劇場公開日 2008年1月26日

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テラビシアにかける橋 : インタビュー

2008年1月23日更新

空想力豊かな少年ジェスと少女レスリーは、森の中に2人だけの空想の国“テラビシア”を築くが、2人には厳しい現実が待ち受けていた……。“児童文学界のノーベル文学賞”といわれる国際アンデルセン賞を受賞した同名ファンタジー小説の映画化となる本作は、子供の頃のピュアな気持ちを忘れてしまった大人にこそみてほしい、良質な一作。本作に主演した2人の子役ジョシュ・ハッチャーソンとアナソフィア・ロブ(「チャーリーとチョコレート工場」で生意気娘のバイオレットを演じた彼女)に話を聞いた。(取材・文:若林ゆり

ジョシュ・ハッチャーソン&アナソフィア・ロブ インタビュー
「大切なのは、世界や他人に対して、心をオープンにしていること」

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──この作品のどこに惹かれたの?

アナソフィア・ロブ(以下A):「これは時を超えて生き続ける美しい物語だと思うし、誰もが自分のことのように共感できると思うわ。誰かに理解されずに悩んだことは、みんなが経験していることだものね。想像力や友情、誰かをあるがままに受け入れることがどんなに素晴らしいか。いろいろなメッセージを受け取れるの」

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ジョシュ・ハッチャーソン(以下J):「僕も原作に感激して、これをどう映像化するんだろうってワクワクしたね。僕が演じたジェスに関して言えば、彼がリアルな現実を持っているってところがすごく好きだった。ニュージーランドでの撮影は、楽しい思い出でいっぱいだよ!」

──演じた役と自分が似ているところ、違っているところは?

A:「レスリーは、私がまさに、なりたいって思う女の子よ。何事にもすごくオープンで、驚くほど強い。他人を決めつけずに受け入れられるし、何にでもチャレンジする勇気があるの。どんな女の子にも、男の人にさえ、こうなりたいと思わせるんじゃないかな。私との一番の共通点は、ファッションの好みね(笑)」

J:「アナソフィアはすごくレスリーに似てるよ。でも僕とジェスとは違うところの方が多いんだ。特に違うのは、家庭環境だね。僕の家族はすごく仲がいいから。でも違うからこそ演じて楽しいし、自分が持っているものや家族に改めて感謝する気持ちになったね」

A:「ジョシュは、ジェスと違ってとても自信家よね。あ、これはいいところよ」

J:「いいところなんだね、よかった(笑)」

──テラビシアは誰にとっても存在しうるものだけれど、あなた自身にとってのテラビシアとは?

J:「僕が思うにテラビシアは、人生で抱えているあらゆる問題から逃避できる場所。で、その世界に没頭できるような場所。僕にとってはサッカーだな」

誰にでも存在する空想の国“テラビシア”
誰にでも存在する空想の国“テラビシア”

A:「テラビシアは、現実世界で抱えている問題を、安全な、自分がコントロールできる形にしてくれて、楽しいやり方で対処できるようにしてくれる場所だと思う。私にとっては家族や6人の従姉妹たちと一緒に過ごすこと、本を読むこと、そして演技ね」

──この映画では、演じる上でも想像力の大切さを実感したのでは?

J:「そうだね。スタッフにもすごく助けられたよ。俳優ってものは、もともと自分自身はもっていない考えや経験、状況なんかをいろいろと想像力を働かせて表現しなきゃならない。難しかったけど、僕はなかなか新鮮な想像力を持っていると自負してるよ」

A:「私もすごく難しいと思ったわ。想像するってだけじゃなく、それを新鮮に保つこともね。私は、想像力にとって大切なのは、世界や他人に対して、心をオープンにしていることだと思う。もしかしたら自分では想像もつかないようなアイデアに出会うかもしれないし、それがいままで知らなかった世界へ導いてくれるかもしれない。そこから本を書くことにつながる可能性だってあるでしょ?」

映画製作に興味津々な2人
映画製作に興味津々な2人

──では想像力を駆使して、自分の10年後を思い浮かべると?

J:「刑務所に入ってる(笑)。ウソウソ。25歳の僕は、長年の彼女と一緒にいて、刑務所には入らず、まだ死なないで、俳優やプロデューサーとして映画を作っていたい。あるいはほかの可能性を探って、まったく別のキャリアを築いてるかもね。スポーツとかで。まだまだこれから自分を変えていくことだってできると思ってるんだ」

A:「私は映画産業に興味があるから、作る側の仕事もしてみたいの。それから大学に行って、きっと24歳くらいで結婚してるかな? それから、いろんなところに旅行して、たぶんアメリカ以外のところに住んでいる。で、映画のプロデュースもしている。女優の仕事と平行してね」

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