「ビジュアル面で突き抜けた、ひとつの美術館」ブレードランナー ファイナル・カット 吠えない狼さんの映画レビュー(感想・評価)
ビジュアル面で突き抜けた、ひとつの美術館
エイリアンに並ぶ、映像面においてリドリー・スコットの狂気を孕んだ拘りが炸裂しまくりの言わずと知れた傑作。ストーリーが哲学的だという評価もあるものの、個人的には映像:ストーリー=9.8:0.2くらい画造りに重きを置かれた、そしてそれがこの2024年になっても他の追随を許さない程にビジュアル面で成功した奇跡的な作品だと思ってます。ワンシーンワンシーンが絵画的で、まるで館内にヴァンゲリスの音楽が流れるリドリー・スコット作品展開催中の美術館に行った気分。その突き抜けたビジュアルが故に、ストーリーはそれらの映像に添えられた解説文のよう。映像に特化した作品は数あれど、本作は別格でそのビジュアルだけで観客を黙らせる、惹き込む、もの凄い魅力を持った作品だと思います。
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