パピヨンの贈りもののレビュー・感想・評価
全3件を表示
【”イザベラを探しに。”いつも独りぼっちの少女エルザと、同じアパートに住むジュリアン老人との幻の蝶を求める旅を、”命””恋”とは何かを絡めて描いた作品。】
■巴里のあるアパートに住む8歳の少女・エルザは、母親は居るが、父はおらず、いつも独りぼっちで暮らしている。
同じアパートの老人・ジュリアンは、ある哀しき過去の出来事が理由で、趣味のチョウの収集にいそしんでいた。
ある春の日、ジュリアンは幻のチョウ”イザベラ”を求めて南フランスのヴェルコールへ向かうが、エルザも付いて来てしまう。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・今作の様な、老人と少年もしくは少女が主人公の話は、何故か面白い。孫とお爺ちゃん、お婆ちゃんが仲が良くなる事と。関係があるのだろうか。
・エルザを演じた可愛いクレール・ブアニッシュちゃんと、ジュリアンを演じたミシェル・セローとの、蝶を探す旅の途中での会話が面白い。
気球に乗る恋人たちの姿を見て、ジュリアンは”あの二人は別れるだろう。”と言い、鹿の密猟者が鹿を撃ち殺す所に出くわし、ジュリアンは罵りの声を囁くが、ジュリアンが蝶を捉え、採集箱に入れると、エルザはジュリアンが囁いた言葉をそのまま、呟くのである。
・そして、エルザが山中の穴に落ちた事がきっかけで、二人は巴里に戻る。そして、ジュリアンはエルザの母が、何故未婚の母になったかを聞くのである。
更にジュリアンは、エルザに”お母さんの名前は?”と聞くと、エルザは”イザベラ”と答えるのである。成程。
・ジュリアンとエルザは採集して来た蝶の幼虫の孵化する時を待ち、二人で幼虫が蝶になる瞬間を見て微笑むのである。
<今作は、8歳の少女と老人が幻の蝶を追って旅する中で、”命””恋”とは何かをお互いに学ぶ姿が素敵な作品である。>
「不幸な子は大きくなりたがる」
主役はこの少女。実に可愛い子だ。
でも、成長してあと八年もすると、この母親の様になる。
宝石の様に透き通った美しさが濁る。
パピヨンは醜い芋虫から美しい蝶に成るのにね。
ママの名前が肝か?
注意 ペド◯◯◯◯じゃないからね♥
幻想的
蝶コレクターというかなり偏屈で頑固者の老人ジュリアン。一方、母親が16歳の時に、中絶に間に合わず生まれてしまった純粋な心を持つ活発なエルザ。今まで自然に触れたことさえ少なかった彼女は、施設に戻りたくない一途な思いと探究心旺盛なため、ジュリアンについて行き何でも質問するのだ。この質問の応酬がとても面白く、何度も笑わせてくれました。ずばり核心を突くかのような困った質問もあり、動揺を隠せないジュリアン。中でも“密猟者”ネタは面白かった。また、即興の創作影絵“最後の晩餐”も印象に残ります。 蝶を追い求めて一心不乱ではあるが、エルザの質問によって自分の人生で本当にやり残したことに気付くジュリアン。時計を直すこととも掛けて、一秒一秒を大切に過ごさねばならないと反省することになり、やがては年齢のかけ離れたエルザと友情が芽生える様子が和ませてくれました。 誘拐犯と間違われることにより、心理面をついたサスペンスになるのかと思っていたら、こんなにハートウォーミングなストーリーだとわかり、ちょっと得した気分にさせられた。
全3件を表示