「原題より邦題」ノーカントリー ソロモンさんの映画レビュー(感想・評価)
原題より邦題
なかなか難しい映画です。同時に奥が深そうな映画でもありますが。
作品全編がかなり暴力的でドライ。しかし緊迫感のある銃撃戦はかなりの出来で、殺人鬼シガーのシュールな殺害っぷりや元軍人モスの逃走劇は目が釘付けになりそして恐怖を感じます。とにかく血と死体で埋め尽くされるような映画です。バイオレンス映画を見るという目的でこの映画を見るのもいいかもしれません。
この映画のテーマは複雑で様々な登場人物からいろんな見方が見て取れるような気がします。個人的にシガーの考えにちょっと興味がありました。彼の規則やルールに対しての考えは納得はいかなくもなく、最後の信号のシーンはまさにシガーの考えをもの語ってると思います。
あと原題の「no country for old man」(「老人に住む国あらず」という意味だそうですが)より邦題の「ノーカントリー」のほうがしっくりくると思うのは私だけでしょうか。というのもこんな物騒な国に老人も何も人が住む国とは思えないからです。終盤の老人がいった「この国は人に厳しい」というセリフが身に沁みます。
あんまりこの映画のテーマはこれだというのが見つけられなかったのですがそれを模索しながら見るのもいいかもしれません。
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