「認知症映画の三部作。その一」つぐない Kame.Plaさんの映画レビュー(感想・評価)
認知症映画の三部作。その一
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認知症三部作、その二はヴネッサ・レッドグレーヴの2ヶ月程前の映画"evening"、邦題「いつか眠りにつく前に」。その三は「君に読む物語」。認知症がテーマ、今の記憶は記憶しがたく昔のことは景色や音と共に記憶に残っています。記憶に残る映画です。
この種の映画は、場面が美くしくなければ、雰囲気が盛り上がりません。本編も避暑地の別荘やその重厚な内装、泉、小川、草いきれの野原に加えて”音”がキーワード。古いタイプライターを打鍵する音や虻の羽音が情感をもたらしています。この当りがにくい!
本編の主人公が、この作品「つぐない」を書いた動機が本作品のコンセプト。間もなく認知症になる、でその前に自分のライフレビューとしてもこの作品"atonement"を書いたとの事。エンディングは2転します。一見ハッピーエンドに終わるかと見せて実は・・・。ここらも監督のにくい上手さ。ここが悲しさを盛り上げる。
人生のたそがれ時、認知症になる前に「贖罪」。罪を告白し、身体を投げ打つ代わりに別のシーンを書きました。
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