オクラホマ・キッド

劇場公開日:

解説

「汚れた顔の天使」「無限の青空」のジェームズ・キャグニーが主演する映画でエドワード・E・パラモア・ジュニアとウォーリー・クラインが協力書卸したストーリーを、「汚れた顔の天使」「夜はパリで」のウォーレン・ダフが、「3人の仲間」のエドワード・E・パラモア・ジュニアとロバート・バックナーと協力して脚色し、「太平洋の翼」「暗黒王マルコ」のロイド・ベーコンが監督に当り、「ゼンダ城の虜(1937)」「無敵艦隊」のジェームズ・ウォン・ホウが撮影したもの。主演のキャグニーを囲って「汚れた顔の天使」「デッド・エンド」のハンフリー・ボガート、「夜はパリで」「4人の姉妹」のローズメリー・レーン、「黄昏(1938)」「黒蘭の女」のドナルド・クリスプ、「テキサス人」「セイルムの娘」のハーヴェイ・スティーブンス、「海賊(1938)」のヒュウ・サザーン、チャールズ・ミドルトン、ジョン・ミルジャン等が出演している。なお音楽は「4人の姉妹」「黄昏(1938)」のマックス・スタイナーが担当している。

1939年製作/アメリカ
原題または英題:The Oklahoma Kid
配給:ワーナー支社
劇場公開日:1940年5月

ストーリー

1893年オクラホマの肥沃な土地が、政府によって解放されることになった。殺到した開拓者の仲にジョン・キンケイドと息子ネッド、判事ハードウィックと娘ジェーンも加っていた。野営の火を囲んで一同が踊りを楽しんでいる時、ネッドと組んでいるジェーンの側に現われたのはオクラホマ・キッドと呼ばれる無法者であったが、ネッドは彼を以前から知っている様子だった。駅馬車を襲って奪った金をキッドのために横取りされたホイップ・マッコードとその部下は、キッドを強盗犯人であると役人に告げたがキッドは巧みに身を隠して逃げ去る。9月16日の正午、鉄砲を相図に開拓者は目指す土地へ駆付けたが、マッコード一味は規則を破って先廻りをし、キンケイドの目指した土地を横領していた。法廷で争っていては町の建設が遅れてしまうので、やむなくマッコードに賭博場を開かせる約束でその土地を譲り受けた。町はまたたく間に繁栄したが、マッコード一味のために悪事が絶えないので、キンケイド父子は法律の力で町を浄化すべく、ジョンは市長、ネッドは保安官の候補に立ったが、マッコードの悪策にかけられてジョンは殺人の嫌疑で起訴される。これを知ったオクラホマ・キッドは町へ乗込んでジェーンに逢い、自分はジョンの子でありネッドの弟であることを打明けて一部始終を聞く。裁判が近づくとマッコードはハードウィック判事を偽手紙で誘い出し、その留守に買収したモルガンを裁判長として遂に有罪の宣告を降す。キッドは牢を襲って父を逃がそうとするが、父は逃走を拒んだ。2人が親子であると知ったマッコードは、群集を煽動してジョンを死刑に処して殺す。復讐を決意したキッドは父を手にかけたマッコードの部下を次々に殺し、ついにマッコードが賭博場にいることを聞いて乗込むと、保安官になった兄ネッドが先に彼を捕縛するが、不意に射たれて倒れる。飛込んだキッドとマッコードが激しい格闘を続けている時、瀕死のネッドはついにマッコードを射殺し、弟に抱かれて息が絶える。正道に立帰ったオクラホマ・キッドことジム・キンケイドが新天地を求めてアリゾナへ出発する時、ジェーンは彼の妻となって共に新生活を始めることになった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.5主役はオールドアメリカン濱田岳(笑)この人がキャグニーか。ハンフリ...

2023年6月27日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

主役はオールドアメリカン濱田岳(笑)この人がキャグニーか。ハンフリー・ボガードは「カサブランカ」でなんとか知ってました。
とっても見やすく分かりやすい西部劇でした。尺も良し。最後は一人勝ちに笑ってしまった。

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はむひろみ

4.0キャグニー&ボガート共演の感動作

2022年10月5日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

ジェームズ・キャグニー、ハンフリー・ボガート共演作の映画。
一応、西部劇であるが、二人が共演した幾つかのノワール映画の雰囲気が出ている。

自分が大好きなノワール映画(サスペンス映画)の本で、何度も読んでいる愛読書「さらば愛しきサスペンス映画」(川本三郎さん×逢坂剛さんの対談本)で語られている【ジェームズ・キャグニーとハンフリー・ボガート共演作における共通点】が、本作でも見られて楽しい。

さて本作、自分は愛読書によって結末は分かっていたが、それでも感動させられる見事な人間ドラマであった。
冒頭、黒づくめのいかにもワルの男マッコード(ハンフリー・ボガート)が子分を連れて、町の人々に配られるはずだった大金を強奪する。しかし、マッコードが大金を手にして現場を離れるところを、一人の男が襲って、彼らが強奪した大金を強奪する。その男がオクラホマ・キッド=ジェームズ・キャグニー。

そして、オクラホマの開拓期、チェロキーという小さな町での出来事が描かれる。
指名手配されているオクラホマ・キッド、彼の実兄との関係、彼の父親がマッコードの陰謀の被害者となったり、本作のマドンナ的存在のジェーン(ローズマリー・レイン)の恋愛エピソードなどを描きながら、アチコチで見られる拳銃による決闘は面白い。

終わり方も[粋]を感じる佳作であった。

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たいちぃ

4.0正義の前には、法と秩序も少しは霞む

2022年9月13日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

80年以上前の映画だが、予想外に楽しめた。

法と秩序を守るための暴力、許されることではないが、文明化していく中では

必要悪だったのかも。当初、キッドはどうしようもないワルかと思ったが、

先住民の土地を金で奪っていくのは気に入らないとの意見を表明したあたりから、

善玉のヒーローに変わってきた。

余談だが THE MODSの歌で「kid was...」というのがあるが、オクラホマキッドが

モデルなのだろうか。

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藤崎敬太

3.0オクラホマの先着順

2022年1月1日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

アメリカ政府は先住民から、オクラホマの肥沃な大地を取り上げ、白人たちに先着順で土地を与えた。
インチキをした悪い奴(ハンフリー・ボガード)が新しい街の裏を牛耳る。
そこで立ち上がったのがガンマンのオクラホマ・キッド(ジェームズ・キャグニー)だった。
アメリカの原点だと思う。

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いやよセブン