ブレードランナー ファイナル・カットのレビュー・感想・評価
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いつまでも色褪せぬSFの金字塔
何回観たか分からないほど観ているが毎回ドキドキさせてくれる作品である。
それにしてもIMAXの威力は恐るべしである。最近作った作品だと言われても納得してしまう程のクオリティーだった。
生涯ベスト10に入っている作品であり登場人物のキャラクターは文句なし。奇しくも作品の時代設定である2019年11月を間近に控えた今こそ劇場で観るべきかもしれない。特にレイチェルの美しさと健気さが秀逸。
ハリソン・フォード万歳!
是非IMAX版を映画館で🎦
IMAX !!!!!!
映画の舞台である2019年に初のIMAXで限定リバイバル公開。
2007年のリマスターを映画館で見た際、あまりにもシャープで美しい画面にまるで新作映画を見ているのかと見紛う美しさに酔いしれた。
そのIMAXだ。
その映画館は都内唯一のレーザーIMAX。
字幕の文字のギザギザもほとんどなかったのでIMAX用にちゃんと仕上げたものだろう。
音響の迫力はさすがのIMAX。
BDでも何度も見てるが、画面のあちこちに目を凝らしてみると、IMAXの大画面ならではの発見もあり、驚かされる。
ミニチュアを使った特殊効果場面は、今見ても色あせない完成度の高さ。
2019年に見るとパラレルワールドの話を見ているようで妙な感覚。
あんな世界にならなくてよかったと胸をなでおろすとともに、科学は、そこまで進歩しなかったという残念さもある。
そしてこの物語の奥の深さにどっぷりと浸れた。
レプリカントにとっては神に盾突き、そして神の暴挙を許すというすごい話。
リドリー・スコットがエイリアンの前日譚、プロメテウス以降でこの話を人間にも当てはめて描きたくなるほどの深い話。
説明不足感もある手法がミステリアスで、さらに名作へと昇進させていると思う。
ある意味完璧。
SF映画の金字塔の一つ
1982年初版公開、2007年本編公開の作品を、舞台と同じ2019年に観た。キネカ大森ありがとう。
「近未来の街」というイメージを多くの人に固定させた映画かな。雨が降り続いていて、昼も夜もなく暗い空、それに抗うように能天気なCMが流れる高層ビルの壁面、地上は戦後の闇市のような混沌とした狭く入り組んだ通り。自分は好きではないけれど、こんな感じの近未来図が多くあるのはこの映画の影響では。
そうした地上へ降りてくる「飛行もできるパトカー」が度々描かれて未来感をつなぐ。監督の好きな日本が、街の背景や背景音にしばしば登場し、無国籍感というか、もう国境などない未来感。
映画全体は、4年しか寿命がないレプリカントの悲哀を中心に描かれ、奴隷としてレプリカントを使う人間に「それでよいのか?」という問いを投げかける。
ブレードランナー2048(本作から30年後)でその答を観よ、というわけだが、まずは一所懸命みんな考えましょう。
(以下、キネ旬から引用)
脚本改稿と製作時の混沌が産み落とした描写不備や矛盾点、デッカードの一人称語りやハッピーエンド風の終幕がスタジオ側の強制処理という裏話が明かされ、物語の解釈論議も高まった公開10周年に至り、リドリースコット監督の本来の意図に基づく再編集「最終版」(92)が発表される。(ディレクターズカット公開の先駆!)
公開当初の衝撃と10年間にわたる再評価の試みとによって、「ブレードランナー」は映画史上の伝説になったのである。
革新的
"この作品以前と以降"、そう語り継がれる伝説的な作品が有る。
本作もそんな語り継がれる作品なのだが、では本作が
"以降何を変えたのか??"
…そこはいわずもがなの
"未来描写"
でしょうね!
