狐怪談

劇場公開日:

解説

女子高を舞台にしたホラー映画「女校怪談」シリーズの第3作。新人女性監督ユン・ジョエンが女性ならではの感性を生かし、思春期特有の感情、少女たちの友情、ほのかな同性愛の空気を繊細に美しく描く。本作で“第二のチョン・ジヒョン”と呼ばれ、今や韓国のTV、CM界でひっぱりだこの人気者となったパク・ハンビョルを始め、オーディションで選ばれた美少女が多数登場。

2003年製作/100分/韓国
原題:Wishing Stairs
配給:東芝エンタテインメント
劇場公開日:2004年8月7日

ストーリー

その女子高の学生寮には、狐の霊が棲みついているという28段の階段がある。心から願いを込めて階段を登ると、29段目が現れて、願いが叶うという噂があった。しかし女生徒たちは、願いと引き換えに狐が呪いをもたらすことに、気づいていなかった・・・。ソヒ(パク・ハンビョル)とジンソン(ソン・ジヒョ)は、バレエ部に所属する親友同士。部活をさぼるのも、下校するのもいつも一緒だった。美しいソヒはいつもプリマドンナで、ジンソンは常に2番目。孤独なソヒにとってジンソンだけが心の拠りどころで、「いつまでも一緒にいようね」「卒業したら一緒に暮らそうね」と、つい自分勝手な愛情を、ジンソンに注いでしまう。学校がソウル・バレエ・コンクールに出場する代表を選ぶことを知り、ジンソンの心は躍った。しかし間もなく、教師たちはソヒを学校代表に選ぼうとしていることを知り、傷つくジンソン。コンクールで優勝すれば、モスクワのバレエ学校に留学できるのに…。ジンソンは、バレエで世界に羽ばたくことをずっと夢見ていた。そして、一度でいいからバレエでソヒに勝ちたかった。ジンソンは、憑かれたように学校の寄宿舎に上がる森の道にある“願いの階段”へ向かう。彼女の願いは、「狐よ狐、どうか私をコンクールに出場させてください・・・」。選手の選抜試験の時に、ジンソンは密かにガラスの破片をソヒのトゥシューズに入れる。ソヒは、それを知っても足を血染めにして踊る。まるで、ジンソンへの愛の証拠のように・・・。そしてソヒは、みごと学校代表に選抜される。失意のジンソン。彼女はもはや、ソヒに心を開くことはない。ふたりは言い争い、はずみでソヒが階段から転げ落ち、二度とバレエを踊ることができなくなってしまう。一方、ソヒに憧れる美術部のヘジュ(チョ・アン)は、太っていて同級生たちのからかいの的だった。醜いヘジュは美しいソヒに密かに恋をしていて、ソヒのように美しくなりたかった。同じ美術部のユンジ(パク・チヨン)に皆が見ている前で大恥をかかされたヘジュは、“願いの階段”を上がる。「狐よ狐、私を痩せさせて・・・」。ソヒの代わりにコンクールに出場したジンソンは、みごと1位に入賞し、留学のチャンスをつかむのだった。その夜、寄宿舎の部屋の窓からソヒが、こっそりジンソンを訪ねてくる。驚くジンソンに、いつまでもふたり一緒にいたい、と自分も“願いの階段”で祈った、とソヒは告白する。次の日、衝撃の事実がジンソンを襲う。昨夜ソヒに会っていたとき、実はソヒはすでに死んでいたのだった。踊れなくなった絶望から病院から飛び降りて、バレエのポーズのような姿で死んだのだ。ソヒの死は、伝染病のように波紋を呼んでいった。ジンソンがソヒにしたことを知っている同級生たちは、羨望と嫉妬の入り混じった嫌がらせを始める。願いが叶って痩せ始めたヘジュは、ソヒの死に大ショックを受ける。そしてある夜、ヘジュは再び“願いの階段”を上がる。「狐よ狐、ソヒを私に返してください」。その願いは叶い、ソヒは還ってきた。そして、少女たちの願いは、血みどろの恐怖を呼び起こす。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

2.0韓国のホラーは怖くない

2019年8月9日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 前半は女子高の同性愛を絡めた愛憎劇のよう。チョン・ジヒョンにも似ているソヒ(パク・ハンビョル)が天真爛漫の天才バレエ少女で、この可愛らしさがとてもいい。そして、ダイエットが必要なヘジェ(チョ・アン)がコミカルな風貌で、これがまたいい。親友が突如ライバルのように思えて自分が栄光を掴みたくなる・・・といった設定自体はどこにでもあるもので、目新しくもなんともないが、太った少女がソヒを密かに好きになっている設定が面白い。

 映像は『キャリー』や『リング』のパクリなので、怖さもまったくないのだけれど、女子高を中心として、男がまったく存在感がない映画というのが新鮮かもしれない。ソヒの自殺のところではウルウルしてしまった・・・

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kossy
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