スザン・レノックス
解説
「インスピレーション」「ロマンス」と同じくグレタ・ガルボが主演する映画。デイヴィッド・グラハム・フィリップス作の小説から「ビリー・ザ・キッド」のワンダ・タショックが改作し、撮影台本を執筆し、「あけぼの」のゼルダ・シアース、「アナベル情事」のレオン・ゴードンの二人が台詞を付加し「陽気なママさん」「結婚奴隷」のロバート・Z・レナードが監督にあったものでキャメラは「緑の処女地」「インスピレーション」のウィリアム・ダニエルスが担任。主なる助演者は「無冠の帝王」「夜の看護婦」のクラーク・ゲーブル、「パリの魔人」のジーン・ハーショルト、「秘密の6」のジョン・ミルジャン、アラン・ヘール、ラッセル・シンプソンなどである。
1931年製作/アメリカ
原題または英題:Susan Lenox Her Fall and Rise
ストーリー
陰鬱な農場に叔父と生活していたヘルガは叔父から自分の嫌いな男と結婚を強いられて逃走した。ある山間の小屋に身を隠したとき、会合したのがスペンサーで二人はたちまち恋中となったが、スペンサーが結婚の許しを父から得ようと彼女のもとから離れている留守に叔父に発見され、彼女はまたもやここを逃げ延びなければならなかった。彼女が次ぎに身を隠したのはパーリンガムを園長に持つサーカス園で、彼女は保護の代償に多大の犠牲を支払わねばならなかった。スペンサーはこれを知って幻滅の悲哀を感じ彼女を捨てて去った。その後ヘルガは自暴自棄になりあらゆる男と接触し次第に高官と知り合いになりついにはニューヨークの警察委員の妾として名もスザン・レノックスとして知られるようになった。権勢と美貌を慕う男が彼女の周囲に集まった。スペンサーは商用で偶然にも彼女に再開したが彼女の心持ちを知らぬスペンサーは彼女を侮辱したので彼女は怒って権勢を利用し彼を失業せしめた。しかし間もなく悔悟の念に責められた。失意の底に突き落とされたスペンサーは酒で身を持ち崩すようになった。彼女のスペンサーに対する愛がこの時ようやく強い力を以て甦って来た。そして男の後を追ったがスペンサーは既にジャパに向け出帆したので彼女も直ちにジャパへ向かった。島に着いてからの一日、スペンサーは喧嘩して重傷を負ったが、彼女の介抱によって回復し両人の愛は昔日にもましたものとなった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ロバート・Z・レオナード
- 脚色
- ワンダ・タショク
- 原作
- デイヴィッド・グラハム・フィリップス
- 台詞
- ゼルダ・シアーズ
- レオン・ゴードン
- 撮影
- ウィリアム・H・ダニエルズ