同年公開の「ET」が、エイリアン=地球侵略が定番だったのを、"=友好的"に変て大ヒット。
「ダイ・ハード」が、戦う=ヒーローだったのを、"=普通のオッサン"に変えて大ヒット。
で本作は、未来=明るいだったのを、"=どんより暗い"描写に変え、当時大ヒットとはいかなかったがのちにカルト化。
そんなどす暗く酸性雨降りしきる超高層ビルの中を飛び交うエアカーの未来描写・ビジュアルは今観ても天才的ですね~、流石エドランド&スコット!!
余談ですが、改めて観たら有名な"強力わかもと"が写るシーンって、二人のラブシーン直後なんですよね!
…それって"精力剤的サブリミナル"なのか?、なんて勘違いしてました、後に調べたら、わかもとは胃腸薬だったのだけども…
独特の世界感と考察の余地
公開当時に観ていたなら映像の素晴らしさやSFの1つの定型を築くほどの世界感にさぞびっくりしただろうと思いますが、今見るとさすがに古さも感じます。ですが、古くても色褪せない名作もたくさんあります。本作以外にも気になったなら観てみることをおすすめします。
ビルの巨大スクリーンや街のアジア的なごちゃごちゃした感じなど、世界観が独特です。日本語の看板も多くておもしろい。しかし文化が入り混じった退廃的な雰囲気は、個人的には少し苦手だったりします。
主人公は逃亡したレプリカントを探し出して処理していくわけですが、セリフも少ないため、捜査状況がわかりづらいです。
写真の調査中に急に女性が現れるので混乱したのですが、あの世界での写真は3Dなのだそうです。
他に気になったのは間の取り方。1つ1つが長く、場面によっては鬱陶しさを感じました。近未来というと、もっとスタイリッシュなのかなと勝手に思っていたのですが、全体的に暗く重々しい雰囲気です。
更に途中でホラーチックになることに違和感。プリスとのバトルの際の音は声なのか効果音なのか…。私は人形やドールに恐怖を感じるので、J・F・セバスチャンの部屋はとても不気味でした。
VKテストは印象的でしたね。瞳のアップなど、絵的にも強い印象が残ります。人間が瞳孔でレプリカントかどうかを判断するからこそ、ロイはタイレルの目を潰したのかなと思いました。
タイレルのシーンの他にも、本作では痛みの描写が本当に痛そうで怖く、良かったです。
ロイ役のルトガーハウアーの演技が凄く好きでした。レプリカントなんだなと直感的に思わせるようなしぐさや話し方が素晴らしかったです。演技でキャラクターを完璧に表現していました。
彼がデッカードとの戦いの末にとった行動の理由はいろいろと考察されていますね。私としては自らが命の終わりを迎えるに際して、命の儚さと尊さを悟ったからだと考えています。その後のセリフも切なく強く印象に残ります。狂気的な面と情緒的な面の両方を見せてくれます。レプリカントと人間に差なんてあるのか、ひいては人とは何かを考えされられるシーンでもありますね。白鳩が飛んでいく描写も良かった。鳩を掴んだまま向かってくる姿には少し笑ってしまいましたが。
レイチェルも自分が人間だと思いこんでいたレプリカントということで、魅力的な人物です。ただ、主人公との恋が急すぎて受け入れがたかったです。映画ではままあることではありますが。
ガフの折り紙での表現が好きでした。ラストではユニコーンの折り紙を残し、デッカードの夢及び記憶にユニコーンが登場することを知っていることを示します。つまりは彼に埋め込まれた記憶を知っている。デッカードがレプリカントであることを示唆させています。
私は正直観ているときはデッカードがレプリカントだなんて毛ほども思っていなかったのでびっくりしました。ラストの折り紙は単に見逃してやるという意味だと思っていました。
他にもレプリカントは記憶がないために不安定になりやすいのですが、記憶の裏付の為に写真を大切にします。ロイやレイチェルも写真を重要視していました。そしてデッカードもピアノの上にたくさんの写真を飾っていました。これも彼がレプリカントではないかと考えられる根拠になります。
本作の魅力は独特の世界感とセリフ、レプリカントという存在、そして考察の余地が多いことにあると思います。ストーリー自体は荒削りですが、自分なりの解釈を見つける楽しみがある作品です。
色褪せぬ世界観とビジュアルに痺れる!
