Uボート 最後の決断
劇場公開日:2005年2月19日
解説
1943年の大西洋下を舞台に、過酷な運命にさらされた男たちを描く戦争ドラマ。捕虜となり転々と自分の立場が変わる中で、常に自制心を失わず生きようとするネイト航海長を、「ファーゴ」「シービスケット」のウィリアム・H・メイシーが熱演。対するUボート艦長のヨナスを演じるのは、「キング・アーサー」「トゥームレイダー2」で世界的な脚光を浴びたドイツ出身のティル・シュヴァイガー。
2003年製作/98分/アメリカ
原題または英題:In Enemy Hands
配給:エスピーオー
劇場公開日:2005年2月19日
ストーリー
第二次世界大戦の初期、ヒトラーは大西洋を制圧するべく、月に17隻のペースでUボートを建造した。狙いは成功し、ウルフパックと呼ばれたUボート群は、1942年までに約1000隻の敵の船を沈め、ドイツ軍は優位に立った。しかし1943年、チャーチルとルーズベルトはUボートの殲滅を誓い、月間41隻を沈め、乗務員の8割が死んだ。同年、米軍の潜水艦ソードフィッシュ号は、ウルフパックを沈めようと大西洋に出航した。ランド艦長(スコット・カーン)、ネイト航海長(ウィリアム・H・メイシー)以下十数名が乗船していた艦は、出航後まもなく、伝染病の一種である髄膜炎が発症し始める。乗組員たちの病気への不安が高まる頃、艦はUボートに遭遇。打ち込んだ魚雷が命中! と喜んだのも束の間、ソードフィッシュ号はUボートの魚雷に逆にやられてしまう。浸水し、何人もの仲間を失った乗員たちは、死を覚悟する。だが、Uボートの艦長ヨナス(ティル・シュヴァイガー)は彼らを救い、ランド艦長以下生き残った数名は捕虜としてUボートに乗せられる。艦内には、敵を助けた艦長を良く思わない者もいた。ランド艦長は状況をなんとか味方に知らせようと部下に指示するが、彼もまた髄膜炎に冒され、味方の中にも見限る者が出始めていた。いつしか髄膜炎はUボートにも感染者を出し、そのことで捕虜とヨナス艦長への恨みを口にする乗務員も出て、艦内の雰囲気はどんどん険悪になってゆく。そんな中、Uボートは米国の駆逐艦を発見。仲間を守ろうと攻撃態勢に入ったUボートの船員を、必死に妨害する捕虜たち。妨害は成功したものの、外した魚雷によって位置を知られたUボートは駆逐艦の標的にされてしまう。攻撃を受けた艦は、もはや長時間の航行が不可能となってしまう。ランドが死に、代わって長となったネイト航海長に、ヨナス艦長は全員が生き残る道として、協力して船を浮上させ、米軍に助けを求めることを提案する。それはヨナスたちが降伏し、今度は逆にアメリカの捕虜になることを意味していた。しかし艦長は、部下を救うこと、そして敵に何ひとつとして艦の中を見せないことの二つだけが望みだとネイトに語る。「敵と手を組むなんて」と、戸惑うUボートの乗員同様、「憎め! と教えられた敵と手を組めない」「船を乗っ取ろう」と、ソードフィッシュの船員たちも納得しない。だがヨナス艦長を信じたネイトは提案を受け入れ、船員たちは協力して船を走行させるが……。