戦争の話でもするつもりかと思いきや、アバターのCGが、まるでアメリカ先住民と感じてしまってからは、これまでのアメリカの他国や他民族支配方法への強烈なアンチテーゼばかりを見せられてしまった、との印象が残るものだった。9.11も自ら招いたこと、と言いたげのキャメロン監督の演出ぶりだったが、それにしては筋立ての中にはご都合で進めていたところも目立ったし、結局武器がないと相手にならない連中、との「上から目線」のような演出もあったりと、あまり感心できない点が目立ったのは、せっかくの素晴らしい映像なのにもったない、との印象が残った。
さらに、ネタバレになるのであまり言えないのだが、舞台となった星に生息する木々や自然形態にどんな秘密があるのか、その肝心なところが結局ボヤけてしまったままだったのは、どういうことだったのか。パート2を製作するからならばまだ理解できるが、この作品の核の部分を素通りしたままで終わらせてしまったのなら、時間と労力を費やした意味がなかったように思う。
内容には残念な部分はあるが、この作品の3D映像は間違いなく一見の価値のあるものだ。長年、さまざまな実験的映像を見てきた私は、映画界はついにここまできたかとの感慨で胸がいっぱいになり、できることなら「エイリアン2」を3Dでもう一度、と思いながら清々しい気分で映画館を出た。この作品、映画好きを自認する方には、ぜひ観ることをおすすめしたい逸品と思っている。
絶景かな、衛星パンドラの大自然
総合:85点
ストーリー: 70
キャスト: 75
演出: 85
ビジュアル: 100
音楽: 75
まず最初の数十分。映像が素晴らしい。このあたりは流石にハリウッドの一流の技術の粋が詰め込まれている。ただ美しいだけでなく、空を飛んだり色彩豊かな森を眺めたりと、映像の演出の仕方がまた良い。登場するメカの場面がちょっとおもちゃっぽいが、それでもかなり映像には期待が出来そうだ。
だが金のかかった重要な計画のわりに、主人公は現地のことについて何も教育されずに送り込まれる。どんな動物がいて何が危険なのかすらわかっていなくて、現地に行ってからいちいち現れるものについて同行者に聞く始末。その危険な生き物は体が硬くて銃撃しても殺せない。有効な武器も携帯させずにこんな素人を送り込んで、上層部は本当に任務を果たす気があるのか。
今時の国家の重要任務ならば、事前の教育なんて当たり前でしょう。現地の人と接触を持つ必要があるのに、現地の言葉も理解していない。現在のアメリカ軍だって派遣先の現地の言葉や文化や自然環境などを事前に習うし、これだけ科学技術が進んでいて自動翻訳機くらいないのか。あるいは別の見方をすれば、こんな金のかかった映画で、こんな素人丸出しな脚本を書いていいのか。この最初の時点では、ちょっと物語には期待はずれな予感がした。この映画で最もがっかりした部分である。
中盤移行、映像の素晴らしさはさらに加速する。技術がいいだけでなく、登場する風景がとにかく絶景である。まるで世界自然遺産衛星パンドラ編の紹介ビデオでも見ているのかというような、とんでもない大自然が休むことなく次々に登場し、その世界を自分が探検しているかのような気分にさせてくれる。そしてそこに住む住民との交流も、主人公同様に自分がその大自然の一部になっていくかのような錯覚を覚える。高揚感溢れるこれらの場面だけでもこの映画は十分に素晴らしい。個人的にこの映画で最も好きな部分である。普段は映画は家でくつろいで見るのが好きなのであるが、この作品だけは大画面で堪能するために映画館まで見に行けばよかったと後悔。
そのような体験を通して、主人公の心情の変化が非常によくわかってくる。その後の物語はお約束の展開であったが、緊迫感があるし迫力がある。なんとか事態を収めたい、みんなと土地を守りたいという思いがとてもよく伝わる演出であったように思う。戦闘場面も迫力の凄さだけでなく数々の悲惨さも含まれていて、戦闘というものがいかに厳しいものかというのが描かれていて良かったし、飽きさせないものであった。
この映画は欧州から来た白人に侵略されたネイティブ・アメリカンの悲惨な歴史を踏まえているのはほぼ間違いないだろう。現実の歴史がそうであるように、魅力的な資源がある限りその後も地球人との争いは何度も続くだろうし、一度の戦闘でこの問題が解決したとは思えないし、その他にも物語は少しご都合主義的な部分もある。だがそれ以上に迫力と映像と緊迫感とで楽しませてくれる映画だった。
動物と有線で繋がったり森の木々がネットワークでつながったりするところ、「攻殻機動隊」を思わせる。美しい森と動物たちの攻撃などは、王蟲が集団でやってきた「風の谷のナウシカ」のよう。物語の本筋はやはり「ダンス・ウィズ・ウルブス」だろう。何か色々な映画の影響を受けているのかなと見ていて思った。
ジェームスキャメロンの映像技術ここにあり
脚本は単純だが、映像技術は素晴らしかった。
CGとは思えないほどの映像美。これは、や・ば・い。
映画館でIMAXで観ましたが、正直作り物とは思えないほどの出来です。
映像美だけで高評価はできない
2010/11/19 23:20
今更ながら・・・
映像が凄い!
