劇場公開日 2008年3月8日

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「私小説読後のような諧謔味」ダージリン急行 エイブルさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0私小説読後のような諧謔味

2018年8月16日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

☆良かったところ☆
・鎮魂と求愛の旅を行く登場人物当人達は、至って真剣、深刻。なのに造形は部分をわざと劣化させまたは強化、飄逸な人物としてリアリティの無いキャラクターと化され可愛らしい。強現実の世界観でシュールな滑稽味が味わい深い。キャラクターとは、このようにリアリティをむしろどこか殺さねば生き生きと立ち上がらないのか。

・色々起こる事柄、とりとめないように見えるネタは、ギリギリ徒労感を与えられないところ畳み掛けられてバランス感良い。

・勿論ウェス流直角カメラワーク。これはウェスの語り口、文体。心地良過ぎるリズムが毒を蜜の味にする。

★悪かったところ★
・ラストの方は時間稼ぎ? BGMとスローモーションがやたら多用されエンディングが連続してあるような印象で、後味がぼやけたか。同じ曲ならまだよかった? 何だったんだろう。

エイブル