ビッグ・スウィンドル!
劇場公開日:2005年12月3日
解説
史上最大規模の銀行横領詐欺を実行に移す一癖も二癖もある5人の詐欺師たちの虚々実々の駆け引きを描くクライム・ムービー。監督はこれがデビュー作となるチェ・ドンフン。大鐘賞新人監督賞、脚本賞ほか9冠に輝き“天才ストーリーテラー”と絶賛された。主演は日本でも爆発的人気を誇る『パリの恋人』のパク・シニャン。ほか、ミスコリア出身、「箪笥」のヨム・ジョンア、「地球を守れ」で映画賞を総なめしたペク・ユンシクなど最高にゴージャスな人気と実力を兼ね備えたメンバーが揃った。
2004年製作/115分/韓国
原題または英題:The Big Swindle
配給:シネカノン=アミューズソフトエンタテインメント=衛星劇場
劇場公開日:2005年12月3日
ストーリー
韓国銀行から50億ウォンが盗まれた。容疑者5人のうち1人は遺体で発見され、1人は逃亡中事故に遭い逮捕、残りの3人は指名手配された。死亡したのはチェ・チャンヒョク(パク・シニャン)。サギの常習犯として1年半服役し1ヶ月前に出所したばかりであった。警察は家族である兄を探したがロシアに行って不在のため、1ヶ月後その死を伝え、参考人として出頭させた。兄の名はチェ・チャンホ(パク・シニャン)。古本屋を営むが実は小説家で、ロシアを舞台に小説を執筆中だという。チャンホには弟の死亡保険金5億ウォンが近々支払われることになり、そこへインギョン(ソ・インギョン)という女が警察を訪れた。彼女は指名手配中のキム(ペク・ユンシク)の愛人ということで居場所を聞かれたのだ。インギョンは自宅を訪れたチャンホに、チャンヒョクとの出逢いを話し始めた。チャンヒョクは出所してまもなくキム先生の元へ訪れた。刑務所で知り合い、先に出所したガソリン(キム・サンホ)からの紹介だった。チャンヒョクにはあるアイディアがあった。詐欺師なら一度は夢見る史上最大規模の韓国銀行詐欺だった。成功すれば50億、乗り気になったキム先生に、チャンヒョクは仲間を5人そろえて欲しいと頼む…。病院で意識不明だったオルメ(イ・ムンシク)が目を覚ました。オルメの供述では、まずキム先生が声をかけたのはオルメ。次にツバメ(パク・ウォンサン)。最後にやってきたのはガソリン(キム・サンホ)だった。こうしてひと癖もふた癖もある詐欺師たちがそろった。緻密な筋書きの天才で二枚舌のチャンヒョク。詐欺業界のゴットファーザー・キム先生。博識で口先から生まれたようなオルメ。ねらった女は百発百中の女キラー・ツバメ。そして職人技というべき偽造技術をもつガソリン。ガソリンのアジトを拠点にみんなが集まり、来るべき勝利の祝杯を挙げた。しかし、内心ではそれぞれが違う下心を持っていた…。チャンホはチャンヒョクの遺体を引き取り火葬、インギョンとともに池に散骨した。その脚でチャンヒョクの死亡保険を受け取るために銀行へ行った。一緒に行ったインギョンはその保険金を狙い、口座の暗証番号を探ろうとする。警察ではこの事件の2日前に女性の声のタレコミ電話があったことがわかり、女であるインギョンが疑われていた。警察はキム先生を4年前も容疑者として挙げながら証拠不十分で取り逃していた。インギョンはキム先生が家を売りに出したのをいいことに、チャンホの家へ転がり込んだ。インギョンは何とかチャンヒョクの暗証番号を聞き出そうとチャンヒョクの話題を振った。インギョンはチャンヒョクが好きだったこと、チャンヒョクの夢は故郷に土地を買い、兄とペンションをやることだと聞いたことなど言って、逆に誕生日や記念日を尋ねた。しかし、チャンホはあまり弟のことを話したがらなかった。警察は犯行の手口をオルメから聞きだした。まず小さな支店に銀行強盗に扮して入り、未遂に終わる。そこに警備会社を装った仲間が確認するかのように当座小切手をコピーし、それをガソリンが偽造する。そして大企業社員を装い監禁するのだ。それは順調に進んだ計画であったが、現金を車に積み、取締役に扮したオルメがサインして全てが終わる、まさにその時、謎の女性から電話があった。現金を乗せた車は慌てて逃走した。乗り込んだのはガソリンとツバメ。ここまで語ったオルメが病院から逃走。しかし乗り込んだのはおとり捜査のタクシー。そのままガソリンの元へ案内させられる羽目になり、ガソリンも逮捕された。ガソリンの供述によれば現金はツバメに持ち逃げされ、あとでキム先生がやってきてカネの在処を聞かれたが自身の潔白を伝えるとキム先生は去っていったという。果たして50億は何処へ?