"ブレードランナー" シリーズ第1作(最終決定版)。
Blu-ray(日本語吹替音声追加収録版)で鑑賞(字幕)。
原作(アンドロイドは電気羊の夢を見るか)は未読。
高校2年生の頃、劇場公開版をテレビで観ました。
それが「ブレードランナー」の初体験。しかし、う~む…
名作の誉れ高いことは承知していましたし、私の中で期待値が暴上げされていたからかもしれませんが、ストーリーは難しいし、アクションは物足りないしで、正直そこまで絶賛するほどの映画なのかなと首を傾げたものです。
続編が公開されて話題になったと云うことで、久しぶりにファイナル・カットで鑑賞してみました。
結果、いやはや目を見張りました。高2の私を叱りつけてやりたい衝動に駆られました。「首傾げてる場合やあれへんで。よく観なはれ。めちゃくちゃおもろいやないかい!」。
他にもいろいろなバージョンが存在していますが、全てを観たわけではなく、どこがどう違うかなんてことは全然分かりませんが、劇場公開版と比べたら、このファイナル・カットは抜群にすごいと云うことだけは分かりました。
デジタル技術で修正が施されていて、特撮場面がパワーアップ。ロサンゼルスの夜景を俯瞰で捉える冒頭から、ぐいっとその独特な世界観に引き込まれました。神秘的且つ不気味な未来世界の強烈なビジュアルに度肝を抜かれました。
漢字や日本語が入り乱れ、多国籍感がハンパない街並み。どこに行ってもスラムみたいに荒れているところが、近未来像として斬新だったのではないかなと思いました。常に雨が降っているし、何よりどこもかしこも汚い。そして、何を隠そうこれがいちばんの驚きでした。「ラストが全然違う!」。
人造人間レプリカントの暴走と、それを追うブレードランナー、デッカード(ハリソン・フォード)の戦いを通して、「人間とは何か?」「魂とは何か?」と云う哲学的な問いが提示され、脳が揺さぶられました。自分で思考し、空想し、特定の思想を持ち、それに従って行動し始めたらそれはもはやロボットなのか。永遠のテーマだと思いました。
[余談]
舞台の2019年を迎えた今、先見性に満ちた作品だと云う認識を新たにしました。AIの目覚ましい進歩が世の中を豊かにしてくれそうな反面、これまでは考えもしなかった様々な問題が生まれ、議論が絶えません。それらをも予見していたかのような内容に心を奪われました。ただ、「毎日酸性雨が降ってなくて良かった」とは思いました(笑)。
[以降の鑑賞記録]
2019/09/18:TOHOシネマズなんば(IMAX,字幕)
※修正(2024/04/19)
実は面白くないのではないか
映画にはいくつか種類があるが、この映画は哲学的なことを語ろうとして失敗し、世界観的なことを語り尽くしてしまっている映画だ。いくつもの解説を読んでこの映画が伝えようとしていたことは理解しているつもりだけど、何回見てもまあ伝えきれてないよねって感想になる。アンドロイドは電気羊の夢を見るかを原作としているが、まあ全く別物だよね。不完全なものを想像力と資料で完全にしていく作業は、キリスト教の聖書のように人類が楽しいと思ってしまうものだ。愛着も湧くし、変だと思った点は全部補完してしまえる。そういう全ての事情を説明する踏まえて評価するなら星5だけど、映画単体だと精々星3位じゃないかなあ。あと、監督の意見がコロコロ変わってるけど、最後の方で銀髪アンドロイドがデッカードを助けたのはアンドロイドとしての機能故だからね。自分がどう思おうともアンドロイドなのだということだからね。そこんとこ宜しく。
レプリカントの儚さ
レプリカントの儚さに心が痛いです。
最後の後、レイチェルは幸せになれたのかな?レイチェルのことを思うと心が痛い。長生きして欲しい😔 なんかデッカートみたいにレイチェルに恋をしたのかな。
ルドガー・ハウアーの怪演・好演が際立っています。彼は一気に僕の気になる俳優になりました。