幻想的で美しい風景。
地球上にいない生命体の動き。
こんな世界があったら・・と想像だけでなく、この世界に引き込まれていく。
しかし、物語がイマイチなんですよね。
ありきたりというか・・
映画公開前中・・・マスコミの過剰評価のわりにという感じでイマイチに感じたのかもしれない。
ほぼ宣伝では映像美ばかりを押してたからその通りといえば・・納得か。
人類の進歩に☆満点にしたいけど、映像が綺麗ならばこの作品は*最高*のものだろうか?
映像がチャチければ迷わず評価ゎ☆1。しかし映像美がなければ*アバター*という映画にはならないわけで…
とりあえず、
映像☆5
ストーリー☆2
オススメ度☆1
という感じ。
1度みたらもういいや。
まさかこんなに面白いとはw
CMとか宣伝のせいかあのキャラクターに馴染めそうになかったから
正直な気持ちバカにしてた。
もともと3Dの映画も好きではなく、
暗くなるし少しぶれた感じに見えてしまう事に
違和感を感じてたからこの作品も同じような感覚で
所詮流行ったのもその3D映画としての第一作目だからだろうと思ってた。
でもそんな単純なものではなかったw
CGの技術が高すぎてどこまでが本当の景色なのか分からないし
色使いも独特の雰囲気を出してるし
暗い時の発色する雰囲気もたまらなく美しい!
久しぶりに映画館で見た方がいいと思うぐらい感動したw
3Dで見たかった…
映画館で上映してるときは全く興味が湧かなかったので、今頃DVD にて鑑賞。
感想は、映画館で見ればよかったぁぁぁ(ToT)
テレビの画面では物足りなすぎる!!
しかも映像だけでなく、ストーリーもしっかりしていてかなり考えさせられたし、泣けた。
これは絶対見るべし!!
キャメロンの3D技術ですらオリジナルストーリーは語れない。
「ターミネーター2」という私がもっとも好きな作品を世に送り出した巨匠ジェームズ キャメロンが「タイタニック」の次に手掛けるのは最新3D技術をたっぷり盛り込んだSF超大作「アバター」。これは見逃せないと思い劇場へ行ったのをよく覚えています。しかし、結果的には3D技術が先行しストーリーテリングにオリジナルさがない作品でちょっとガッカリしたのも事実です。
地球から遠く離れた惑星パンドラで海兵部員のジェイクはある日“アバター”としてそこに住むナヴィ族へと潜入し情報を軍に持ち帰るはずだったのですが、ナヴィ族の世界に魅了されてしまいゾーイ サルダナ演じる女性と恋に落ちてしまいます。
この作品に注目点があるとすればジェームズ キャメロン自身が考案したとされる3Dテクノロジーです。ナヴィ族といい全体的な世界観といいとても綺麗で素晴らしいと思います。特にあの鳥のような生き物(名前忘れ)のデザインが派手で観ているこっちが魅了されてしまいました。それから、この作品にはキャメロン監督から当時のブッシュ政権のイラク潜入に対しての“FUCK YOU”というメッセージがこめられていた気がします。軍とナヴィ族の本編での関係を観ているとそんな気がします。
そこまでは良かったのですが、問題なのはストーリーです。そもそもストーリーの展開の仕方がオリジナルなものでなく「ダンス ウィス ウルヴス」や「ラスト サムライ」のSF版と言っても過言でないのが実情です。弟82回アカデミー賞で「ハートロッカー」に監督賞で敗れたのは不明としても作品賞で敗れたのは仕方がないと思います。その上本作に出てくる軍の構図が「エイリアン2」の部隊と非常によく似ているのも欠点というか弱点の一つだと思います。あと2時間半は長すぎます。2時間以内に収めても十分な内容だと私は思います。
まあ、ざっと言うとこんな感じの映画です。続編があるようですが、3D技術ばかりでなくオリジナルなストーリーがたっぷり盛り込んだ作品になることを期待します。
あれだけのヒットも納得
映像がとても美しく、3Dで観ないとこの映画を観たとは言えないなと思わせるほどのシーンばかりでした。
ストーリーも少し疑問点はありましたが、きれいにまとまっていて観やすかったです。
あれほどのヒットも納得です。
エポックなんですから!
