劇場公開日 2008年3月15日

  • 予告編を見る

「数年に一本の傑作」ノーカントリー dobubobaさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0数年に一本の傑作

2008年6月27日

怖い

興奮

コーエン兄弟はBlood Simple、FargoからThe Big Lebowski 、O Brother, Where Art Thou?まで傑作ばかり(他にもミラーズ・クロッシングやバートン・フィンクなんかも・・・・。駄作はレディー・キラー、ディボースショーくらい?)撮り続けている私の大好きな監督の作品で、今回のこの作品は最高傑作とまで言われています。

映画の内容は「主人公がひょんなことから惨殺現場で200万ドルを見つけて、逃亡。それをめちゃめちゃ怖い殺し屋が追跡するが・・・。」というお話。あらすじだけでもおもしろそーですが、実際、めちゃくちゃおもしろかったです。しかーし、暗ーいです。ラストも「えー??」と驚きではありますが、カタルシスにはちょっと欠けるかも。ただ、ものすごい緊張感で、コーエン兄弟らしい、そして「映画」らしい映画。ブラッドシンプルに似たバイオレンスとヒリヒリした緊張感が気持ちよいのです。

原作はコーマック・マッカーシーという私の知らない人。一緒に見に行った友達が、この小説家の大ファンらしく、小説はいつも暗い内容ばかりだそうで。

圧巻は、殺し屋役のJavier Bardem。オスカー助演男優賞も当然。この人じゃないとこの映画の評価はもっと低かったと思うくらい、物凄い演技を見せ付けます。(スペイン人の俳優さんで2005年に主演作のMar adentro『海を飛ぶ夢』がオスカー外国語映画賞受賞しているので知っている人も多いかも。私は見てないのですが・・・)今、思い出しても身震いするくらい顔がでかい、じゃない、怖いです。マッシュルームヘア?に自家製の酸素ボンベのエアガンをぶら下げて、すたすた歩く姿。・・・・ああ、もう一回、見てぇー!!

主演はアメリカン・ギャングスターやグラインド・ハウス(プラネット・テラー)を含め、最近、ひっぱりだこのジョシュ・ブローリン(ダイアン・レインの旦那)。犯人を追う保安官役が、日本の「ボス」ことトミー・リー・ジョンズ。みんな素晴らしい演技をしていますが、バルデムには負けちゃいますね。とにかく、数年に一度の名作!Gone Baby Goneに続く2007年公開映画のおすすめ!ただし、バイオレンスOKの人限定!

コメントする
dobuboba