ニューヨーク・ドール

劇場公開日:

解説

実働3年、2枚のアルバムを残し崩壊した伝説のロックバンド、“ニューヨーク・ドールズ”のアーサー・ケイン。バンド解散後はキャリアの低迷やアルコールでどん底まで転落するが、モルモン教と出会い、生活を一新させた。彼の平凡な日常と、長年の夢だったバンド再結成の過程を追う音楽ドキュメンタリー。

2005年製作/79分/アメリカ
原題:New York Doll
配給:ファントム・フィルム
劇場公開日:2006年6月3日

ストーリー

元アルコール依存患者で近年モルモン教に改宗した、物腰の柔らかいL.A.在住のアーサー・ケイン。彼は毎朝バスに乗って職場の図書館まで出勤している。スーツとネクタイをしたシャイな55歳のアーサーが、70年代伝説のロックバンド“ニューヨーク・ドールズ”のベーシスト、アーサー・“キラー”・ケインであるとは、誰もが思わなかった。アーサーは、“ニューヨーク・ドールズ”に1971年に加わる。艶やかなメイクと厚底靴に、ピチピチのパンツのきらびやかな衣裳に身を包んだ性別不明のステージ衣裳と相反する激しい音は、パンクの前兆とされて次世代の多くのミュージシャンに大きな影響を与えた。しかし、ドラッグの使用とメンバーの内輪もめで、1975年に解散。以来、アーサーの暮らしぶりは堕ちていった。ニューヨークからロスに移り、30年近くの間、再び世に知られることなく寂しい人生を送っていた。アルコール依存症と闘い、トラブルだらけの結婚生活。再三、音楽キャリアで復活を果たそうとするが、それもうまくいかなかった。1989年、アーサーはそれまでの堕落した生活に終止符を打ち、モルモン教に改宗。教会で知り合った友人たちにハーモニカでメッセージを吹くようになる。アーサーの生活は一変した。しかし、彼の胸の奥にはどうしても捨てきれない夢があった。それはバンドを再結成し、再びスポットライトを浴びることだった。それから15年後の2004年早春、元“ニューヨーク・ドールズ”ファンクラブの会長であり、ロンドンで開催される音楽フェスティバル、メルトダウン・フェスティバルの責任者であるミュージシャンのモリッシーは、“ニューヨーク・ドールズ”の再結成ライブを提案する。アーサーは、約30年ぶりに元メンバーと再会を果たす。

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映画レビュー

3.0ロック音楽史上、もっとも悪名高いバンドの“ニューヨーク・ドールズ”!と言われても、バンド名しか知らなかった。

2021年3月22日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 「雑誌“BLENDER”が選ぶロック映画ベスト100」の堂々25位にランクインしてます。1971年にデビューして後のパンク音楽に多大な影響を与えたらしいのですが、パンク系が好きではないので興味すらおぼえませんでした。このバンドに関して言えば、曲は聴いたこともなかったし、単なるオカマバンドなんだという認識しかありませんでした。

 人気絶頂だったのに実働3年、2枚のアルバムを残して崩壊したらしい。映画での中心はベーシストのアーサー“キラー”ケインにスポットを当てて、麻薬により身を滅ぼしてしまい、モルモン教に改宗して真面目に働く彼を描き出している。宗教によってここまで心を入れ替えることができるのかという驚きもありましたが、「洗礼を受けたとき、ドラッグでトリップしたようだ」と言ってのける彼の姿はどうしても違和感がありました。

 ニューヨーク・ドールズの軌跡と、ロック音楽の系譜。冒頭から思わぬ凝った作りにのめり込んでしまいます。そして、未だに彼らを神と崇める信者たち。ファンの夢もかない、2002年には再結成コンサートが催される。だけどケインには迫力がない。麻薬でボロボロになり、2階から落ちたときに痛めた足にはボルトが2本。コンサートでも一人静かに演奏していた姿が哀れにも感じてしまいます。

 ドキュメンタリーの作り方としてはとても素晴らしい構成になっているし、インタビューでは有名ミュージシャンと同列に友人や同僚が映し出されていて、アーサー・ケインの人間味のある姿が浮き彫りにされていました。だけど、どうしても音楽が好きになれない・・・

【2006年11月映画館にて】

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kossy

4.0これはロック・ミュージシャンのドキュメンタリー映画の中でも出色の出...

2021年1月30日
iPhoneアプリから投稿

これはロック・ミュージシャンのドキュメンタリー映画の中でも出色の出来だと思う。

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Mr. Planty

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