映像は素晴らしく、また音楽も世界観に合っていてとても素晴らしい。サントラも聴くようになりました。部屋を薄暗くしてお酒を飲みながらサントラを聴くのにハマってる🎶
続編が見たい!って思う映画。
世界観が素晴らしいが、こんな世界には生きたくないなー。もう2019年。空に車は飛んでいない。
そういえば「デンジャラス・デイズ/メイキング・オブ・ブレードランナー」も手に入れたので見なきゃ!とっても楽しみ。購入したDVDもたくさん解説字幕がついているので、再度見るときは結構楽しめるかも。このDVDに「デンジャラス・デイズ/メイキング・オブ・ブレードランナー」が付いていたんです。
このDVDは「ブレードランナー ファイナル・カット スペシャル・エディション (2枚組) [DVD]」です。アマゾンで格安で購入しました。
中古ですが全く問題なし。
この映画もこの前観た「グラン・ブルー」も芸術作品ですね。どちらの作品も美術館で観てみたい。映画館でもいいけど、芸術の場で観るのも素敵。
ビジュアル重視
タイトルなし
恐怖感の芽生え
世界観が合わず…。
最新作『ブレードランナー2049』を観たくて、今回、初めて観賞。
暗く怪しいSF映画と言う感覚で世界観が思っていたのと違って私には合わなかったです。。
カルト的、と耳にしていて「SFで?!」と疑問に感じていましたが、納得です。その感じが合いませんでした。
レプリカントの感情が目覚め、苦悩していく姿が悲しくやるせない気持ちになり、そこは心揺さぶられました。
当時から評価良いので、私の創造力・・想像力が乏しいのでしょうか・・(;´∀`)
それでも最新作も観ますが!ライアン・ゴズリング楽しみなので!
映像と比べると音楽は当時らしさが出ていました。
あと、余談でハリソン・フォード若いときこんなだったんだΣ…って感想も忘れない。
もはやアート。
ライアン・ゴズリングの「2049」を観たいために、前作は必ず!との噂を聞いてみました。
冒頭の町の中を車が漂っているシーンに「あ、これフィフスエレメント(1997)みたいだ」と感じだけど、もちろんブレードランナーの方がずっと前。他にも数カ所既視感があったのは、それだけブレードランナーの影響力が大きかったのですね。
設定は2019年、もう来年じゃん!と気付く。
記憶を移植されて、人間と同じように動くレプリカント。
その短い寿命が、儚すぎる。カワイソウダ。
そして反乱を起こすレプリカントを処分するために、ブレードランナー達が奔走する。
普通だと「正義の味方参上!」となるところなのに。
世界中がどこか病んでいて、全編にわたってダーク。なのでブレードランナーがヒーローには見えない気もしたり。
白黒はっきりつけずに進む展開だったりが、どこか「夢の中」に漂っているストーリーに感じました。
オリジナル公開から36年経ってるのに、見ている側の方が置いてけぼりになって。
もしかしたらこれはもう「アート」の域なのかもしれません。
感想は一言で言えない複雑さでした。
涙、雨の中の、そして消えていく。
ブレードランナー2049を観賞してから、この作品を見ました。
折り紙を作る主が誰か気になってました。
レプリカントの秘書であるレイチェル、美しいというよりイモ臭いと初見感じていましたが、髪を落として濃い化粧取れたらメチャ美しい。
クリムトの絵画のようです、意図しての髪型でしょうか。まさに夢の女性ですね。
脱走したレプリカントの最期の言葉がとても詩的です。
涙、雨の中の、そして消えていく。
手から飛んでいく白い鳩。
それまでの低能キャラからのギャップで、より印象的になりました。
この落差の使い方巧いですね。
夢に出てくる処女にだけなつくユニコーン、レイチェルが処女である(であった)という暗示でしょうか!?
そしてそういえば、マリアの処女受胎並みに、奇跡なことが後に(続編)起こるのですね。
今まで、観たつもりで観ていなかった。優れた作品です。
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