今にして思えば、この映画にもツッコミどころがあるかもしれませんよ。
でもこの映画は、3D表現をこのレベルで発揮し、3D映画館を世界展開させた、そのことですでに映画史に残るでしょう。
大昔、トロンを見たとき、稚拙ながらもCGというものを初めて見た。ジュラシックパークで驚いた。そして今日、アバターで飛び出すCGに肝を潰す。そう云う意味で、映画テクノロジー史に残る名作ですよ、こいつは。
野性味あふれる惑星の環境と住人たちの世界観も、すっごく楽しかった。
エイリアンに自分をインストール? というのも楽しい設定だ。
こんな惑星あったら行ってみたいよ! (もう少し安全ならね!)
やっぱり3Dでみなきゃだめ?
その時、話題の映画だったから、DVDを借りてみたけど、自分的には「う~ん」っていう内容。映像的には、CG満載で映画館で3Dでみたら、確かにすばらしいだろう。息をのむ情景だったろうと思う。でも、自宅でDVDでみると、ストーリーに目がいっちゃうから、どうしても単純なストーリーに幻滅してしまう。もうちょっと奥深さが欲しかった。
3D映画としては上出来。
3D映画が出たてで、3Dを体験したくて、
プレビューではそんなにストーリーは興味深くなかったけれど、
劇場に行って観てきました。
内容やストーリーは普通。
ハリウッドが好きそうな展開。
だけど、3Dとしては大迫力。
空を飛ぶシーンや闘うシーンなど、3Dで観る価値あり。
文句なし。ストーリー?まぁいいじゃん。わざとだよ。
3Dで観なければ、この映画を観たとはとうてい言えません。
すばらしい体感型映画。映画の新しい幕開け。
ジュラシックパークを観たとき、すんごい感動しませんでした?
実際にはありえないものがほんとうに息づいているように映像になってた。
そんな感動と種類が似ています。
ストーリーはみんな言ってるように超単純。分かりやすく王道の展開。
だけどこれを劇場で3Dで観た分には、
このストーリー加減がベストだって思う。
だってスクリーンの無効にパンドラが広がっていて、
その情報量だけでもものすごいんです。
単純なストーリーじゃないとついて行けないし、
頭回転させないと観れないストーリーだったら多分、
パンドラを飛ぶ疑似体験は出来ないでしょう。
2Dで観るぐらいなら観なくていいです。
是非劇場で。
意外にも噛めば噛むほど味が出る、スルメみたいな映画です。
公開当初、周囲の評価が最悪だったのと青い人達が沢山出てくる事に嫌悪感を抱き、劇場に行く気もありませんでした。
しかし最近なんとなく期待もせず、「まあ話題作だし観ておくか」程度のテンションでDVDを借り、何度か繰り返し観る内に一見単純でありがちなストーリーの奥にある真のテーマに気付きました。
そしてそれ以来、悔しいくらいどっぷりハマって抜け出せません。
監督が込めようとしたものなのか自然と滲み出たものかはわかりませんが、現代人にとって最もデカイテーマが込められていると感じました。
ただ、もしこのテーマを意図的に盛り込んだのならば、わざわざ宇宙に行って、ファンタジーテイストを出さなくてもよかったのでは…とは思います。
遠回しになって、映像や表面的な価値観や描写にばかり目がいくのは仕方ないかもしれません。
でも個人的には始め気持ち悪いと思った青い人達(ナヴィ)が実は物凄くかわいいので、やっぱり宇宙に行って良かったとしておきます。
話の表面や世間の評価、派手な映像に惑わされず、しっかりじっくり噛み締め味わうように、真っ直ぐな心で観て下さい。
真のテーマが何かは語りません。
映画をご覧になった方々ご自身の心が『それ』を感じ取れねば意味が無いからです。
そのテーマに気付いた時、まずハマります。
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