「劇場のあちこちから涙する声が」テラビシアにかける橋 The Dudeさんの映画レビュー(感想・評価)
劇場のあちこちから涙する声が
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少年と少女の孤独な日常、そして悲劇の末の喪失感が、ありがちなハリウッド映画とは全く違う感性で描かれているのが意外だった。クスポという監督の、あくまで少年の等身大の視点を追っている点に好感を持った。撮影のチャップマンの功績もあるだろう。周辺の大人の人物像も含めて、単なる子供の映画の域を超えている。
残念なのはテラビシアをCGで表現しすぎたこと。アクションシークエンスは不要だったし、もっとアナログ技術で想像力を表現しても良かったのではないかな。選曲ももう一つ。
雨の別れ以降は少女の姿を一切出さず、最後のシーンの少年の眼差しに観客の想像の全てを託す。観客の想像の力を信頼してくれる。
…だからこそ、ハデなCGが不要に思えるのだ。もっと王国を想像させて欲しかった。
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