五線譜のラブレター DE-LOVELY

劇場公開日:

解説

「キス・ミー,ケイト」「エニシング・ゴーズ」などのミュージカル、グレース・ケリー主演の「上流社会」の映画音楽など、約870曲にのぼる曲を作ったコール・ポーター。1920年代のパリ社交界の名士として鳴らした彼の人生と、妻リンダとの愛情関係を描いたラブストーリー。ポーターを演じるのは、アカデミー賞受賞の名優でブロードウェイでも活躍するケビン・クライン。その妻リンダにはアシュレイ・ジャッド。

2004年製作/126分/アメリカ・イギリス合作
原題または英題:De-Lovely
配給:フォックス
劇場公開日:2004年12月11日

ストーリー

1964年、アメリカの偉大な作詞・作曲家として知られたコール・ポーター(ケビン・クライン)は、ニューヨークの広大なアパートで、孤独のうちに人生の幕切れを迎えようとしていた。そこへ、ゲイブ(ジョナサン・プライス)と名乗る謎めいた演出家が出現。ポーターを古びた劇場の観客席へと導き、ポーターの人生の軌跡をたどるショウの幕が上がる…。1920年代のパリ。この地で遊学の日々を送っていたコール・ポーターは、社交界の集まりで、<パリで最も美しい離婚女性>と謳われたリンダ・リー(アシュレイ・ジャッド)と運命の出会いを果たす。デートを重ね、ウィットに富む会話を楽しむふたり。交際を始めてまもなく、ポーターは、自分の同性愛をリンダに告白するが、彼の音楽の才能と優しさに惹かれていたリンダは、そのことを少しも気にとめなかった。「独立したカップルとして、ふたりで夢をかなえましょう」。リンダの言葉に心を動かされたポーターは、彼女との結婚を決意する。ホテル・リッツで豪華な結婚式をあげたあと、ポーターとリンダはヴェネチアに移り、新婚生活をスタートさせる。しかし、作曲活動のスランプをバレエ・ダンサーとの情事で埋め合わせるポーター。そんなとき、リンダは人気作曲家のアーヴィング・バーリン(キース・アレン)をアメリカから招く。ポーターの曲を聴き、その天才ぶりに驚いたバーリンは、早速ブロードウェイ・ミュージカルの仕事をポーターに紹介する。「自信がない」とためらうポーターを、「絶好のチャンスよ。人生が変わるわ」と励ますリンダ。その予言どおり、ニューヨークに移ってミュージカル『パリ』を大成功させたポーターは、一躍売れっ子音楽家の仲間入りを果たした。同時に、私生活にも変化が訪れた。演出家のモンティ・ウーリー(アラン・コーデュナー)とコンビを組み、『5千万人のフランス人』や『陽気な離婚』といったヒット作を連発させたポーターは、享楽的な生活にのめり込み、次第にリンダのことを顧みないようなっていった。そして7年後、『ジュビリー』の初日に、リンダの流産が発覚。これをきっかけに彼女への愛を再確認したポーターは、心機一転をはかろうとハリウッドへ移住する。そこでMGMミュージカル映画に多くの曲を提供するが、ただ甘いだけのラヴ・ソングを書き連ねる仕事は、ポーターにとって不満でしかない。再び享楽の世界に堕ちてゆくポーター。彼の乱交ぶりが恐喝騒ぎにまで発展するに及び、リンダはポーターの元を去り、パリに戻ってしまう。それから後、ポーターに人生最大の危機が訪れる。落馬事故に遭い、両足の自由を奪われてしまう……。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第62回 ゴールデングローブ賞(2005年)

ノミネート

最優秀主演男優賞(コメディ/ミュージカル) ケビン・クライン
最優秀主演女優賞(コメディ/ミュージカル) アシュレイ・ジャッド
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映画レビュー

4.0ティン・パン・アレー♥

2024年2月29日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD
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When I am 75♥️

3.5ミュージカル仕立てで音楽満載

2024年2月27日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

ケヴィンクライン扮するコールポーターは、ピアノで自作曲を演奏しながらアシュレイジャッド扮するリンダを思い出していた。コールはパーティーでピアノを弾いていた時、離婚したリンダと初めて会ったのだった。

一部ミュージカル仕立てで過去を振り返るスタイルだったね。ピアノが弾けてダンスが踊れれば女性を射止めるのにバッチリだね。でもリンダがゲイまで受け入れるとはね。こちらは勘弁して欲しいよな。

題名通り音楽満載で良かったね。アシュレイジャッドはなかなか魅力的なリンダだったな。

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重

3.5そういう愛もありか

2020年5月14日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

知的

 コール・ポータ-の音楽に馴染みがあり、観てみました。彼の奥さんは彼の才能に惚れ込んだのでしょうね。それゆえに彼の才能を伸ばしたい、
サポートしたいと思ったんでしょう。
 そういう愛の形もありかな。奥さん役のアシュレイ・ジャッド綺麗で素敵でした。
 映画の終わり方もいい感じでした。

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モビ

4.0ナタリー・コール、エルヴィス・コステロ、シェリル・クロウ、ダイアナ・クラール、アラニス・モリセット、ロビー・ウィリアムズと豪華なゲスト陣。

2020年2月10日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 男へと女への愛情は別のもの。ベネチアへと新婚生活の拠点を移し、スランプもあるが夫婦二人三脚で乗り切り、夫のゲイ癖も許容して彼の成功だけを願うリンダ。なかなか勝気で、誇りが高い。関係が崩れそうになったときには「ナイト・アンド・デイ」。オープニングから始まった「エニシング・ゴーズ」ですでにハートを掴まれていたので、音楽にはのめり込めました。

 元々は裕福な家庭に育ったコール・ポーター。夫婦仲も純粋であるように見えて、金で割り切れることができるようになったのかもしれない。裕福すぎて見えなくなった愛。夫婦の葛藤の最中にコールが落馬して足が不自由になる・・・ピアノのペダルが踏めない!

 20回以上手術をして、ペダルを踏めるようになったのは数年後。その間の作品は酷評されるもののハリウッドに呼ばれたコール。夜も昼もが大ヒット。

 リンダが病死したことを契機に、コールは右足を切断する。これもリンダへの思いやり。かなり痛い話だけど、その後のピアノの弾き語りによって、愛の深さが伝わってくる。

 音楽が好きなので満点評価になるかと思ったけど、作り方がそれほどでもなかったような気がした。舞台を指導して回想を繋げる手法はそれほど珍しくないけど、もっと順撮りのほうが感情移入できそうな・・・

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kossy

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